狙ってるのか、本気なのか。ゲーマーを震撼させる衝撃作:「高速機動隊 World Super Police」レビュー(1/5 ページ)
良作か、はたまた駄作か。これほどまでにその判断を右へ左へ揺さぶるゲームって、いったい何なのだ。いつまでも結論が導き出せないままに、とうとう最後まで遊んでしまうなんて……。
待たされて、待ちくたびれて、突然の発売
かれこれ1年以上も前から、どうにも気になってやまない新作があった。それは、架空の特殊警察を題材とし、パトカーを駆って犯人を追いつめていくというゲームらしい。その時点で公開されていたキャラクターデザインが、ここ最近では珍しくナチュラルな雰囲気であったことにも好感を抱いた。彼らの間でどんなドラマが繰り広げられるのだろうと、想像をたくましくする。ところが、2004年秋の時点で「今冬発売」とアナウンスされていたのに、年が明けても一向に発売される気配はなく、その後、何も続報が出てこなくなった。
発売元は、暦年のゲームファンなら誰もがその名を胸に刻みつけているであろう「ジャレコ」。かつて、ジャレコ本社ビルが私宅からそう遠くないところにあり、その前を通るたびに「じゃじゃ丸くん」を思い出したりしていた。そういえば、以前は「JAQNO」というブランド名で観賞魚用品まで手がけていたっけ……。
そういった状況の中、このソフトが無事に世に出るのかとやきもきさせられたが、ついに発売されることとなった。当初の予定から遅れること1年、ようやく「高速機動隊 World Super Police」(以下、高速機動隊)を手にする日が来たのだ。
キャラクターデザインの変更にいきなり面食らう
長らく待たされただけに、期待に胸をふくらませながら早速プレイするものの、キャラクターデザインが当初発表されていたものと全く違うことに面を食らう。新旧のどちらがよい悪いという問題ではなくて、主人公を含む登場人物全員のビジュアルが大幅に変更されていたら、そりゃさすがに驚く。
ちなみに、今回のキャラクターデザインを手掛けたのは、「マジック:ザ・ギャザリング」のカードイラストなどでも知られている一徳さん。この高速機動隊でも、多数のキャラクターを個性豊かに描き分けている実力派だが、その見事なデザインをシナリオが生かし切れていないような印象も……。ほかにも、シナリオが日本編とアメリカ編のダブル構成になっていたり、クレジットに「ジャレコ」のほかTYOグループ傘下の「朱雀」も名を連ねていたりと、「高速機動隊を巡って、この1年の間にいったい何があったの?」と勘ぐりたくなるような変貌ぶりなのだ。
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