レビュー

関西弁でまくし立てる宇宙人が大暴れ!――オリジナルよりも笑える日本版「デストロイ オール ヒューマンズ!」レビュー(1/4 ページ)

1950年代のアメリカで宇宙人が大騒動を巻き起こすというカルトな洋ゲー「デストロイ オール ヒューマンズ!」が、セガのローカライズで待望の日本上陸を果たした。シナリオやセリフの大部分を日本独自のものに書き換え、日本人にしか分からないギャグやパロディを盛り込むというあまりにも大胆なローカライズによって、日本版は抱腹絶倒の超バカゲー(ほめ言葉)に仕上がった。

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洋ゲーローカライズのあり方に一石を投じる野心作

 海外メーカーによる欧米市場向けの作品、いわゆる“洋ゲー”が日本語でローカライズされ、日本で発売されるケースが徐々にではあるが増えてきたように感じる。イチ洋ゲーファンとしては、非常に喜ばしい限り。この「デストロイ オール ヒューマンズ!」(原題:Destroy All Humans!)も、オリジナルはTHQが2005年夏に海外で発売した作品。「宇宙人の侵略から地球を守る」というのは、ゲームでも映画でもやり尽くされた感のあるテーマだが、このゲームは逆で、プレーヤーが宇宙人となって地球を襲撃するというところがまず変わっている。といっても、シリアスなムードは皆無で、どちらかといえばB級SF映画をほうふつとさせるコミカルな内容だったが、これが海外のゲーマーから受けて、翌2006年には続編「Destroy All Humans! 2」まで発売されるほどの人気タイトルだ。

セガによって大胆なローカライズが施された日本版「デストロイ オール ヒューマンズ!」。オリジナルの開発は、米国ロサンゼルスとオーストラリアのブリスベーンに開発拠点を持つ「Pandemic Studios」というデベロッパーが担当。代表作には、「フル スペクトラム ウォリアー」や「マーセナリーズ」などがある

 今回発売された「デストロイ オール ヒューマンズ!」は、海外版の1作目をセガが日本向けにローカライズしたもの。セガが日本での販売権を獲得したという話は、海外版の発売からほどなく伝わっていたが、それから1年以上を経てようやく発売となった。

 その日本版をプレイしてみれば、これだけ長く待たされた理由が分かる。この「デストロイ オール ヒューマンズ!」では、字幕を日本語化するだけでなく、音声もすべて日本語で吹き替えてある。そればかりか、キャラクターたちがしゃべるセリフもシナリオも、オリジナルとは違って日本版独自のものに作り替えられているのだ。グラフィックは海外版とほぼ変わらないし、ゲーム中のミッションも基本的には同じなのに、そのシナリオやセリフはもはや“意訳”とも呼べないほど大幅に改変されているため、まるで別のゲームにさえ思える。

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 日本版のキャスティングがこれまた超豪華で、「これで本当に採算取れるの?」といらぬ心配をしてしまうくらい。日本語でのセリフ吹き替えを担当した声優陣は、山口勝平氏、富田耕生氏、青野武氏、田中敦子氏、大塚芳忠氏などなど、そうそうたる顔ぶれ。さらに、オープニングムービーに登場するナレーターには、なんと広川太一郎氏が声をあてているのだからビックリだ。また、日本版独自のシナリオには、SF作家であり「と学会」の会長としても知られる山本弘氏や、アニメ「クレヨンしんちゃん」監督のムトウユージ氏などが脚本・監修にあたっている。セガが採算度外視で作っちゃったのか、はたまたキャスト陣がギャラ度外視で参加しているのかは分からないが、B級テイスト全開の洋ゲーにこれほど豪華なスタッフが結集しているというギャップが、このゲームをこれまで以上に特徴ある存在にしている……。

オープニングムービーが始まると、なぜか画面がモノクロに……。そこにボウタイをしたナレーターが現れて、「これはあなたのTV受像器の故障ではありません」……って、いきなり「アウターリミッツ」のパロディなの!? このナレーターの声が広川太一郎氏
1947年のアメリカ・ニューメキシコ州で、宇宙人の円盤が墜落したところから物語が始まる(これも「ロズウェル事件」のモチーフ)。円盤から脱出したフュロン星人の「クリプト136」だったが、墜落の影響でその場に倒れ込んでしまう
それから10年後、地球から戻ってこない「クリプト136」を心配する「ポックス博士」と、「クリプト136」を“兄ちゃん”と呼ぶ「クリプト137」が登場
実は、クリプトというのは博士が作ったクローン体で、地球に墜落したのが136番目、ここにいるのが137番目に生まれたクローン。いわゆる“グレイ”系の典型的な宇宙人像だが、その言葉はなぜか関西弁で、ものすごい早口でまくし立てるのがおかしい
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