架空の言語をゼロから解読していくおもしろさ ネット小説「異世界転生したけど日本語が通じなかった」が話題に
設定がガチすぎる。
小説投稿サイト「カクヨム」で連載されている「異世界転生したけど日本語が通じなかった」が、「もはやラノベじゃない(いい意味で)」「知的好奇心くすぐられまくり」と話題になっています。
「異世界転生したけど日本語が通じなかった」の冒頭は、主人公「八ヶ崎翠(やつがざきせん)」がふとした拍子に死んでしまい、未知の世界に転生するというストーリー。ネット小説などで流行しているジャンル「異世界転生」ではありがちな展開ですが、大きく違うのは、その世界の人間たちが固有の文法、単語を持つ架空の言語を使用している点。そのため、主人公の日本語はまったく理解してもらえず、せっかく出会ったかわいいヒロインとまともにおしゃべりすることもできません。……普通は、ご都合主義的にスルーしてしまう言葉の壁を、作品設定に取り入れた結果がこれだよ!
しかし、主人公は英語、ラテン語など実在する言語の知識をフル活用して、異世界の言語を解読。何も知らない状態から、一歩一歩理解を深めていきます。ネット上では、架空の言語に関する設定の緻密さや、言語学者のように言葉の意味を解き明かしていく過程のおもしろさから注目が集まっており、ファンタジー小説の金字塔として知られる「指輪物語」(架空の言語「エルフ語」が登場する)のようだと指摘する声も。
ちなみに、ストーリーの肝になっている架空の言語は、「リパライン語」という人工言語。Web上には文法解説、辞書などが掲載されているサイトがあり、そこで「異世界転生したけど日本語が通じなかった」に登場する文章の翻訳資料も公開されています。主人公と一緒に謎の言語に頭を悩ませてから目を通すと、同作の世界がより楽しめそう。
(マッハ・キショ松)
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