「それ流すの〜? 」 まじめな相談も流しちゃう「ソレナガスクジラ」と流せないカニの漫画が深い(2/2 ページ)

» 2018年06月20日 07時30分 公開
[林美由紀ねとらぼ]
前のページへ 1|2       

 その後、作者のけんさんが「予想以上に好評だったので続編漫画描きました」と、人気の高いいいカニのスピンオフ(?)の「いいカニ冒険記」を早速公開しました。仕事早い!

 続きでは、適当なことばかり言うソレナガスクジラの対応に怒ったいいカニが男性を探しに行きます。さて、どこに行けばいいのかあてがない……「そうだ、あの人なら知ってるかも!」。どうやらカニは、頼りになりそうな人を思い出したようです。


いいカニ冒険記1‐1 カニの冒険が始まる

 いいカニが向かったのはひげの生えている亀のおじいさんのところでした。確かに何でも知ってそうな雰囲気! 男性は亀のおじいさんのところにも相談に来ていたことが分かります。しかしおじいさんは「わしは長期的にみると大したことないよとしか言わない」と寿命が長いカメならではの結論。男性はまた別のところに相談にしに行ったといいます。

 サルの長老やフクロウ博士を経て、男性がさらに別のところに相談にいったことが判明。そして「相談したい人が最後に辿り着くところ」へとようやく到着するのでした。それは、幹が顔みたいになっている大樹。男性を発見し、いいカニは「おい、人間! お前とうとう追い詰めたぞ!」と呼びかけます。道中苦労したのか若干強めのキャラになっていますね。


いいカニ冒険記1‐2 亀のおじいさんのところにも彼氏さんは相談に来ていた


いいカニ冒険記1‐3 彼氏さんはいろいろな識者に相談しているみたい


いいカニ冒険記1‐4 やっと彼氏さんを発見したいいカニ

 男性の誤解を解いてあげたいいカニ。「な〜んだ、勘違いだったのか〜。良かった〜。ごめんね、早とちりして」と男性が去って行くと、大樹も「ワシからもありがとう。困っておったよ」と感謝されます。相談されても、「別に地球規模で考えたら、大したことじゃない」くらいしか言えないという大樹。スケールでかすぎる。


いいカニ冒険記2‐1 大樹も困っていたんだね

 「別に相談されても、みんな解決したりはしないんだね」とちょっとがっかりしたふうないいカニ。大樹は「見た目でいろんなことを知ってそうと思われるだけで、そんなことはないからの」と、大樹もひげの生えた亀も相談されて困っていることを打ち明けます。


いいカニ冒険記2‐2 識者だと思われていたけれど、みんな困ってたみたい

 帰路につきながら、いいカニは今まで会ってきたひげの生えた亀、サルの長老やフクロウ博士のことを思い出し、「みんな大変だったのかな」と思い返します。そして、思い出します、「クジラはどうなんだろ」と。


いいカニ冒険記2‐3 今まで会った長老たちにに思いを馳せるいいカニ

 「昔はあのクジラが一番まじめに相談に乗っていたんだよ」と、ヒゲの生えた亀はいいカニに意外なことを教えてくれます。「我々は見た目から相談を受けやすい。はじめはみんな本心から応えようとしていた。しかし、悩みというのはすべてを解決するのは不可能だ。だから、我々は適当なあしらい方を覚えた…。でも、真面目なあいつはそれができなかった。相談に応えるために毎日いろんな勉強をしてた」

 しかし、まじめだったクジラにある日限界が。そして「適当なことしか言わなくなった」のだそうです。それを聞くや否や、涙を流しながら全力でいいカニは走り出します。 


いいカニ冒険記2‐4 帰り道、フクロウ博士やサルの長老に解決したことを伝えるいいカニ


いいカニ冒険記3‐1 ひげの生えた亀にクジラのことを聞けそう


いいカニ冒険記3‐2 クジラの過去を聞いたいいカニは全力疾走

 「ごめんよ〜」「色々大変だったんだね…」と謝り、いたわるいいカニにクジラは「そんなことより波打ち際ってずっと見れるね」。いいカニは「あっこれも流すんだ」と言いつつも「ぼくも見よ! 」とクジラと一緒に波打ち際を眺めます。


いいカニ冒険記3‐3 カニはクジラのことを受け入れたんだね

 その後、男性は「そんな早とちりする人は不安だ」という理由で振られてしまうことに。そして、クジラに相談しに来た人の悩みをカニが聞く日々が続いている……のだそうです。


いいカニ冒険記エピローグ みんなそれぞれ

 相談しに来る人に適当にしか応えないソレナガスクジラ。そんな態度にイライラするカニ。そして、相談しに来た人間たちのすれ違い。そこから始まった物語が、カニが冒険することで、いろいろな人に会い、ソレナガスクジラの過去を知ることになります。その理由を知れば、そして、相手への見方が変われば、きっと理解をしたり、受け入れることができるようになるものなんですね。壮大なテーマが隠されていたんだ! みんなそれぞれ、なんですよね。

 そんなことより……LINEスタンプもできちゃったそうです。ソレナガスクジラといいカニのスタンプが気になる方は、LINEクリエイターズマーケットから。

画像提供:けん(@nomorehole2)さん



前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  2. 富山県警のX投稿に登場の女性白バイ隊員に過去一注目集まる「可愛い過ぎて、取締り情報が入ってこない」
  3. 2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに少々強引な寝かしつけをされると…… コントのようなオチに「爆笑!」「可愛すぎて無事昇天」
  4. 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
  5. 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  6. 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  7. 1歳赤ちゃん、寝る時間に現れないと思ったら…… 思わぬお仲間連れとご紹介が「めっちゃくちゃ可愛い」と220万再生
  8. 業務スーパーで買ったアサリに豆乳を与えて育てたら…… 数日後の摩訶不思議な変化に「面白い」「ちゃんと豆乳を食べてた?」
  9. 祖母から継いだ築80年の古家で「謎の箱」を発見→開けてみると…… 驚きの中身に「うわー!スゴッ」「かなり高価だと思いますよ!」
  10. 「妹が入学式に着るワンピース作ってみた!」 こだわり満載のクラシカルな一着に「すごすぎて意味わからない」「涙が出ました」
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」