レビュー
» 2005年09月20日 17時02分 公開

今さらと手を出さないのは損――「真・三國無双4 猛将伝」 (1/3)

「真・三國無双」のアペンドディスクとも言える内容として出ている猛将伝ディスクを、無双シリーズを始めて体験する立場としてプレイしてみた。テレビCMや評判では知っているものの、今ひとつ手が出なかったという人の参考になれば幸いだ。

[篠崎薫,ITmedia]

革新的なタイトルだった「真・三國無双」

 「真・三國無双」といえば、プレイステーション 2が出て間もないうちに登場し、一騎当千を実現させてくれるタイトルとして、爆発的な人気を得たタイトルだ。1画面内に大量に登場する敵と、それにたった1人で対峙するプレーヤーキャラ。次から次へと登場してくる敵を、バッタバッタとなぎ倒せる快感を一度でも味わってしまうと、誰もが病みつきになるというほど、ハマる人が続出した。その後、PS2を代表するタイトルへと成長し、今では他機種へも移植されている。

最初に発売された真・三國無双のもたらしたインパクトは凄かった。今プレイしても、かなり楽しい

 もちろん、人気の秘密はゲームシステムだけでないことも一目瞭然だろう。三國志時代の人物たちといえば、これまでは同社の三國志シリーズに登場する人物絵か、もしくはマンガの三國志でしかお目にかかれなかった。そんな、これまでのイメージから脱却し、美男美女が揃うゲームにしてしまったのだから、大衆の目を惹かないはずはない。

 事実、1作目が登場してから三國志キャラを扱ったHPなどが大量に増えたことからも分かるように、見た目だけで相当数のファンを確保したのは間違いないはず。それに加えて、完成されたゲーム性が、本シリーズの人気を不動のものにしていると言っても過言ではないだろう。

美男美女が並ぶ、キャラクター選択画面。これだけいると、正直なところ目移りしてしまう

ハマり度最高の外伝モードは、遊びすぎに注意!

 そんな名作シリーズの通算8作目となるのが、今回の「真・三国無双4 猛将伝」だ。これまでと同じく、「真・三国無双4」(以下、本編)のアペンドディスクという位置づけとなっているようで、一部のメニューを選ぶと本編ディスクを要求される。とはいえ、本作だけでも十二分に無双の世界を楽しむことができたので、単品で遊んでも問題はないだろう。キャラクターも、本編に登場する武将全員を最初から使用することができるので、誰でプレイするか毎回迷うほど。正直なところ、ほとんどが美男美女ばかりなので、選択に苦労する。もうこの時点で、無双の世界に引きずり込まれているわけではあるのだが(笑)。

オリジナルモードなどを遊ぶ場合は、本編ディスクからデータを読み込む

 用意されている主なモードは5つあるが、中でも本作のメインとなるのが、短編シナリオを集めた「外伝モード」だ。三國志の有名エピソードや架空のストーリーなど、18本ものシナリオを収録してある。小説の三國志を読んでいる人ならば、各エピソードの話が文中に出てくるたびに、その模様を想像したに違いない。本作ではそれを、自らの手で再現することが出来るのだ。しかし、実際にプレイしてみると、意外に難しいことがよく分かる。もっとも、簡単に目標が達成できるようであれば、当時の武将たちも苦労しなかっただろうから、当たり前といえば当たり前なのだろうけれど。

収録されているモードが、とにかく豊富。現実にあった出来事から架空の話まで、いろいろとある

 エピソードによっては選択できる武将が複数存在するのだが、主役を取り替えてプレイすれば違った視点で物語を楽しむことができるのが、なかなか素晴らしい配慮と言えるだろう。漢水の戦いであれば、趙雲で始めると敵の侵入を防ぐ事が、黄忠であれば極秘裏に敵の本拠地に近づくのが目的となる。敗北条件を満たさない限りゲームオーバーにはならないので、黄忠が敵に見つかったとしても、そのまま敵陣まで入り込んで目的の人物を倒せば、勝利を収めることが出来るのだ。このような柔軟な作りになっているところも、なかなか好感が持てる。

趙雲ならば、橋の上からエピソードが始まる。ここで、敵の侵入をくい止めることになるのだ
黄忠では、敵の背後を突く作戦の元に、隠密行動が要求される
失敗すると、大量の敵を相手に戦わなければならない。逆に、K.O.カウントを稼げるという話も

 しかも、エピソードを一度クリアすると他の武将も選べるようになるので、これまでとは違った展開を楽しむこともできてしまう。蜀の武将の中に一人、魏の武将が混ざって戦っているなど、現実にはあり得ないシナリオも堪能することができるのだ。その場合、スタート地点が変わってくるため、さらに新しい攻略方法でもプレイできる。プレイすればした数だけ、ストーリーができあがってくるということだろう。噛めば噛むほど味が出るスルメに例えられるのが、本作ならではの特徴だ。

実際にやってみると、微妙な違和感を感じる。それでも、お気に入りの武将で全エピソードを楽しめるのだから、なかなかおもしろい

 さらには、難易度も入門から修羅まで5段階で選べるため、アクションゲームがあまり得意ではない人は入門レベルで、無双は簡単だと豪語するプレーヤーは難易度・修羅を選択すれば、プレーヤーの腕を問わずに楽しめる。これだけシリーズを重ねてきても、なお絶大な人気を誇っているのは、このような細かな部分にも配慮しているからなのだろう。

難易度選択は5段階から。修羅モードを選ぶと、敵がとんでもない強さを発揮するので、慎重に選択しよう

 それにしても、こんな遊びがいのあるシナリオが18本もあって、プレーヤーも大勢の武将から選択できてしまうのだから、ある意味危険なゲームと言える(笑)。何せ、一度始めるとキリがないのだ。チェックのために軽くプレイしていたら、気づくと2時間も3時間も経っていて、慌てて原稿書きに戻る始末。しかも、無双ならではの一騎当千の快感を味わいながら現れる敵を斬りまくっていると、脳味噌からエンドルフィンが出るらしく、それ以外のことは一切考えられなくなってしまうのだ。皆さんも、くれぐれも予定が切羽詰まっているときだけは、プレイしないことを進める。いや、冗談ではないのだが……。

自分で手塩にかけて育てたキャラだけに愛着のわく立志モード

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