レビュー
» 2006年01月26日 14時00分 公開

荒んだ心を詩で癒す――大作RPGを押しのけてでも遊ぶ価値あり「アルトネリコ 世界の終わりで詩い続ける少女」レビュー(4/5 ページ)

[篠崎薫,ITmedia]

 レーヴァテイルが一生懸命溜めた魔法を発動させたときの威力は絶大で、ザコ敵などはあっという間に吹き飛ばしてくれる。しかも、魔法を唱えている間はMPが減るものの、謳うのをやめるか戦闘が終われば自動的に回復するので、MP残量を心配する必要もない。かなり爽快感の得られる戦闘となっているのだ。その分、1回の戦闘時間も多少は長くなるが、代わりにザコ敵とのエンカウントが少ないだけでなく、数戦でレベルアップもするようバランスが調節されている。これにより、ストレスが溜まらない戦闘になっているのだ。この、溜めて溜めて……攻撃! というのが従来のRPGにはない爽快感を出していることは間違いなく、それでいてバランスもしっかり取れているのは、手放しで感心すべき部分だろう。この気持ちよさを、是非味わってほしい。

上手に溜めると、10000%などという数字にも到達できる。その時に与えるダメージは、かなりのものだ
画面右下に見えるゲージが空っぽになると、同じエリア内で敵は出現しなくなるので、のんびり宝箱探索などができる
数戦でレベルアップするのは気持ちがいい。ただし、確実にキャラを強くするには武器を良いものにするなど、別方面での強化が必要

相手の心を知り、お互いの距離を深めるダイブシステムも、キャラとの距離を近づけてくれる

 グラスメルクや“溜めて発動”という戦闘システム以外に、もうひとつ特徴的なのが、レーヴァテイルの精神世界に入り込む“ダイブ”システム。人は誰しも心に見せたくない部分を持つように、彼女たちもまた、ライナーには知られたくない過去を持っている。だが、心にある弱い部分を克服しないことには、新たな魔法を手に入れることができない=成長しないようになっているのだ。そこで、主人公がレーヴァテイルの精神世界へと入り込み、トラウマや苦い思い出などの過去に、彼女たちと一緒に立ち向かっていくことになる。

ダイブすると、そこはレーヴァテイルの精神世界。ここを舞台に、もう一つの“心の物語”が展開される

 ダイブしてからはRPGではなくアドベンチャー形式になっていて、そこでは何をするにもダイブポイントが必要になる。ポイントは、戦闘時にレーヴァテイルが活躍するほど多く入手できるので、普通に詩魔法を使い戦っていれば、足りなくて困ることはないはず。とはいえ、本作ではエンカウント後に“逃げる”を選択すれば、ボス以外の敵からは逃げられる。そのため、戦闘を面倒くさがって逃げてばかりいる人は、いつまでたってもダイブポイントが溜まらないので魔法も増えないのだ。

戦闘終了後に、ダイブポイントも入手できる。レーヴァテイルが活躍するほど、実入りも多くなるのだ

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