狙ってるのか、本気なのか。ゲーマーを震撼させる衝撃作「高速機動隊 World Super Police」レビュー(2/5 ページ)

» 2005年11月11日 12時00分 公開
[小泉公仁,ITmedia]

幅寄せしてくる一般車両、味方を誤射する隊員たち

 忌憚なく言わせていただくが、このゲーム、ビジュアルは旧世代機並みで、解像度は低いし、フレーム数も妙に不安定。決して褒められるような出来ではない。いやいや、ゲームのおもしろさは見た目だけで決まるものではないから、と一抹の不安を振り払おうとするも、ゲーム性がこれまた強烈でクラクラしてしまう。

画像 早晩、次世代機が姿を現そうかというこの時期に、PS2でPSレベルの映像を見せられるとは思いもしなかった。だが、これで驚くのはまだ早い?

 ゲームの流れを大まかに説明しておくと、まずミッションに関するブリーフィングがあり、次に出動させる隊員やパトカー、装備する武器などを選ぶ。複数台のパトカーを引き連れ、ミッション内容に応じてフォーメーション(隊列)を切り替えていくことがこのゲームの要となる。

画像 ブリーフィングの後、「SET UP」で今回の任務に連れて行く隊員を選び、搭乗させるパトカーを決める。隊員とパトカーそれぞれに得手不得手があるので、ミッションに適任と思われる組み合わせを試行錯誤するのが楽しい
画像 フォーメーションは、速度重視、攻撃力重視などの計8タイプがあり、このうち最大4タイプを出動前にピックアップしておき、場面に応じて使い分ける。しかし、ブリーフィングでもたらされる情報は乏しく、どのフォーメーションが有効かを推察しにくい。まずは適当に選んで、とにかく出動してみるしかないか……

 ミッションごとにその目的やクリア条件は異なるが、まずは高速走行でターゲット車両に追いつき、捕捉したらフォーメーションを展開して撃破するというものがほとんど。中には、護衛や偵察などの任務もある。

 ところが、慣れるまではターゲット車両に追いつくだけでも至難の業。ほかの一般車両がこちらに向かってくるわ、激突して速度が大きく落ちると「TARGET LOST」となってゲームオーバーになるわ、条件がやたらシビアなのだ。実際は一般車両も道を空けようとしているのだが、こちらが少しでも同じラインにかかると再び車線を変更しようとするのが裏目に出る。あまりに邪魔だったのでガトリングガンで一般車両を吹き飛ばしてみたこともあったが、局長以下、誰からも何にもおとがめなし……。それでいいの?

画像 ターゲット捕捉に手間取ってしまう方は、走行中に方向キーの「↑」か「↓」を押して「Auto Pilot」に切り替えるとかなり楽(タコメーターのところに「Auto」と表示される)。カーアクションゲームで自動操縦なんて、かつてあっただろうか

 ターゲットに追いついたら、横に広がるフォーメーションに切り替えて一斉射撃。ここが本作の醍醐味であると同時に、難儀するところでもある。ただでさえ敵の攻撃は激しいのに、味方であるはずの隊員たちがちっとも役に立ってくれないのだから。隊員らのパトカーは、半ば強引にフォーメーションを維持しようとするうえ、周囲の状況などお構いなしに撃ちまくるばかりなので、敵の銃撃を避けたつもりが、味方の弾でダメージを負うこともしばしば。最悪のケースは、仲間のパトカーに後ろから追突され、その弾みで敵の前に押し出され、敵味方双方の銃撃で蜂の巣にされたこと……。そのバカバカしさといったら、年がいもなく一人で笑い転げてしまったほどだ。

 しかしそのとき悟った。このゲーム一番の難敵は“味方”だと。

画像 フォーメーションを切り替えての攻撃は楽しいが、時として味方が“敵”になることも。やっぱり頼れるのは自分だけ?

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/14/news189.jpg 互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
  2. /nl/articles/2411/14/news014.jpg ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  3. /nl/articles/2411/14/news187.jpg 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  4. /nl/articles/2411/14/news167.jpg 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  5. /nl/articles/2411/15/news016.jpg 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  6. /nl/articles/2411/13/news176.jpg 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  7. /nl/articles/2411/15/news009.jpg 高2のとき、留学先のクラスで出会った2人が結婚し…… 米国人夫から日本人妻への「最高すぎる」サプライズが70万再生 「いいね100回くらい押したい」
  8. /nl/articles/2411/15/news058.jpg 「腹筋捩じ切れましたwww」 夫が塗った“ピカチュウの絵”が……? 大爆笑の違和感に「うちの子も同じ事してたw」
  9. /nl/articles/2411/14/news023.jpg “膝まで伸びた草ボーボーの庭”をプロが手入れしたら…… 現れた“まさかの光景”に「誰が想像しただろう」「草刈機の魔法使いだ」と称賛の声
  10. /nl/articles/2208/06/news075.jpg 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
先週の総合アクセスTOP10
  1. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  2. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  3. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  4. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」
  5. イモト、突然「今日まさかの納車です」と“圧倒的人気車”を購入 こだわりのオプションも披露し光岡自動車からの乗り換えを明かす
  6. 「この動画お蔵かも」 親子デートの辻希美、“食事中のマナー”に集中砲火で猛省……16歳長女が説教「自分がやられたらどう思うか」
  7. 老けて見える25歳男性を評判の理容師がカットしたら…… 別人級の変身と若返りが3700万再生「ベストオブベストの変貌」「めちゃハンサム」【米】
  8. 「ガチでレア品」 祖父が所持するSuica、ペンギンの向きをよく見ると……? 懐かしくて貴重な1枚に「すげえええ」「鉄道好きなら超欲しい」と興奮の声
  9. 「デコピンの写真ください」→ドジャースが無言の“神対応” 「真美子さんに抱っこされてる」「かわいすぎ」
  10. 「天才」 グレーとホワイトの毛糸をひたすら編んでいくと…… でっかいあのキャラクター完成に「すごい」「編み図をシェアして」【海外】
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた