携帯版「ときメモ」であの頃のドキドキを再現!?モバイルコンテンツ・プチレビュー

近年、純愛ばやりである。世界の中心だったり、電車の中だったり、あちこちで純愛がささやかれている。そんな中、元祖・純愛ゲームが復刻。プレイした感触は?

» 2005年01月06日 17時27分 公開
[小松しおる,ITmedia]

 近年、純愛ばやりである。世界の中心だったり、電車の中だったり、いろいろなところで愛がささやかれている。しかし、現在の20代、30代のゲーマーにとっての純愛の原点はこのゲームでなかっただろうか?

 「ときめきメモリアル」は1994年、PCエンジンSUPER CD-ROM2で発売され、その後数々のメディアへと展開された恋愛シミュレーションゲームの金字塔。いわゆる“ギャルゲー”の走りでもある。当時、周囲を見回すと男性ゲーマーの3人に1人は、何らかの形でこのゲーム、もしくは、このシリーズで遊んでいたといって過言ではなかった。

 そんなゲーマーの皆さんに朗報である。iモードサイト「コナミネットDX」にて「ときめきメモリアル」が遊べるようになったのだ(2004年9月21日の記事参照)。早速、当時のときめきを胸に遊んでみた。

 (C)1994 2004 KONAMI(C)2004 Konami Online
コンテンツ名 iモード版「コナミネットDX」
料金 月額315円
対応キャリア ドコモ
対応機種 FOMA 900i/901iシリーズ
アクセス 「メニューリスト」-「ゲーム」-「ゲームパック」-「コナミネットDX」

 ときめきメモリアルでは、プレイヤーは「私立きらめき高校」に入学した主人公となる。3年間の高校生活でお目当ての女の子を見つけ、仲良くなって伝説の木の下で告白されるのが目的だ。

 毎日せっせと勉強をしたり、クラブ活動に励んだりしながら「芸術」「根性」といった、お目当ての女の子の好むパラメータを上げていく。ネット界では知らぬもののない存在の藤崎詩織をはじめ、眼鏡っ子や元気娘、おっとりさんなど、個性豊かなヒロインたちが待ちかまえている。

携帯ながら、コンソールゲームの雰囲気を再現

 実際にプレイしてみると、きちんとストーリーが再現されていることに感心する。運動会や修学旅行といった学校行事のほか、彼女らをデートに誘ったり、誘われたり、コアラに追いかけられたりと数々の心躍るイベントが繰り広げられる。

 キャラクターのなつかしいセリフも聞くことが可能。特定の部活に入らないと会えない女の子や、女性キャラ全員に嫌われないとハッピーエンドを迎えられないキャラなど、発売から10年たった現在から見ても色あせない工夫が満載だ。

 この手のゲームで重要なのが、ビジュアル面。見たところグラフィックは、とてもきれいに再現されている。顔の横長具合といい、肌の赤み具合といい、プレイステーション版のイラストを移植したのではないかと思われる(PCエンジン版はもう少し顔が長かった)。

 楽しい仕様バッチリであったPCエンジンSUPER CD−ROM2版や、自分から告白できるセガサターン版も良かったが、一番ユーザーが多く安定性のあったところから持ってきたのであろう。やや意外性に欠ける感もあるが、当時を知るものとしては大変嬉しいことだ。

 ただし、ケータイの小さな画面で見ると、どうしても顔のフレームが崩れがちな絵があり、違和感は隠せない。移植と言うことで、いろいろ大変だったとは思うが、もう一踏ん張りほしかったなと思う。

 (C)1994 2004 KONAMI(C)2004 Konami Online

 それとは対照的に力が入っているのが、処々を彩るBGMだ。さすがに各キャラの音声はないが、サウンドにはちょっと注目して頂きたい。3Dサウンド対応、スーパーリアルサラウンドを使用した演出で(12月9日の記事参照)大変きめ細やかにサウンドが再現されている。

 ただ、個人的には別配信でもいいのでオープニングムービーが見られるようだとうれしかった。PCエンジン版なら、900iで表現可能だと思うしね。

本当にケータイして遊べるゲームなのか?

 携帯の限られた容量に、グラフィックを多く使用するゲームを移植した代償だろうか、iモード版ときメモではかなり通信を行う。アプリをダウンロードしてすぐの頃に「パケ放題をオススメします」というメッセージが流れるが、これは本当。実際にシャレにならないほど“Loading”の画面が入る。

 女の子との「下校」イベント発生時には、仕方がないとはいえその都度サーバにデータを読みに行く。そのため「ああ、ここで誰かと下校(イベント)が入るな」と前もって分かってしまう。これではドキドキは半減だ。

 また、通信を頻繁に行うため当然ながら通信環境のよい場所でプレイすることを求められる。たとえば、会社や学校へ電車で移動する途中に遊ぶには、あまり向いていないかもしれない。筆者も実際に電車でプレイしてみたが、きついものがあった。できれば、自宅や昼休みなどに遊ぶのが無難だろう。

