「実は高齢者の購入が多い」「肌の露出は控えめ」 北海道「沿岸バス」の萌えキャラフリーきっぷ、“中の人”に裏側を聞いてみた(1/2 ページ)

10周年を迎える沿岸バスの「絶景領域・萌えっ子フリーきっぷ」の背景を聞きました。

» 2019年04月20日 11時00分 公開
[ねとらぼ]

 北海道北部で路線バスや高速バスを運行するバス会社「沿岸バス」(1952年創業)が2009年に発売した萌えキャラデザインのフリーきっぷ「絶景領域・萌えっ子フリーきっぷ」が、2019年で10周年を迎えます。

10周年となる「絶景領域・萌えっ子フリーきっぷ」

 萌えっ子フリーきっぷは毎年5月から1年間販売され、2019年で第11シーズンに。券面に描かれているキャラは、バスガイドやバス運転手などバス会社の職員、地元で働く女子やバスを利用する学生など。キャラの名前は豊岬など地元の地名にちなみ、描いているのは札幌市在住の漫画家・佐倉はなつみさんと、北海道にこだわったキャラ作りとなっています。

 10周年の大台に乗った萌えっ子フリーきっぷが生まれた背景などを沿岸バスの“中の人”(担当者)に聞きました。

萌えっ子フリーきっぷが生まれたワケ

 沿岸バスは北海道留萌・宗谷エリアを中心に路線バスを運行。しかしその系統の大半は国や北海道、沿線市町村より補助を受けて維持する赤字路線だといいます。それゆえ、収益悪化に直結する格安運賃は設定できないものの、「管内の周遊や長距離移動を目的とするお客様が計画的に利用することでお得になるような周遊きっぷを設定してはどうか」と考えたのが始まりだと中の人は言います。

沿岸バス 萌えっ子フリーきっぷ 2019年5月1日発売のシーズン11。バスガイドの増毛智恵理、行政機関で交通政策を担当する住之江るるも、バス会社の営業所長兼統括運行管理者の霧立所長が登場

 券面のデザインをバスや景勝地の写真ではなく女の子のキャラにしたのは中の人の遊び心によるもの。「まさか10年以上続くきっぷに発展するとは思いませんでした」(中の人)

沿岸バス 萌えっ子フリーきっぷ シーズン11のキャラ。離島に住む観音崎らいなと白浜ひばり、バス会社で広報やイベント企画などを担当する泉源てしお

 発売時、いわゆる「萌えおこし」(萌キャラによる地域おこし)は今ほど盛んではありませんでしたが、当時の地元の反応はどうだったのでしょうか。「萌えっ子フリーきっぷは、その名称を『留萌(るもい)っ子→萌えっ子』から付しているので、割と違和感なく受け入れてもらえたようです」(中の人)

 第1シーズンの売り上げは、年間500枚程度という目標を大きく上回る約1000枚。以降、微増傾向で、第10シーズン(4月30日に終了)では約1600枚の売り上げが見込まれるとのこと。毎年シーズンの変わり目になると、新デザインがネットメディアや地元紙にプロフィール付きで紹介されるため「春の風物詩になっている感がありますね」と中の人は言います。明るいニュースを毎年提供できるので発表する側の立場から楽しんでいると語ってくれました。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  2. 富山県警のX投稿に登場の女性白バイ隊員に過去一注目集まる「可愛い過ぎて、取締り情報が入ってこない」
  3. 2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに少々強引な寝かしつけをされると…… コントのようなオチに「爆笑!」「可愛すぎて無事昇天」
  4. 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
  5. 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  6. 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  7. 1歳赤ちゃん、寝る時間に現れないと思ったら…… 思わぬお仲間連れとご紹介が「めっちゃくちゃ可愛い」と220万再生
  8. 業務スーパーで買ったアサリに豆乳を与えて育てたら…… 数日後の摩訶不思議な変化に「面白い」「ちゃんと豆乳を食べてた?」
  9. 祖母から継いだ築80年の古家で「謎の箱」を発見→開けてみると…… 驚きの中身に「うわー!スゴッ」「かなり高価だと思いますよ!」
  10. 「妹が入学式に着るワンピース作ってみた!」 こだわり満載のクラシカルな一着に「すごすぎて意味わからない」「涙が出ました」
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」