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『MOTHER』シリーズの非公式続編として開発されている期待作『MOTHER 4』、オリジナル作品として再出発へ

ファンメイド「MOTHER 4」が、タイトル、敵の名前やデザインなどを変更して再出発。

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 『MOTHER』シリーズの非公式続編として開発されていた『MOTHER 4』が、ファンメイド作品ではなくオリジナル作品として再出発することが発表された。開発者のひとりであるPastellian氏がredditにて告知している。これまで開発されてきた『MOTHER 4』の内容のほとんどをそのままに、タイトルのほかに『MOTHER』シリーズに登場する敵の名前やデザインが変更され、おなじみのキャラクター「どせいさん」が削除されるという。

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 これまで任天堂のファンメイド作品の多くが、配信開始直後にデジタルミレニアム著作権法違反によって公開停止を受けてきた。Pastellian氏は、『MOTHER 4』は配布する段階まで至っていないがゆえにそうした要請はないものの、多くのファンゲームが公開停止を受けているという状況も判断のひとつであったと語る。また、なによりも自分たちの作ったゲームとともに成長していきたいという気持ちが大きな理由であると話している。なお無料で公開するという方針は変更されないとのこと。

 『MOTHER 4』はファンゲームプロジェクトだ。舞台となるのは1970年代の架空のアメリカ。主人公は、空想好きの少年「Travis」、冷静だが負けん気の強い「Meryl」、頭はいいがヘタレな「Floyd」、変わり者の不良リーダー「Leo」の4人。個性豊かな4人組が、世界で発生する不可解な現象の原因を突き止めるべく旅に出るというのがストーリーだ。基本テキストは英語であるが、日本語を含めた多言語に対応することが発表されており、国内からも期待が寄せられていた。

 『MOTHER 4』が人気を集めているのは、シリーズ作品を踏襲したグラフィックや設定だけでなく、ファンゲームの中では比較的クリーンな手法で開発が進められていたこともひとつの理由だろう。シリーズ作品の要素を取り入れているものの、アセットは全く使用されておらず、すべてを一から作っていると開発者は公言している。エミュレーターの使用は要求されず、「カスタムROM」として配布されることもない。募金などもおこなっていない。元作品のシリーズにリスペクトを見せつつ、完全に独立したフリーゲームとして開発が進められていた。Pastellian氏も、方向転換をはかることができたのは、こうした開発方針のおかげであったとも話している。

 『MOTHER 4』は2008年からプロジェクトがスタートしており、かれこれ8年以上開発が続けられていることになる。開発キットもRPGツクールXPからGameMakerへと変更され、スタッフも一部入れ替わりがあったという。こうした開発が長く続けられている状況でゲームのコンセプトを変更するという決断を下したのは、再出発をはかりたかったという気持ちが強かったからであるとPastellian氏は語っている。

 ゲームのリリースはまだまだ先になるようで、いつ配布できるかは断言できないとのこと。氏はゲーム内で使用しているPSI(『MOTHER』シリーズにおける技)の名前などは変更する予定はないと語っており、依然として著作権問題がクリアしきれていないのではないかと危惧する声もあるが、“元『MOTHER 4』”がオリジナルタイトルとしてリリースされる日を楽しみに待ちたい。

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