ラスベガスで一攫千金――鉄拳世界一への道昔の名前で出てみます「EVO2005 チャレンジ」(1/2 ページ)

今年の夏、ギャンブルの街ラスベガスで開催されることが決定したアメリカ最大の格闘ゲームトーナメント「Evolution2005」。元「鉄拳3」日本チャンピオンが再起を図りつつも大会に挑戦する!

» 2005年07月11日 19時38分 公開
[松井悠,ITmedia]

ラスベガスで開催される世界最強決定戦「EVO2005」。

 「ストリートファイターII」から始まった格闘ゲームブームは、1990年代中頃に頂点を迎え、現在はゲームセンターの人離れもあってか、やや下火になりつつある――という。

 しかし、現在はカード、ネットワークシステムを利用した「鉄拳5」や「バーチャファイター4 Final Tuned」をはじめとする3D対戦格闘ゲームや、人気PCゲームのキャラクターが登場する2D対戦格闘ゲーム「メルティブラッド アクトカデンツァ」、発売から5年以上経過しても、今なお根強いファンがいる「ストリートファイターIII 3rd STRIKE」などの人気は非常に高く、有名なゲームセンターでは日々熱い対戦が繰り広げられている。

 現在、日本で行われている「格闘ゲームの祭典」は日本唯一のアーケード専門誌「アルカディア」が年に一度開催している「闘劇」が挙げられる。日本全国のゲームセンターで予選を行い、勝ち上がってきたプレイヤー達が本戦を争うもので、今までに数々の名勝負が生まれてきた。

 しかし、コンシューマーゲームのトーナメントは日本ではあまり開催されず、また、開催されたとしても、ゲームをロクにプレイしていない広告代理店の人間が考えたかのようなルール……プレイヤーの技量を出し切れるようなルールではなく、運営側が進行しやすいようなもの、たとえばコントローラーは純正のパッドのみだったり……がプレイヤーにあわなかったり、開催地が東京だけで、遠方のプレイヤーが参加しづらかったりするため、お世辞にもしっかりと運営できているとは言い難いといえる。

 その点、「ゲームをわかっている」アルカディア誌の闘劇は、非常にうまくイベントをオーガナイズできているといえるだろう。

 そんな状況の中、今年の8月12日〜14日の3日間、アメリカ、それもラスベガスでコンシューマー機を使用した格闘ゲームオープントーナメントが開催される、という噂が流れてきた。

 その名は「Evolution2005」。1998年にアメリカで産声をあげたこのイベントは、海外の大手格闘ゲームサイト「Shoryuken.com」が運営する「コンシューマー格闘ゲームトーナメント」だ。元々は「Shoryuken.com」のみで運営を行っていたのだが、年々規模が大きくなるにつれ、世界最大の鉄拳コミュニティ「tekkenzaibatsu.com」や家庭用ゲーム機総合サイトの「VGO Network」などのWebメディアが協力して運営を行うようになった。また、今年から海外のプロゲーマーリーグ運営サイト「Major League Gaming」が参加、さらに大規模な大会になることが予想される。

 「Evolution」のユニークなところは「BYOC」というシステムを導入しているところにある。これは「Bring Your Own Controller」の略称。もともとはPCゲームカルチャーの言葉で、インターネットがまだまだ普及していない時代に「みんなでパソコンを持ち寄ってLANゲームしようぜ!」と「Bring Your Own Computer」で集まったのがはじまりらしい。対戦格闘ゲームの祭典「Evolution」では「普段のプレイ環境でベストを尽くせ!」ということで、マイジョイスティックの持ち込みが許可されている。

写真は去年開催された「EVO2004」のもの。これだけの人数が参加する大会は日本でも数少ない
今回の会場となる「GREEN VALLEY RANCH」。「え、本当にここでゲーム大会やるの?」という疑問が出てくるような美しいホテルだ。ここに世界各国からジョイスティックを抱えたゲーマーが集まってくる姿を想像するだけで、少し楽しい気分になってくる

「ストリートファイター」「ギルティギア」「鉄拳」……格闘ゲームの祭典にふさわしいタイトルの数々

 「Evolution2005」で採用されたタイトルは7種目。その他、オンラインでの参加投票数次第で、いくつかのゲームが採用される予定になっている。7月11日時点のエントリー人数は延べ人数で1000人オーバーとなっており、今後さらに増え続けることになることは間違いない。

大会採用ゲームタイトル
ギルティギア XX #Reload:Xbox or PS2(未定)
ストリートファイターIIX:PS
鉄拳タッグトーナメント:PS2
マーベル VS カプコン2:DC
カプコン VS SNK2:PS2
鉄拳5:PS2
ストリートファイターIII 3rd Strike:PS2

 ちなみに未定ゲームタイトルは以下のとおり。

  • バーチャファイター4 エボリューション:PS2
  • ストリートファイターゼロ3:AC
  • デッド オア アライブ 2 アルティメット:Xbox
  • カプコン ファイティング ジャム:PS2
  • ヴァンパイアセイバー:AC or PS2(未定)
  • モータルコンバット デセプション:Xbox
  • ソウルキャリバー2:PS2
  • キングオブファイターズ2002:PS2

 「Evolution2005」のエントリーはすべて「Shoryuken.com」で行われている。

 気になる大会の参加方法だが、「Evolution2005」の参加・観戦希望者は20ドルを入場料として支払わないとならない。そして、トーナメントに参加するためには、1トーナメントにつき、10ドルのエントリーフィーを支払うことで大会に参加できるようになる。

 日本の大会と大きく異なるのは、このエントリーフィーがそのまま賞金へとスライドされることだ。現時点でもっともエントリーの多い「ストリートファイターIII 3rd Strike」はエントリー者数が187人、賞金が1309ドルとかなり高額。それでも日本からラスベガスへの往復費用、そして宿泊費などを考えるとやや赤字覚悟になるが「我こそは」というプレイヤーはぜひ日本プレイヤーの強さを見せ付けてきてほしいものだ。

 なお、エントリーフィーの支払いは現時点で、クレジットカードのみ受け付けている。おそらく、運営の都合上で当日のエントリーは難しそうなので、行く予定の方は今のうちにエントリーを済ませておくことをオススメする。

昨年の「鳳翼扇ブロッキング」も記憶に新しい。今年もさらなる伝説が生まれるか?

(次ページは)「ストッキング松井」ラスベガスへ行く!

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