ブロッコリー、賞金付きTCG「Dimension 0」を発表――イメージキャラクターにはPRIDEファイター五味選手(1/2 ページ)

ブロッコリーの新作TCG「Dimension 0」の制作発表会が都内にて行われた。国内初となるプロプレーヤー制度を導入し、“遊技”ではなく“競技”を目指す本作のイメージキャラクターにはPRIDEファイター五味選手を起用するなど、これまでにない展開が期待されるTCGとなっている。

» 2005年08月24日 20時45分 公開
[遠藤学,ITmedia]

 本日、ブロッコリーの新作トレーディングカードゲーム(以下、TCG)「Dimension 0(ディメンション・ゼロ)」の制作発表会が、都内にて行われた。「Dimension 0」は、国内初となるプロプレーヤー制度を導入したカードゲームで、年間総額2000万円にのぼる賞金が用意されているなどの特徴を持つ。

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 また、カードゲームデザインには、「デュエルマスターズ」のテクニカルデザインを担当した中村聡氏が、アートディレクションには、同じくカードゲームに実績のある工画堂スタジオがそれぞれ起用されているとのこと。

 既存のカードゲームにはない競技性の高いカードゲームシステムを導入し、王道の和製ファンタジーをイメージしたデザインで、スタイリッシュなカードゲームを目指すという「Dimension 0」。この後は、本日行われた制作発表会の様子をお届けする。

賞金付きTCG「Dimension 0」とは?

 制作発表会が開始されると、まずはブロッコリー代表取締役会長 兼 「Dimension 0」最高開発責任者の木谷高明氏が登壇。木谷氏からは「Dimension 0」のマーケティング戦略が語られた。

photo ブロッコリー代表取締役会長 兼 「Dimension 0」最高開発責任者の木谷高明氏

 「(TCGは)3年続くとそれ以降もずっと続いていくが、1年に何十タイトルと出て、生き残るのはゼロか1しかない」と切り出した木谷氏は、カードゲームは誰もが一度は遊んだことのある「文化」ではあるが、中学生以上になるとユーザーが極端に少なくなってしまうことに注目したと説明。

 また、現行のカードゲームには子ども向きかマニア向きのものしか存在していないことにも触れ、「小学生のころTCGで遊んでいた中高生以上の男性を取り込む、『スタイリッシュ』で『格好良い』ものということで『Dimension 0』を開発している」と開発に至るまでの経緯を語ってくれた。

photo 海外展開も視野に入れていると木谷氏は語っていた

 ちなみに小中学生TCG経験者をメインターゲットに据える本作ではあるが、もちろんTCGヘビーユーザーも対象となっている。また、“知的総合格闘技”をうたっている本作では、格闘技ファンをも意識した作りを目指しており、さらには、先に述べた賞金制度を持つTCGであることから、成人男性をもターゲットとして捉えているとのことだ。

 木谷氏に続いて登壇したのは、「Dimension 0」ゲームデザイナーを務める遊宝洞の中村聡氏。中村氏からは本作における世界観やゲームシステムが語られた。

photo 「Dimension 0」ゲームデザイナーを務める遊宝洞の中村聡氏

 中村氏は「Dimension 0」をデザインするうえで「簡単に始められて、それでいてやり込みがいがある」というものを目指したと説明。本作は和製ファンタジーとなっているが、このジャンルを選んだ理由については「王道の良くある世界ですが、大きなメリットが2つあります。ひとつは、『ドラゴン』や『魔法使い』、さらには武器など、TCGの命である多数のカードを作るための要素があります。そして、ゲームやアニメでも慣れ親しんでいる世界観であるため、ひと目でどんなカードか想像がつくというのがもうひとつのメリットになります」と語ってくれた。

 ちなみに「Dimension 0」では5つの大陸が存在する。それぞれの大陸については以下画像を参照。

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 世界観としては多くの属性と、多くのカードで構成される既存のゲームとそれほど大差はない、と感じた人も多いだろう。では「Dimension 0」のゲーム自体の特徴とは何か? これについて中村氏は「競技性」というキーワードを挙げてくれた。

 中村氏が考える(プロのいる)競技とは“公平であること”、“強い人だけが必ず勝つと万人が納得できること”、“運ではなく、才能と努力と経験によって成り立つものであること”、“万人が納得できるだけの裾野を広げられる簡単なルールであること”の4つから形成される。そしてこの4つすべてを満たすTCGとして、中村氏ら遊宝洞のメンバーが考えに考え抜いて、「Dimension 0」は制作されているとのことだ。

 ちなみに肝心のゲームシステムについてだが、基本的に既存のTCGの良いところは踏襲しており、そこに「Dimension 0」ならではの要素を追加したものとなっている。本作ならではの要素は3×3のマス(陣地)を用いている点だ。

 「細かく言うと、すべてのカードがインスタントになっているので、駆け引きがいろいろありますよ」とは中村氏の言葉。また、中村氏はこの3×3のマスを「広大なマス」と表現していた。

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 3×3が広大なマス? と思った人もいるだろう。確かに囲碁や将棋のほうがずっと広いし、これを“広大”と呼ぶにはいささか苦しいものがある。しかし考えてみてほしい。もし将棋に何千、何万種類のコマがあり、それを試合ごとに規定の数だけ選べと言われたら? しかも、相手の選んだコマは試合を始めてみるまで分からなかったとしたら? それこそ定石なんてものは無数に存在することになるだろう。

 中村氏はこのことについて触れ、デッキ構築などはもちろんのこと“将棋のような陣取り合戦を考えなければならなくなった”ものが「Dimension 0」であると説明を行ってくれた。

 最後に中村氏は「最初のルールを覚えるのは非常に簡単です。しかし、どうやれば勝てるんだろう、というところにはなかなかたどり着けない自信があります。ぜひ、とても始めやすいけど、奥にたどり着くのは難しい、弱肉強食の硬派なTCGに期待していただければ幸いです」というコメントを述べてくれた。

 中村氏の後には、最後の登壇者となる「Dimension 0」プロデューサー内野秀紀氏が登場。内野氏からは今後のスケジュールと運営のシステムについて語られた。

 内野氏はまず、本作が国内初の賞金付きTCGである点に触れ、優勝賞金300万円を予定している「日本選手権」を年1回、優勝賞金100万円を予定の「グランプリ」を年3回、合わせて年4回のプロリーグ大会を開催すると発表。

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 このほか全国47都道府県にて開催される公認大会に関しては、「ブロッコリーをあげて全力でサポートしていく」と語ってくれた。

 なお、賞金を受け取ることができるのは、ブロッコリーとプロ契約を結んだ人のみが対象となり、契約を結ばなかった場合は、アマチュア扱いとなるため賞金を受け取ることはできない。

 プロ契約、というと敷居が高いようにも感じるが、この点について内野氏は「大会を勝ち抜かれた人には、基本的に全員がプロ契約を結んでいただくことで、すべてのプレーヤーが賞金を獲得できるチャンスを得られるようにしたい」と、決してプロになるために何かが必要というわけではないことを説明してくれた。

 ちなみに「Dimension 0」は、「ビフォア・センチュリー ストラクチャーデッキ〜0次元の胎動〜」が2005年9月23日より、1000円(税込)にて発売開始となる。こちらはカード40枚、プレリリースルールブック、プレイマットが付属しており、2005年9月16日から幕張メッセにて開催される、東京ゲームショウ2005では先行発売されるとのことだ。

photo ベーシックパックと3つのエクスパンションを合わせて1サイクルとし、毎年1サイクルの商品をリリースする予定であることも発表された

イメージキャラクターにはPRIDEファイターを起用

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