「フォートナイト」削除でAppleと戦う姿勢のEpic ネットでは「手数料30%はやばい」「ユーザーが一番の被害者」など賛否

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 2020年8月14日、Epic Gamesの人気バトルロイヤルゲーム「フォートナイト」がAppStoreやGoogle Play Storeから削除され、話題となっています。

 かねてよりEpicは売上の30%が自動的にAppleやGoogleに徴収される仕組みに抗議しており、今回アプリストアを介さない課金システムを導入したところ、これがガイドライン違反となって削除措置が取られました。

 これを受け、Epic GamesはAppleとGoogleに対する訴訟を提起し、Appleの製品「Macintosh」の伝説的CM「1984」のパロディ動画を公開するなど抗議の姿勢を見せています。

 今回の騒動はネット上でも大きな話題となっており、ハッシュタグ「#FREEFORTNITE」で抗議する人や、「ガイドラインを守らなかったEpicが悪い」という声も見られます。

 本記事ではネット上の反応をまとめていきたいと思います。

Appleを揶揄した動画(画像は「フォートナイト」公式サイトより引用
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「#FREEFORTNITE」のトレンド件数

 SNS分析ツールで「#FREEFORTNITE」を含むツイートを分析した結果、日本時間8月14日5時ごろから世界的な話題となり、日本では9時ごろがピークとなっていますが、今でも多くの人が話題にしています。

色が濃い地域で多く反応があります。アメリカやカナダ、日本、イギリスを中心に言及が多いようです。
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プレイヤーが一番の被害者

 Twitterでは、今回の騒動に対してApple側の味方をするか、Epic Games側の味方をするか、というツイートが多く見られますが、中には「スマホユーザーが一番の被害者である」という声も見られます。

 具体的に見ていくと「EpicとApple、どちらもお互い様な気がする。それに巻き込まれているスマホユーザーなどが迷惑していると思う」や「大人の問題で、プレイヤー達の楽しみを奪ってはいけない」「課金してない私からするととんだとばっちりじゃん」などの意見がありました。

 Google Playからも削除されたフォートナイトですが、スマホで遊んでいた人たちからすれば、手数料の問題で遊べなくなる可能性があるのは、確かにとばっちりと言えるでしょう。

 中には「これって高速道路の料金所でお金払うのが嫌だから勝手に迂回する道路作ったら怒られたみたいな話?」と、ユニークな例えをする人も。

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手数料が高すぎる?

 先述の通り、AppStoreで配信されたアプリの売上は、30%がAppleに行くというシステムになっています。この30%という数字に対抗しているEpicは、利益配分率を88:12(Epic Gamesの取り分が12%)というプラットフォームEpic Gamesストアを開始しています。

 ネット上では「手数料の件に関してはEpic Gamesを応援したい。30%を天引きしていくことが本当に公正な取引か、という大きな問題。巨大企業だけが儲かる仕組みは健全ではない」「課金システムの独占はやりすぎじゃね?」「30%はやばいな。だけどFortnite煽りすぎじゃね?」など、手数料の設定に疑問を持った人が多いようです。

 一方で、Netflixなど一部のサービスでもAppStore(iTunes)からの課金(登録)ができないアプリもあり、フォートナイトもその流れに乗っただけだとする意見も見られました。

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IBMの独占に反旗を翻したApple、今は独裁者に?

 先述したAppleのCM「1984」は小説家ジョージ・オーウェル氏によるSFディストピア小説「1984」をモチーフに、当時コンピューター業界を牛耳っていたIBMに対する挑戦の意味も含まれていました。

 これに対しTwitter上では「『1984年』でIBMを独裁者と表現したが今度はApple自身が独裁者になっているぞという皮肉」や「フォートナイトのキャンペーンビデオ、AppleがIBMの独占を皮肉った1984のCMをなぞることで強烈な皮肉が成立している」「今回のEpic制作の動画は、皮肉にも過去は反骨者であったApple社が、ビッグブラザーとして描かれるとかw」などの意見が見られ、独裁者に歯向かっていたAppleが、いまや独裁者と揶揄されていることが「皮肉」だとする人が多く見られました。

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ゲーム内スキンでも抗議……?

 フォートナイトをプレイしているユーザーからは「今日のアイテムショップのスキンメッセージ喧嘩売る気満々じゃん」「アイテムショップのスキンたちも闘う気満々ですな!!」「アイテムショップに出てるスキンの説明が、訴訟のせいで意味深にみえる」などの声も見られます。課金商品の説明文には「トラブルに立ち塞がれたら、建築を駆使して乗り越えてやりましょう」「復讐の時は来た」「時間切れだ。復讐を開始する」などがあり、今回の騒動をゲーム内でも彷彿させるような文言が並べられています。

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まとめ

 「手数料の割合については議論の余地がある」と見るユーザーが多い一方で、「抗議するためならガイドラインを違反していいのか」という見方もあります。

 今回のEpic Gamesの抗議によって、業界全体の利益配分率が見直される動きとなるのか、今後の動向が注目されます。

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