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有名楽器店元店長、客のベースを質屋に売って逮捕 利用客には紅白出場アーティストも(2/2 ページ)

店の事情をよく知るアーティストにお話を聞きました。

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 このやりとりの後、“あくまでも中立の立場”だと示しつつ、Tamuraさんが山本容疑者と連絡が取れたことや山本容疑者が語った現状についてSNSに投稿したところ、複数の被害者からTamuraさんに連絡が殺到。仕事もキャンセルせざるを得ないような数の反響に対応する中、ある被害者から「山本さんと連絡がつき、機材が返ってきた」との報告が寄せられたため、改めて「被害届を出す前にまずは根気強く連絡を続けることが大切だ」と投稿したといいます。

 この投稿を受けて、中には弁護士を伴い山本容疑者の実家に話を聞きに行った被害者もいるそうですが、そこに山本容疑者はおらず、高齢の両親がひたすら謝るだけだったとのこと。さらに「楽器や機材も実家には見当たらなかった」とも聞いたそうです。

 しかしその後山本容疑者はTamuraさんとも音信不通となり、複数の被害者が、高円寺、大久保、お茶の水、大阪などの中古楽器店や質店、デジマートなどで山本容疑者に預けた楽器が転売されているのを確認し、被害届を提出。今回の逮捕につながりました。

 Tamuraさんは「ミュージシャンや楽器店は夢を与える仕事。こんなことになってしまって本当に残念」と語りつつ、「逮捕されたと聞いて安心しています。今後は本人の口から事実関係の説明をしてもらって、被害者の皆さんの元へ機材や楽器が早く返却されることを願っています」と複雑な心境を語りました。

 一方で今回の事件報道については「疑問も多い」とTamuraさん。TBS社会部からの取材に対しては約4時間に渡って詳細に事件の経緯を語ったそうですが、実際に放送をされたのは一緒に取材を受けたミュージシャンのコメントのみ。

 さらに最も訴求したかった「(山本容疑者が)無事に出てくることを皆望んでいる。自分できちんと事情を説明してほしい」という部分の話がカットされ、説明上語った本意ではない部分がフィーチャーされる結果になったことについては「既に抗議をして(TBSの)担当者より謝罪も受けているが、納得がいっていない」と話し、ねとらぼ編集部に対しても「報道するのならきちんと最後まで報道してほしい」と語りました。

 一部報道では「50本以上の楽器を質入れした」と語っているとされている山本容疑者。転売されてしまった楽器の行方をはじめ、真相の全容解明が急がれます。

(Kikka)

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