「ゲーム市場、実は成長している」 次世代機も予測する浜村社長アジア オンラインゲーム カンファレンス2005(2/2 ページ)

» 2005年03月01日 20時59分 公開
[岡田有花,ITmedia]
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坂口氏のXboxゲーム「ひと目で次世代機と分かる」美しさ

 「次世代機のスペックは優れすぎていて、何をしても底がない」―― 一例として浜村社長は、次世代Xboxのグラフィック性能を挙げた。「カメラを地球の外から地球上の森に近付けていき、木の葉一枚一枚まで映すといった演出も可能。どこまでも描き込める」。

 浜村社長は昨日(FFを開発した)坂口(博信)さんの次世代Xbox向けゲーム画面を見せてもらったという。「ひと目で次世代機と分かるリアルな映像。現行のゲーム機では実現不可能」。

 底なしの機能を使い尽くすには、膨大な開発コストが必要。次世代ゲーム機向けゲームの開発は大手企業メインになるだろうとした。中小企業は、PC用オンラインゲームや携帯電話向けゲームを開発して力をつけ、次世代ハードに打って出るという戦略が有効だ。

 「PC用ネットゲームや携帯ゲームは3〜5人で開発可能。ファミコンの草創期のようだ」。実際、中小の携帯・ネットゲームメーカーのクリエイターと話していると、草創期のスクウェアやコナミのクリエイターを彷彿とさせるという。

「日本の開発力+アジアのディストリビューター」で最強タッグを

 ネットゲームの普及度は、国によってばらばらだ。韓国や中国は、海賊版の影響でパッケージゲーム市場がほとんど成り立っておらず、高価な正規版ハードやソフトを買うのは一部のマニアのみ。ネットゲームの流行は必然だったが、「ゲームとしての進化はまだまだ」。

 日本はパッケージゲーム市場が支配的で、ネットゲームをプレイする文化が根付いていない。「韓国や中国と逆の状況」。米国では、ゲームは友人と遊ぶためのツール。友人同士で集まって対戦プレイできるスポーツゲームが人気を博している。

 世界市場拡大には、韓国や中国のディストリビューターと、日本やアメリカの開発力を組み合わせる必要があると浜村社長は考える。「現在のネットゲーム市場は過渡期。日本やアメリカのメーカーがネット対応ゲームを次々に開発すれば、ゲームのバラエティが家庭用と同じくらいに増える。力のあるディストリビューターが世界に配信すれば、各国の差も埋まるだろう」。

ドラクエもネットワーク対応へ?

 ネットゲームのビジネスモデルは、国内でもやっと認められ始めた。「スクウェアが60億円かけてFFIXを開発していたとき、新聞などで『カネの無駄だ』と散々叩かれたが、今となっては倍々ゲームで利益を出している(関連記事参照)。スクエニのオンラインゲーム開発陣も、社内での地位が上がっていると聞く」。

 先行メーカーの成功にならい、今後は50万人単位のユーザーを持つ大規模MMORPGが3〜5つ、10万人単位の中規模MMOが5〜10ほど国内で開発されるだろうとする。

 浜村社長は「勝手な予測だが」と前置いた上で、パッケージ版で人気があったゲームシリーズのネット対応が進むと予想。「(『ドラゴンクエスト』シリーズ開発者の)堀井(雄二)さんはネットに凝っているらしい」とし、ドラクエのオンライン化に期待する。「ウイニングイレブン」や「実況!パワフルプロ野球」「Jリーグ プロサッカークラブを作ろう!」シリーズもオンライン化が期待できるとした。

 ネットゲームのビジネスモデルはさまざまだ。月額課金制の対戦ゲームやMMORPGのほか、「パワプロ」なら、シーズンごとに選手データをダウンロード販売したり、「サカつく」なら、選手のトレードシステムのオンライン化が可能、といったアイデアを挙げた。

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