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2005/05/09 17:26 更新


1チップMSX、ケータイ用MSXアプリ発売へ――MSX WORLD 2005 (2/2)


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ケータイでMSXが動作する携帯用MSXエミュレータも登場――ソフトは1本単価を数10円から

 もう1つの目玉は、ケータイ向けのMSXエミュレータだ。

 インフォスクエア/メディアウェイブコミュニケーション取締役 中島氏は「NTTドコモの携帯電話、FOMA上で動作するiアプリ版MSXエミュレータがほぼ完成、MSX1規格に対応するエミュレータが正常に動作している」とし、ソフトとセットで年内サービス開始を予定していると述べた。ただし音声に関しては携帯側の仕様の都合などで一部音声の再現が失敗していると状態だという。

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iアプリとしてFOMA端末上で動作しているMSXエミュレータ&当時のソフト「ボコスカウォーズ」。会場ではノキア製ボーダフォン端末上で動作するエミュレータのデモ展示も行われていた

 配布形態としては、エミュレータを単体で配布することは考えておらず、ゲームソフトとのセット配布になる予定との意向を示している。今後、こうしたゲームソフトの権利関係などに関する調整が整い次第出荷が可能な状態になるとし、2005年後半に出荷開始される予定となる。

 なお、実サービスを行う会社が未定となっているために具体的な価格は明らかにされなかったが、「古いソフトは何本かをパックにして1本単価を数10円といった低価格で提供したい」(中島氏)としている。

 また、NTTドコモ以外のキャリア向け端末用エミュレータの開発についても現在進行中だという。FOMA端末の場合は、キャリアの端末と比べると搭載可能なアプリケーションの制限が多かったため時間がかかってしまったが、ボーダフォンやau端末用アプリの場合は、それと比べれば容易に開発できるとしており、サービス開始時までには3キャリア分を用意した状態でサービスインする可能性も示唆した。

 今回のイベントではオランダより来日したBAZIXのSander Zuidema氏がヨーロッパでの携帯電話用エミュレータの開発状況を、韓国より来日したReakosys CEO、Chang K.Lee氏が韓国での携帯電話用エミュレータの開発状況を報告し、世界各国の携帯電話上でMSXエミュレータの開発が進行していることも明らかになった。

次世代MSXはハードウエアのオープンソース化へ――PS2やPSP用も?

 西和彦氏の基調講演では、これまでのMSXの歴史を振り返るところから始まり、現在のMSX周辺の状況、そしてこれからMSXが進む道として、今回の「FPGA」をもとにさらなる機能向上を果たした新MSXに関する壮大な計画の一端が語られた。

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西和彦氏が行った基調講演用資料には、まだ発表できない段階の話と思われる、PS2やPSP用のMSX PLAYerのサービスについても記載されており、質疑応答で指摘されてうろたえる一面も見られた

 「MSX.net」と名付けられた次世代MSXは、有線および無線によるLAN機能を標準搭載し、CPUも従来のものと互換性を維持しつつ機能拡張したものを設計、それをFPGA上に搭載することで実現するという。当然、回路が複雑なるため、搭載するFPGAは更に大容量のものが必要になる。

 同氏は、ソフトウエアでハードを設計することが可能なVHDLによるハードウエア設計なら、現在Linuxが行っているようなOSのオープンソースと同様に、ハードウエアもオープンソース化が可能である点を強調した。MSXの機能拡張をユーザー自身が行い、最終的に策定する機関をMSXアソシエーションが担当することで、進化するハードウエアを実現できるという。

 そのほか、教育機関に対して1チップMSXを提供し、ソフト開発だけでなくハード開発を教育の場で学ばせる構想や、将来的に1チップMSXがAmazonなどの書店で購入できるような配布形態を構築することで、より身近なところでハードウエア開発を学べるようにする構想なども語られた。

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PCや家庭用ゲーム機のレトロゲームをWebサイトで配信する「プロジェクトEGG」を運営するD4エンタープライズが協賛している関係か、同社のコスプレ画像配信サービス「レイヤーズシティアネックス」からコスプレイヤーの方々も参加、会場入り口の案内やステージイベントの司会をコスプレイヤーの女性が担当していた


 ようやく予約受付開始までこぎつけた1チップMSXだが、販売台数の問題があるために実際に販売されるかどうかは現状ではまだ確定できない状況のようにも聞こえる。

 しかし、学生時代に楽しんだ20年前のマシンが再び自分の元に戻ってくることになるという喜びも得られることは間違いないため、個人的にはぜひ販売までこぎつけてほしいと願っている。

 当時のROMソフトを持っていなくても、MSX-BASICで簡単なプログラムを入力して遊んでみるのも一興ではないだろうか。

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[池紀彦,ITmedia]

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