クラウドファンディング実施中「シロナガス島への帰還」レビュー これは性癖のヤサイマシマシニンニクマシアブラマシカラメだ!:やや最果てエンタメ観測所(1/2 ページ)
12月5日までCAMPFIREでクラファン実施中です!
筆者がミステリADVゲーム「シロナガス島への帰還」(公式サイト)をクリアして最初に抱いた感想は「これ性癖のヤサイマシマシニンニクマシアブラマシカラメじゃん!」だった。
ちなみに「ヤサイマシマシニンニクマシアブラマシカラメ」はとあるラーメン店での注文方法だが、それを知らなくてもこのレビューを読むのにまったく問題はない。要するに、作者こだわりの味付けやトッピングがマシマシ(大盛り)の大変ぜいたくなゲーム体験をさせてもらった、ということだ。
では、「シロナガス島への帰還」の基本情報を簡潔に説明しよう。
「シロナガス島への帰還」は鬼虫兵庫氏が文章・イラストまでほぼ完全個人制作で作り上げた、ポイント&クリック形式のミステリADVゲームだ(鬼虫氏の経歴に関してはIGN Japanのインタビューが詳しい)。
主人公の探偵・池田戦は、完全記憶能力を持つ助手の少女・出雲崎ねね子とともに孤島「シロナガス島」へ赴き、そこで起きた殺人事件、そして島に隠された陰謀を解決する……という物語である。
ちなみに、筆者がクリアまでに要した時間は6時間程度。伏線の回収も気持ちよく、一本のミステリ作品として軽い気持ちで遊ぶのに「ちょうどいい」ボリュームだと感じた。にもかかわらず、一体何が「マシマシだったのか。順を追って説明するので、それを読んでビビッと来た方はぜひこのゲームをチェックしてみてほしい。後述するが、12月5日まではNintendo Switchへの移植&ボイス追加のためのクラウドファンディングも実施中だ。
マシマシその1 講談社ミステリの系譜がマシマシ!
本作クリエイターの鬼虫兵庫氏は、2009年に講談社BOX新人賞の奨励賞的なものを小説家として受賞している。そして、講談社BOXの代表的作家と言えば「物語シリーズ」の西尾維新氏であり、当時その西尾維新氏も参加していた雑誌『ファウスト』は菅野ひろゆき氏、竜騎士07氏などのノベルゲームライターを積極的にフィーチャーしていた。
「シロナガス島への帰還」の作風には、はっきりとそれらの系譜に連なるものを感じた。天才的な記憶力を持つ少女・ねね子とバディを組む設定は西尾維新氏のデビュー作『戯言シリーズ』を彷彿とさせるし(中でも1作目の『クビキリサイクル』(2002)は孤島を訪れる設定やクライマックスの盛り上がりなど本作にテイストがかなり近いと感じた)
孤島で行われた研究というモチーフは「DESIRE」(1994)、傲岸(ごうがん)不遜な探偵像は「EVE burst error」(1995)という菅野ひろゆき(筆名:剣乃ゆきひろ)氏が執筆した2作、孤島と探偵の組み合わせとなると竜騎士07氏の「うみねこのなく頃に」(2007)からの流れを感じる。もちろん、「シロナガス島への帰還」がこれらの「パクリだ!」などと言いたいわけではなく、「これらの作品が好きだった人ならハマるかも!」ぐらいのことを言っていると思ってほしい。
なにより、インタビューから察するに鬼虫氏は84年生まれの筆者とそこまで年齢も変わらないはずで、有り体に言えば「同じものを食べて育った感をめっちゃ感じる。ゼロ年代の空気を吸って育った子どもたちは多分同じ体臭を発するようになるのではないか。臭いで仲間が分かる。そういうことが言いたかった。
マシマシその2 ミステリADVのド定番がマシマシ!
