レビュー
» 2005年05月30日 16時59分 公開

既存のRPGへ投げかけた一石はどうなった?――「イリスのアトリエ エターナルマナ2」(3/4 ページ)

[J.O.宍戸,ITmedia]

錬金術RPGの特徴を存分に盛り込んだ「イリスのアトリエ エターナルマナ2」

 若干の行き詰まり感を見せていた従来のアトリエシリーズだが、RPG路線へとシフトしたことで万人に受け入れられるようになっただけでなく、錬金術RPGという新ジャンルを開拓したとも言える。

 新しい試みとしては、装備品の調達方法が挙げられるだろう。本来、RPGであれば冒険をしながら敵を倒して経験値とお金を稼ぎ、お店で徐々に強力な装備品を買い揃えていくというのが基本スタイル。しかし本作では、それら武器や防具を調合によって創り出すのだ。

武器を調合して創り出すのはフェルトの役目。しかしそれも簡単で、条件を満たすともらえる金床の前で○ボタンを押して、表示される中から創りたい武器を選ぶだけ。必要なアイテムと、調合を助けてくれるマナ(妖精)がいれば、すぐに新しい武器が手に入る

 もちろん、普通に調合してもそれなりの装備品を創れるが、努力すればより強力な武器を装備することも可能になる。これこそ、錬金術RPGらしい特徴といえるだろう。とはいえ、最低限の装備品は苦労せずとも創れるので、やり込み系のゲームを得意としない人でも問題なく遊べるのは、うれしい配慮といえる。ひょっとすると、これをきっかけに、やり込むことの楽しさに目覚める人もいるかもしれない。

 また、ヴィーゼはアトリエシリーズ伝統の調合方法、フェルトはエターナルマナで導入されたマナ調合を使い、どちらもアイテムを作り出せる点も便利なところ。実は最初、この事実を知らずに進めていき、どうしてもアイテムが足りなくなって困ったことになったのだが、分かってしまえば何の問題もなく進めた。このようなシステム面に関しては、充実したヘルプ機能がついているので、それさえ見れば大丈夫。筆者の場合、それを適当に流し読みしていたおかげで、いらぬ苦労をしたわけだが……。

例えば“植物栄養剤”は、お値段のはるキノコがないと調合できない。しかし、フェルトが調合するならば、ありふれた源素で出来るため、大量に創ることが可能
ヘルプは、新しい事柄が登場すると自動的に追加される。システムで分からないことがあれば、すかさずチェック

 マップ画面での移動も、前作では3Dマップ上でキャラを動かす方法だったものが、今回は行きたい場所へ主人公を移動させて○ボタンを押すだけと、簡易になっているのも改善点だ。マップ画面では敵が出現しないので、回り道をしても問題ないし、遠くへ移動するのも簡単。しかも、ダンジョンマップでは左下にレーダーが付き、マップ上にどれだけの敵がいるか、いつエンカウントするかが一目で分かるようになっている。

 マップ内の敵をすべて倒せば、ワールドマップへ戻るかセーブポイントに入らない限り、再び敵が出現することもないので、安心して探索できるというもの。

エンカウントゲージが青から赤になるに従って、敵とエンカウントする確率が上昇する
試験管のような部分が、敵との残りエンカウント回数を示す。これが空っぽになると、そのエリアには敵は出現しない

 戦闘シーンはサイドビューになり、素早い順にターンが回ってくるようになっている。ここでは“チャージ”と“ブレイク”攻撃が選択でき、チャージならスキルゲージが一定量チャージされる。これは、各個人が持つ強力な“スキル”を発動させるときに必要になり、使うと1〜3ゲージを消費する。ブレイク攻撃をすると、相手の行動を遅らせることができるのだ。さらに、敵をブレイク状態にしてから攻撃するとチェーンコンボとなり、倒した後に入手できるスキルポイントが大幅に増加する。ゲットしたスキルポイントは、各自がスキルを覚えるために自動的に消費されていくので、粘ってたくさんのスキルを習得すればスーパーマンのようなキャラに育てることも可能だ。

戦闘シーンでは、素早い順にコマンドを選択できる。前作と同じく、戦闘中にマナ調合することも可能
各自が強力なスキルを持っているが、装備している武器やアイテムにスキルがついている場合もある
戦闘では敵をブレイク状態にしておき、その間に残った相手を倒してしまうのが、一番効率よくスキルポイントを稼げる方法。上手に戦うと、敵に1度も攻撃させることなく、戦闘を終わらせることも
スキルのついたアイテムを装備し続けて一定数値を超えると、そのスキルを自分のものにすることができる。こうしてキャラを育てれば、スキルをたくさん覚えることもできるのだ

 さらには、今回も前作に引き続き、オープニングを霜月はるかさんが歌っているのに大注目だ。彼女の透き通った声は、エターナルマナの世界観にピッタリマッチしているだけでなく、聞いたものを虜にする不思議な魅力をも持ち合わせている。今までこのシリーズをプレイしたことがない人でも、この歌を聴けばきっと遊びたくなるだろう。個人的には、彼女の声にはそこまでの魅力があると信じている。もちろんオープニングだけでなく、ゲーム中に使われているBGMも秀逸。どれもこれも雰囲気に合っており、ついついBGMに乗せられてプレイしてしまい、気がつけば原稿の締め切りも過ぎていたと言うぐらい完成度の高い曲が数多く収録されている。

 ガスト作品は、PS参入第1作となった「ファルカタ」からずっとプレイしているが、その時から曲のクオリティには感心させられっぱなしだった。それが現時点でも維持されているというのは、ゲームミュージックにうるさい人間としては大歓迎。ガストサウンドスタッフの努力に、改めて敬意を表したい。

前作よりも動きが派手になったオープニング。歌は霜月はるかさんが担当している。この曲は必聴!
余談ではあるが、筆者が一番気に入っているガストサウンドは、メールプラーナで使われている曲。北欧系のBGMが、ゲームに非常にマッチしている

仕事そっちのけで遊びたい、とにかくハマった1本

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