秋葉原の変化に戸惑う漫画「私の街 秋葉原」に共感の声 「あの電気街も今や外国人に人気の観光地」

明治までさかのぼれば青果市場ですしね……。

» 2019年11月01日 19時30分 公開
[沓澤真二ねとらぼ]
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

 秋葉原という街の姿を1990年代から振り返り、その変容に戸惑うオタクの心情を描く漫画「私の街 秋葉原」が、Twitterで共感を呼んでいます。言われてみると、街の変化から時の流れや己の老いなどが感じられる。


アイキャッチ 秋葉原をひとくくりに“オタクの街”と捉えても世代間でズレはあるし、なんならハルヒブームも10年以上前のことだ

 漫画は投稿主の牛帝(@gyutei_4koma)さんが2017年から公開している、中年男性を少女として描く漫画『中年男子の日常』の一編。主人公が小学生だった1993年ごろから始まります。

 当時の秋葉原は、ジャンク屋には格安のPCが並び、ゲームショップでは地方では見かけないマニアックなタイトルが見られ、ゲーセンの対戦台にはつわものが集結。この街を主人公は「私のための街」と呼び、嬉々として楽しんでいます。「濁った空気を吸うと細胞が活性化するわ〜」……ちょっと分かる。


1P ※右下に描かれている書泉ブックタワーは、正確には1994年開店

 時は流れて2000年。17歳になった主人公は、相も変わらず秋葉原に通っています。大きな看板には人気の「でじこ」が描かれ、同人界隈や書店も大盛況。秋葉原はまだ作者にとって“私の街”でしたが、ジャンク屋に欲しい物はなくなりつつあって、少々物足りなさを感じるようにもなっていました。


2P

 さらに時は過ぎて2007年、主人公はエターナルに17歳。ただ、ゲームやPCからは距離を置いていますし、本もネット通販で手軽に買えるようになって、秋葉原に来ても行きたい場所は同人ショップくらいしか残っていませんでした。


3P

 ふと公園付近を通ると、そこにはオフ会でハルヒダンスを踊る一団が。“オタクの街”であることに変わりはないものの、自分とは違った層のオタクが現れていて、主人公は「アキバはもう……私の街じゃないのかもな……」と、少し寂しそうにつぶやきます。

 そして2017年、主人公はなおも17歳。街は外国人観光客でにぎわうようになりました。作者は10年前と同様に同人ショップに足を運びますが、同人誌の表紙を見ても絵柄やキャラクターの区別がつかなくなっている自分に気付いてしまいます。


4P

 最近はあまりアニメも見ておらず、「もはやオタクを名乗れるのかすら怪しい」と、ため息をつく主人公。自分や世間の変化を認識して困惑しながらも「そういうものなんだろう」と受け入れ、せっかく東京まで来たのだからと、神保町へ足を伸ばすのでした。


5P

 漫画には「ここ数年ずっと同じことを考えていた」「最近は毒気がなくなった」など、共感の声が多数。「トイレに行きたくなったらラオックスのザ・コン館に……」「昔は飲食店が少ないし、6時を過ぎると大半の店が閉まっていたものだった」など、往時の秋葉原をしのぶ声もみられます。


 その一方で、「電子部品屋がある限り秋葉原は私の街だ」「変化してもアキバはアキバ」「移り変わりが激しい街なので、この変化自体を楽しみたい」といった意見も。もっと時代をさかのぼれば青果市場だったわけですし、人それぞれの“私の秋葉原”があるということなのでしょう。


作品提供:牛帝(@gyutei_4koma)さん


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  2. 富山県警のX投稿に登場の女性白バイ隊員に過去一注目集まる「可愛い過ぎて、取締り情報が入ってこない」
  3. 2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに少々強引な寝かしつけをされると…… コントのようなオチに「爆笑!」「可愛すぎて無事昇天」
  4. 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
  5. 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  6. 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  7. 1歳赤ちゃん、寝る時間に現れないと思ったら…… 思わぬお仲間連れとご紹介が「めっちゃくちゃ可愛い」と220万再生
  8. 業務スーパーで買ったアサリに豆乳を与えて育てたら…… 数日後の摩訶不思議な変化に「面白い」「ちゃんと豆乳を食べてた?」
  9. 祖母から継いだ築80年の古家で「謎の箱」を発見→開けてみると…… 驚きの中身に「うわー!スゴッ」「かなり高価だと思いますよ!」
  10. 「妹が入学式に着るワンピース作ってみた!」 こだわり満載のクラシカルな一着に「すごすぎて意味わからない」「涙が出ました」
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」