パリでも認められた「FFVII アドベントチルドレン」――「Prix Zone05」を受賞

» 2005年12月05日 19時54分 公開
[ITmedia]

 遠き地、フランスのパリで開催されているアートイベント「Zone05」に、スクウェア・エニックスの映像作品「ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン」(以下、FFVII AC)が出展。芸術革命に寄与した作品に送られる「Prix Zone05」を受賞した。

photo すでに入手困難な限定版パッケージ。日本でも人気の「FFVII AC」だが、カタルーニャ国際映画祭での「メリア栄誉賞」受賞に続く快挙となった

 「Zone05」は、フランスにおいて日本の文化を紹介するイベントとして毎年開催されているもの。第6回となる今回は、日本作品に限らず国際的に、特に映像作品を中心に招へいし、将来的な映像コンテンツの発展性を紹介することを主眼に開催されたという。

 同イベントの主催者であるエリック・プレジスワ氏は、「『FFVII AC』は、アートとして非常に高いクオリティレベルを擁しつつ、さらに人々に非常に受け入れやすい作品でもあるという点で、アートをいろいろな人々に理解してもらいたいという『Zone05』のコンセプトと合致しました。今後の新しい芸術分野を切り開く芸術革命の1つであると認識しています。ヨーロッパでは一般的に、CGはアートを壊すと考えられがちですが、これまでゲーム関連のコンテンツを一度も流したことがないポンピドゥーセンターが、FFを上映したこと自体が、これらの認識が変わってきていることを示す顕著な現象だと思います。今回の賞の授与は、これまでに想像しえなかった新しい映像世界を切り開いてくれたこの作品に対する敬意の意味で贈らせてもらいました」とコメント。

photo “CGはアートを壊す”という概念を覆し受賞した「FFVII AC」。確かにこれだけのクオリティを見せられては、考え方を改めるのも無理はないだろう

 また、代表して登壇した「FFVII AC」シナリオライターの野島一成は、「賞をもらえるとは全然聞いていなかったので本当にうれしい。観客の反応がとにかく熱狂的で、最高でした。まるで自分がロックスターになったかのような錯覚に陥りました。日本だけでなく、ヨーロッパにおいても本作品に対する注目度が非常に高まっていることを実感しました。今後もみなさんの要望に応え、さらに進化した作品を世界に向けて送り出し、コンテンツ世界の可能性を広げていきたいと考えています」と語り、併せて行われた討論会では、映像作品およびビデオゲームにおけるシナリオコンセプトを語るとともに、ファンの質問に答えていたとのことだ。

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