無限に降ってくるポケモンたちをタッチペンでトローゼ!「ポケモントローゼ」レビュー(1/3 ページ)

ポケモンのキャラクターたちが総登場するパズルゲーム「ポケモントローゼ」が10月20日に発売された。落ち物パズルというジャンルと磐石の人気を誇るポケモンの融合は、ニンテンドーDSというプラットフォームでいったいどのような作品を生み出したのだろうか。

» 2005年11月18日 22時30分 公開
[仗桐安,ITmedia]
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ポケモンで落ち物パズルと言えば……

 10月20日にリリースされた「ポケモントローゼ」。言わずと知れた人気RPG「ポケットモンスター」のキャラクターが登場する“スライドアクションパズル”である。登場するポケモンはなんと380種類以上。本編のRPG同様にゲームをプレイしポケモンを入手することでリストにポケモンが追加されていく。ポケモンシリーズ特有の集める楽しみを味わうことができるパズルゲームだ。

 今までにもポケモンをモチーフにした番外編的なタイトルは数多く発売されている。ピンボールにレースゲーム、カードゲームやピカチュウと会話できるゲームなどそのジャンルは実に様々だ。果ては不思議のダンジョンとのコラボレーションまで産まれてしまう(今月発売)ほどにポケモンは横のつながりを広げ、長い間活況を見せ続けている。そんな中でポケモンを題材にした初の落ち物パズルが……と言いそうになるところだが、実はポケモンの落ち物パズルは今作が2作目なのである。

 かつてポケモンミニというハードがあった。このポケモンミニのラインアップに「ポケモンショックテトリス」というソフトがある。タイトルそのままにポケモンをモチーフにしたテトリスなのだが、肝心なのは「ショック」の部分。このテトリスが画期的なのはプレイ中にポケモンミニ本体をぶるんと振ることで落下中のピースを左右反転することができる点だ。これによってテトリスの面白さを更に一歩進めていた。なおかつポケモンをゲットする楽しみ(レアポケモンをゲットする難しさ)もしっかり用意されており、遊べるモードも充実。モノクロの小粒なゲームながら末永く遊べる良作だった。

 そんなポケモンショックテトリスの良き思い出がある筆者にとって、「ポケモン」で「落ち物パズル」というのは否が応にも期待してしまうものだった。さて、そんな個人的期待値の高かった今作を実際にプレイしてみたので、さっそくリポートしてみよう。

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トローゼが提示する、古くて新しい「落ち物パズル」

 今作は基本的にタッチペンのみでプレイできるようになっている。ポケモンはモンスターボールに閉じ込められた状態という設定で、みな同様に円状に近いアイコンに収まるようにデザインされている。総勢380種類以上の多種多様なポケモンたちが、アイコンとしてうまくデザインされて登場するうえに、ステージごとに落ちてくるポケモンが違うので、変化に富んだプレイ感を味わえる。

 よくよく考えたらまずこの点が新鮮といえば新鮮である。今までの落ち物パズルゲームで消すべき対象のブロックなりピースのビジュアルが380種類以上もあるゲームがあっただろうか。筆者が記憶する限りでは今作が初めてである。しかもその多様なビジュアルのピースが、既知のキャラであるポケモンだというのが強い。キャラクター商品だと言われてしまえばそれまでだが、キャラクターに対する事前の情報とか愛着があるからこそ楽しみが増すケースも多く存在するわけで、今作ではポケモンの豊富さとパズルという要素がうまく絡み合って独特の面白さが引き出されているように思った。

 操作は非常に直感的。タッチペンで上下左右にスライドするのみ。上へのスライドによる動きには制限があるが、下と左右には自由に動かすことができる。縦もしくは横にポケモンが4つ揃えば消すことができる、というのが基本ルールだが、ただ4つ並べて消していくだけではなかなかポケモンたちは消えてくれない(ちなみに今作ではポケモンを消すことを「トローゼする」と言う)。肝心なのは4つ並べてトローゼしたあとにやってくる「トローゼチャンス」という時間だ。トローゼしたあとの数秒の間に別のポケモンを3つ並べることで2連鎖目が生じる。その2連鎖目さえ成功すれば、3連鎖以降は同じポケモン2つが並びさえすればトローゼできるのだ。この3連鎖以降の連鎖につぐ連鎖で場にあるポケモンをどんどんつなげてどんどんトローゼしていく快感。これが今作のひとつの魅力だと言える。

 最初はポケモンの降ってくるスピードが遅くてまったりとしているのだが、やがてスピードも量も増えてくるとてんやわんやの大騒ぎになる。「ここでこれを消したあとにこいつが3つ揃うから、そしたらこれとこれをつなげて…」というパズル的な思考を休むことなく繰り返さなくてはならないのだ。適当にやって適当に連鎖するケースももちろんあるが、トローゼし続けるにはやはりある程度の思考と先読みが必要。

 その操作性は、同じDSタイトルということで「メテオス」に通じる部分もある。感覚的には過去の落ち物作品である「パネポン」とか「コラムス」などとアプローチが似ている部分もある。しかし前述したように今作で扱われるポケモンたちは380種類以上で見た目に華やかだ。また、1ピース1ピースの見た目が違うということもさることながら、そのシステムの「今まであったようでなかった」感が新鮮なプレイ感覚を与えてくれるだろう。

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