プロレスゲームなのに血湧き肉躍らない戦いが編集部で……異色レスラー「男色ディーノ」VS スパイクからの謎の使者(1/2 ページ)

 面白そうというだけでゲストに呼んだ異色の人気レスラー、男色ディーノ。彼に2005年9月15日に発売の人気シリーズ最新作「ファイプロ・リターンズ」をプレイしてもらうことになったのだが、男色ディーノに絡まれるのが本気で嫌なのか、スパイクからやってきたのは、謎の開発関係者を名乗るマスク・ド・スパイクであった。

» 2005年08月02日 14時18分 公開
[Alexander服部,ITmedia]

 2003年6月に発売された「ファイヤープロレスリングZ」において、14年という長い歴史に幕を下ろした「ファイプロ」シリーズ。だが、ほかならぬ「ファイプロ」ファンの声により、現役復帰を決意、2005年9月15日にプレイステーション 2用ソフト「ファイプロ・リターンズ」として復活する。

 「ファイプロ」は、プレーヤーの想像力次第でいかなる選手もエディット可能、さらにはいかなるマッチメイクも可能という自由度の高さと、収録レスラーの幅の広さが最大の特徴だ。また、本作のテーマは「質的進化・量的拡大」となっており、これまで以上に旬の新技や新レスラーを大量追加されているとのこと。

 今回は本作に関してスパイクに取材を申し込んだわけだが、どうせなら本物のレスラーにプレイさせてみよう、というわけで異色の人気レスラー「男色ディーノ」を呼んでみた。

photo DDT所属のプロレスラー 男色ディーノ。その名の通り、肉体よりも精神的なダメージの大きい“男色”技を得意とする

 本物がいては、スパイクもさすがにちょっとビビるだろうと思いきや、スパイク側から送られてきたのは、覆面を被った謎の開発関係者「マスク・ド・スパイク」だった。いきなり妙な空気から始まったこの企画、一体どうなる?

photo スパイクから送られてきた謎の覆面開発関係者 マスク・ド・スパイク

ディーノ、電源を入れてコントローラーを握る

 スパイクからの謎の使者、マスク・ド・スパイクにも何らひるむことなく、プレイを始めようとするディーノ。本能で生きる“漢”にとっては面倒な説明は逆効果でしかないようだ。そこで、無駄な説明は省き、とりあえず電源を入れてコントローラーを握らせてみた。すると、早速にもリングのセレクションのところでディーノの動きが止まる。

photo 説明もそこそこにプレイを開始するディーノ

男色ディーノ(以下、D) いきなりだけどこれなに?

マスク・ド・スパイク(以下、M) 断崖爆弾マッチですね。(違うリングを指さして)こちらがバラ線発破。いづれも今回新しく搭載した試合形式です。

D そうなのね。選手もたくさんいるようだし、団体も増えてるから何を選べばいいのか困るわね。まぁ、このあたりもある意味リアルなのかもしれないけど。

M 今回はさらに団体内部のユニット単位でも分けており、例えば正規軍 VS 黒いユニットとかもあるので、対戦などで遊ぶときに楽しんでいただけるのではないかと思います。同じ選手でも服装を何通りも用意してますから、黒の総裁を選んでも若手時代のコスチュームで遊ぶこともできますよ。

D ってことは同じBBTの中でも軍団対決みたいなことがスムーズにできるってことね。

M そういうことです。もちろん、団体の国境を無視して存在する軍団などもありますから、このあたりも実在のプロレス業界を勉強して、参考にさせてもらってます。

D そういえばこれって泉○力?

M いえいえ、架空のキャラクターですよ。何てことをおっしゃるんですか。

 ここで一応説明をしておくと、「ファイプロ」シリーズはすべてフィクションだ。

 ただ、マスク・ド・スパイクが言っていたように、レスラーや団体がものすごい勢いで増えているのは現実と同じで、そのレスラーの動きがリアルになればなるほどプレイヤーは「あのレスラーのあの動きを再現してやる!」と楽しむことができるのが本作の特徴と言えるだろう。ちなみに登場団体はフリーを加えて18におよび、登場するレスラーたちの数は300人以上。もちろん、自分でエディットレスラーを作成して増やすことも可能になっている。

 ちなみに、今回のプレイでディーノが選んだのは気持ち悪い動きと精神的なダメージをメインに与える変態レスラーこと「二丁目ビーノ」であった。

ようやく試合開始

 試合が始まるとディーノの表情が一変した。のちほど話を聞いていて分かったのだが、彼は古くから「ファイプロ」シリーズをプレイしてきており、オリジナルレスラーを作りまくって楽しんできたようだ。ひょっとして、ゲームのエディットだけでは満足できなくなり、オリジナリティ溢れるムーブ(ディーノはその名が示す通り、男色系の技を得意とする)を生み出したのだろうか?

