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iPS細胞研究所の「ご支援のお願い」が話題に “9割以上が非正規雇用”の現状に「もっと優遇されるべき」の声

ポストドクターのキャリアパスは厳しい。

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 ノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥さんが所長を務める京都大学iPS細胞研究所CiRA(サイラ)の「支援のお願い」がネット上で注目されています。iPS細胞研究は長期的に活用できる資金が必要不可欠であるとして寄付を呼びかける内容ですが、最先端の研究でも資金繰りに苦労する現状にさまざまな声が寄せられているようです。



 きっかけとなったとみられるのは9月11日に放送されたNHK「プロフェッショナル」。「55歳 覚悟の挑戦、ノーベル賞の先へ」と題し、山中さんの研究風景を追っていました。



 山中さんは支援を呼びかけるページで「財源のほとんどが期限付きのものであるため、弊所の教職員は9割以上が非正規雇用」と研究所の実情を明かしています。最先端の研究をしている研究所でも資金繰りに苦労し、正規雇用ができないという実情にネットからは「知的エリートはもう少し優遇されても良い」「将来性があるのに企業も乗らないのはおかしい」などの意見があがりました。

 文部科学省の調査(2017年8月発表)によると、2015年度にポストドクター(博士号を取得したものの非正規として活動を続ける研究者)などだった人の2016年4月1日における就業状況は、「ポストドクターなどを継続」が70%、「ポストドクターなどから職種変更」が19.1%となっており、ポストドクターのキャリアパスについて十分な整備がされていない状況がうかがえます。



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