本作のシステムである、画面をクリックして新しい手掛かりを探す「ポイント&クリック」形式のアドベンチャーは、現代でも「逆転裁判」シリーズなどに残っているが、どこをクリックすれば話が進むのかも自分で探っていく本作の手触りはどことなく古き良きPC-98の名作ADVゲーム群を感じさせる。
そして中盤で出てくる「犯人選択」シークエンス。
これがまた「ミステリ系のADVならこれ欲しいよね、分かってるー!」って感じなのである。やっぱり、この手のゲームだと筆者の世代的には「かまいたちの夜」(1994)を思い出してしまう。そういえば、「かまいたちの夜」の2と3も孤島が舞台だ。鬼虫氏、これもきっと好物でしょ?
ちなみに、犯人選択システムはミステリ作品が「ゲーム」であることの最大の利点だと思っているので、この手のADVはもっと積極的に採用してほしい。これが小説だと目星を付けていた犯人と違う人物が真犯人でも「あー、犯人やっぱこいつね。そうだと思ってた!」と記憶を改ざんしがちだ。しちゃわない? 僕はする。ゲームだとそういう甘えを許さないのがいい(余談だが、筆者の思う犯人選択系ゲームの最高傑作はファミコンの「殺意の階層 ソフトハウス連続殺人事件」(1988)だ。きちんと推論を積み重ねたときにだけ到達できるエンディングとどんでん返しの真相がまたいいんだ。今年になって「ファミコン探偵倶楽部」がリメイクされたんだから「殺意の階層」もリメイクとかされないもんですかね?)。
ちなみに、推理を展開する場面で主人公たちが滞在する館の「見取り図」が入る。これもまた分かってる!
ときおり入る時間制限付き展開やホラー演出も、プレイヤーが飽きはじめる前の絶妙のタイミングで配置されており、とても良い。とあるシーンでのビックリ展開など、思い切り悲鳴を上げてしまった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
-
生後5日の赤ちゃん、7歳のお姉ちゃんから初めてミルクをもらうと…… 姉も驚きの反応がかわいい
-
9カ月の赤ちゃん、バスで外国人の女の子赤ちゃんと隣り合い…… 人生初のガールズトークに「これは通じあってますね!」「ベビ同士の会話、とろけます」
-
【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
-
「妹が入学式に着るワンピース作ってみた!」 こだわり満載のクラシカルな一着に「すごすぎて意味わからない」「涙が出ました」
-
大谷翔平選手、ハワイに約26億円の別荘を購入 真美子夫人とデコピンとで過ごすかもしれないオフシーズンの拠点に「もうすぐ我が家となる場所」
-
「ケンタッキー」新アプリに不満殺到 「酷すぎる」「改悪」の声…… 運営元「大変ご迷惑をおかけした」と謝罪
-
「ゆるキャン△」のイメージビジュアルそのまま? 工事の看板イラストが登場キャラにしか見えない 工事担当者「狙いました」
-
「ハーゲンダッツ硬すぎ!」と力を入れたら……! “目を疑う事態”になった1枚がパワー過ぎて約8万いいね
-
「そうはならんやろ」をそのまま再現!? 「ガンダムSEED FREEDOM」のズゴックを完全再現したガンプラがすごすぎる
- 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
- 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
- 安達祐実、成人した娘とのレアな2ショット披露 「ママには見えない!」「とても似ててびっくり」と驚きの声
- 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
- “これが普通だと思っていた柴犬のお風呂の入れ方が特殊すぎた” 予想外の体勢に「今まで観てきた入浴法で1番かわいい」
- 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
- 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
- お花見でも大活躍する「2杯のドリンクを片手で持つ方法」 目からウロコの裏技に「えぇーーすごーーい」「やってみます!」
- 弟から出産祝いをもらったら…… 爆笑の悲劇に「めっちゃおもろ可愛いんだけどw」「笑いこらえるの無理でした」
- 3カ月の赤ちゃん、パパに“しーっ”とされた反応が「可愛いぁぁぁぁ」と200万再生 無邪気なお返事としぐさから幸せがあふれ出す
- フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
- 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
- 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
- フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
- スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
- 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
- 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
- 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
- がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
- 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」