D 操作は昔に戻ったみたいね。「ファイプロZ」よりも操作が快適よ。キャラクターも大きくなってるみたいだし。

M それは何よりです。あとですね、断崖爆弾のような特殊リングが使用可能になっているので、ロープ際で相手をリング下に投げるということも可能になってます。

D それは今までのファイプロには無かったムーブね。ほかにもいろいろと増えてるの?

M 対角線中央攻撃やオートラン攻撃なども増えてますから。そのあたりは自信を持ってます。

D ……今、何も考えないままレフリーを選んだけど、どことなくインディーの女王っぽくない?

M いえ、気のせいでしょう。

 ちなみに選択したレフリーは女性で金髪、黒のスパッツをはいていた。そんなことに気を取られている間にも、二丁目ビーノを操るディーノはバイパー原田SHELLYを親の敵のごとくたたきつぶしにかかる。まるでリング上でやりあっているポイズン澤田JULIEに向かっていくように……。

D このキャラ凄いわね、通好み。男色ナイトメアを使うなんていいじゃないの。でも、これでダメージを与えられるのかどうかはゲームとして疑問よね。なんかガラガラの呪文みたいな技もあるし。

M その点は大丈夫です。精神力、というか気力という概念があるので。本作では精神的な攻撃も重要ですから……。この二丁目ビーノも、使い方次第ではものすごく素敵なキャラクターになるんですよ。

D それにしてもCPU強いわね。色んな技を使ってくるし。これじゃ“私のビーノ”が勝てないじゃないの!

M ……分かりました、難易度を調節しますのでしばらくお待ちください。

photo これが二丁目ビーノの「男色ナイトメア」。股間を押しつけるという何とも恐ろしい技だ

 ちなみに二丁目ビーノはフォール負けしてしまっていた。ここでゲストの気を害するわけにはいかないマスク・ド・スパイクは、2回目のプレイの際に難易度を下げた。

 とは言え、難易度を低くしては勝って当然ということもあり、リングや会場などを選択して楽しむことにした。会場は、道場マッチからドーム会場まで選べるのだが、ディーノは観客席の近いサイズが好きらしく小さめの会場を選択していた。

D 材木が多そうな名前のリング(普段ディーノはこれに近い、新木場のリングで戦っている)にしようかしら。対戦はビーノとSUDOにしましょう。それにしてもSUDOも誰かっぽいわねぇ? まぁ300人以上もレスラーがいるんだから、誰かしらに見える場合もあるんでしょうけど。動きや服装もそっくりにできるのは、ある意味プロレスファンとして気持ちいいわね。

M 色んな意味でこだわってます。リアリティがないといけませんから。

 ちなみに、ここではマスク・ド・スパイクが拳を握りながら力説している。それほどレスラーや、その動きにはこだわっているのだろう。また、その横でSUDOを選んだディーノが小声で“叩きのめしてやる!”とつぶやいたことも忘れずに報告しておきたい。

 ディーノはすでにゲーム上のレスラーを、現実のレスラーに投影しながら闘っているようだ。難易度を低くしていることもあり、勝負は二丁目ビーノの奇妙な技(どう見てもダメージはなさそう)が炸裂し、フォール勝ちを収めていた。

D なんだか勝つと気持ちいいわ。技も多いけどそれ以上に動きがリアルだし。いえ、リアルとは違うかしら。空気が良く表現されてるわ。なんかね、愛を感じるのよ。

M もちろんプロレスを愛して作ってますし、ユーザーにしても“レスラーならこういった動きをするはずだ!”という考えを持ってプレイするはずですから。だからこそ、プレイヤーが愛するレスラーを再現することができるツールにしたいと考えています。

D たとえば次回があるとしたら、まだレスラーを増やす予定なのかしら?

M われわれはまだまだ満足してませんよ!

D そうね、海外の団体とかもいろいろあるのにねぇ。

M そのあたりは大人の事情などもあるので……。

photo 勝って気分が高まってきたのか、おもむろにマスク・ド・スパイクの隣へと移動するディーノ……

最近のゲームとしてあり得ない要素

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