 残念な点もあったが、全体としてはコンソールゲームの雰囲気がよく再現されており、満足できる出来ばえ。現在、コナミDXでは「ときめきメモリアル」シリーズの壁紙なども一緒に配信されている。当時を懐かしむのなら、そちらも一緒に楽しんで頂きたい。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2503/16/news082.jpg 「なんだろ」 大谷翔平の背中に“違和感”覚える人続出 → 明かされた“納得の正体”に「そういう事だったんか」
  2. /nl/articles/2503/16/news031.jpg 「楽園???」 サイゼリヤで大豪遊 → “会計1人2000円以下”で収まった食事内容に思わず仰天 「庶民の味方」「ほぼ無料」
  3. /nl/articles/2503/14/news019.jpg ペットのカエルを土に埋め、約半年間放置→掘り返してみたら…… 「すげぇ」予想外の結末に「ほんと不思議」
  4. /nl/articles/2503/16/news052.jpg 「もっと早く知りたかった」 ユニクロ“3990円パンツ”が売り切れ続出の大反響 「一生これで良い」「最高の着心地」
  5. /nl/articles/2503/16/news080.jpg 夫は箱根駅伝、妻は大学女子駅伝優勝の“最強ランナー夫婦” 引っ越しの手伝いをきっかけに急接近→現在は夫婦でランニングスクールを運営
  6. /nl/articles/2503/08/news018.jpg 使わない靴下をザクザク切って組み合わせると…… 目からウロコの再利用法が2500万再生「とてもクリエイティブ」【海外】
  7. /nl/articles/2503/11/news017.jpg 着古したマフラーとセーター、切らずに手縫いするだけで…… 春も大活躍のリメイクに「アイデアに脱帽」「素晴らしい」
  8. /nl/articles/2503/11/news009.jpg 雑草ボーボーの運動場に“180羽のニワトリ”を放ったら…… 次の日、まさかの光景に「感動しました」「すごい食欲」
  9. /nl/articles/2503/15/news044.jpg コメダ珈琲店で「軽い食事」を注文 → 出てきた“まさかの実物”に思わず大仰天 「逆詐欺ですね」「軽食という名の主食」
  10. /nl/articles/2503/15/news057.jpg 「足の疲れ具合が全然違います」 ディズニー行くときおすすめの“神アイテム”が話題沸騰 「試してみたい」と2390万表示
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「本当に迷惑」 宅急便の「不在連絡票」と酷似のチラシが物議…… ヤマト運輸「配布中止申し入れ」
  2. 愛猫が見つめる先にいるのは……? “まさかの来訪者”に思わず仰天 「うそっ?」「お庭に来るんですね!!」
  3. 【べらぼう】“問題のシーン”、「子供に見せられない」 身体張った27歳俳優へ「演技やばくない?」
  4. 壊れて捨てるしかないバケツをリメイクしたら…… 想像もつかない大変身が830万再生「想像力がすごい」【海外】
  5. そうはならんやろ ヤマト運輸公式とLINEで遊んでいたら…… 突然訪れた“予想外の展開”に28万いいね
  6. 「ウソやろ」 松屋の“530円丼”、衝撃的なビジュアルにネット騒然 「コレで良いんだよ丼」「開き直り感がすごい」
  7. ダイソーのセルフレジが「身に覚えのない商品」を認識→“まさかの正体”に大仰天 「そんなことあるんですね」
  8. 余ってるクリアファイル、半分折ってカットするだけで…… 目からウロコな便利グッズに「天才すぎる!」「素晴らしいアイデア」
  9. 「マジで天才」 無印良品から新発売の“350円文房具”に絶賛の声相次ぐ 「便利すぎる!」「これはいい」
  10. 「スト6」の公式世界大会で福島県のチームに所属する「翔」が優勝 賞金100万ドル獲得
先月の総合アクセスTOP10
  1. 最初に軽く結ぶだけで…… 2000万再生された“マフラーの巻き方”に反響「これは使える」「素晴らしいアイデア」【海外】
  2. コメダ珈琲店で朝、ミックスサンドとコーヒーを頼んだら…… “とんでもない事態”に爆笑「恐るべし」「コントみたい」
  3. パパに抱っこされる娘、13年後の成人式に同じ場所とポーズで再現したら…… 「お父さん若返った?笑」「時止まってる」2人の姿に驚き
  4. 和菓子屋で、バイトの子に難題“はさみ菊”を切らせてみたら……「将来有望」と大反響 その後どうなった?現在を聞いた
  5. 古いバスタオルをザクザク切って縫い付けると…… 目からウロコの再利用に「すてきなアイデア」【海外】
  6. 「14歳でレコ大受賞」 人気アイドルがセクシー女優に転身した理由明かす 家族、メンバー、ファンの“意外な反応”
  7. 希少性ガンで闘病中だったアイドル、死去 「言葉も発せないほどの痛み」母親が闘病生活を明かす
  8. “きれいな少年”が大人になったら→「なんでそうなったw」姿に驚がく 「イケメンの無駄遣い」「どっちも好きです!笑」
  9. ドブで捕獲したザリガニを“清らかな天然水”で2週間育てたら…… 「こりゃすごい」興味深い結末が195万再生「初めて見た」
  10. 芸能界引退した「ショムニ」主演の江角マキコ、58歳の近影にネット衝撃「エグすぎた」 突然顔出しした娘とのやりとりも話題に