オールドゲーマーのマストアイテム――ナムコの系譜「ナムコミュージアム」シリーズレビュー(2/3 ページ)

» 2006年03月03日 15時08分 公開
[篠崎薫,ITmedia]

アレンジ版は、どれも難易度が低めなので、オリジナル版が苦手でも問題なし

 1作目・2作目ともに、ほとんどのアレンジ版は、非常に簡単にクリアできるよう作られている。敵の動きが遅くて攻撃もヌルいだけでなく、エクステンドしやすいのも理由だろう。おそらく、今のプレーヤーに合わせた難易度設定になっているのだろう。そのため、時間とちょっとした根性さえあれば、誰でもエンディングを見られるはずだ。俗に言う、ワンコインクリアも不可能ではないので、当時オリジナル版をプレイした人ならば、初回プレイで達成して欲しいところ。

 また、どのタイトルも、クリアしたステージまでが自動的に記録され、次回以降のプレイでCONTINUEを選択すれば続きがプレイできるようになっている。なかなか親切設計になっているので、電車の中で少しずつ進めていく際にも便利だ。だからといって、学校に持ち込んで休み時間に遊んだり、会社で上司の目を盗んでプレイするのは控えた方がいいだろう。

 ここからは、アレンジ版のゲームを1本ずつ見ていこう。かなりの数があるが、アレンジ版が購入の決め手になっているという人には、役に立つはずだ。

パックマンアレンジメント

カラフルな迷路を舞台に、パックマンがクッキーとモンスターを食べまくる(!)アレンジメント。かなり簡単なので、ストレス発散にもピッタリ

 基本的なルールは同じだが、敵の移動速度が非常にゆっくりしていて、反対に自機のスピードが速いので、よほどがない限り敵に捕まることはない。もっとも、挟み撃ちにあってしまえばそれまでだが……。

 また、パワークッキーを食べた後の敵のイジケ時間も、オリジナル版と比べて倍以上になっているため、得意じゃない人でも1600点を取りまくることが可能。しかも、面が進むとオリジナル版は、パワークッキーの効果がほとんどなくなるが、アレンジメントでは常に1600点を取れるチャンスが待っているのだ。全体的な難易度も低いため、これならほとんどの人がエンディングを見られるだろう。

 迷路は見やすくなっただけでなく、毎回カラフルにパターンが変わるため、見ていて楽しい。しかし、一部に凹んだ場所などが設けられたこともあり、そこの部分のクッキーを取るのがうまくいかず、イライラした記憶がある。その迷路内には、上を通るとダッシュして、ぶつかった敵を気絶させられるギミックや、上下に動くエレベータなど、様々な仕掛けが配置されているのだ。これらを巧く利用すれば、敵の追撃を簡単にかわすこともできる。もちろん、お馴染みのワープトンネルも健在で、中に入るとオリジナル版では敵のスピードが遅くなったが、こちらでは逆に自機が早く移動出来るようになるのだ。そのため、かなり爽快なプレイが楽しめる。

巨大なボスが登場するも、パワークッキーを食べれば小さなイジケモンスターに分裂する。その間に、片っ端から食べまくろう

 さらに、一定面ごとにボスが登場するのだが、パワークッキーを食べるとボスモンスターが小さく分裂し、マップ上に大量に散らばる。彼ら(?)を食べまくれば、4匹目以降の点数は全て1600点になるので、あっという間に点数が稼げるのだ。敵も、巨体を利用した攻撃に加え、飛び道具なども使ってくるのだが、それらをかわして全ての敵を食べればステージクリアとなる。

 とにかく、全体的な難易度が非常に低いので、パックマンやミズパックマンに疲れたときにプレイすると、自分がものすごく上手になった気分になれるので、気分転換に最適のタイトルかもしれない。

 蛇足だが、当時はエサ(ドット)やパワーエサと呼ばれていたが、それは通称。本作では、クッキーやパワークッキーという正式名称になっている。

ギャラガアレンジメント

3機合体してしまえば、ほとんど無敵。敵は出現してからフォーメーションを組むまで、かなり長時間飛び回っているので、その間に撃ち落としてしまおう

 デュアルファイターまでにしかなれなかったオリジナル版と違い、こちらは最大で3機合体のトリプルファイターで戦えるのだ。しかも、トラクタービームで回収した敵クイーンにより、取り戻して合体したときの自機の性能が異なるようになっている。ちなみに、オリジナル版では編隊待機中に倒しても自機は取り戻せなかったが、アレンジメントではそれでも合体可能だ。

 3機合体すると自機の性能にかかわらず強いのだが、むしろこの状態で先に進まないと話にならないのだ。敵は一度、フォーメーションを組んでからでなければ、プレーヤーを攻撃してこない。つまり、出現と同時に倒してしまえば、危険な状態に陥ることなくあっさりクリアできるのだ。自機に向かい突っ込んでくる凶暴な敵も少ないので、とにかく連射していれば何とかなる難易度になっている。

巨大なボスが出現するものの、敵弾にさえ注意していればOK。かなりヌルい攻撃なので、シューティングが苦手な人でも避けられるはず

 決まった面数をクリアすると、巨大なボスが出現する。しかし、ラスボス以外は見た目以上に弱く、敵弾をさけることに重点を置いていれば、いつの間にか倒していることがほとんど。これならば、シューティングゲームが苦手だという人でも、クリアすることができそうだ。また、3機合体というルール上、非常にエクステンドしやすくなっている。そのため、よほど連続してやられない限り、そう簡単にゲームオーバーにならないのもありがたい。

ニューラリーXアレンジメント

収録されているアレンジメントの中でも、難易度が高い方かもしれない。敵車の数が少ないのに、よく体当たりされるような気も

 ルールはオリジナル版と同じく、すべてのチェッカーフラグを取ること。一部のステージでは、回収後にゴールへ向かう必要があるものの、それ以外はほとんど同じだ。

しかし、プレイした感覚では、オリジナル版以上に当たり判定が厳しいと感じた。角を曲がるときなど、どう見ても敵車には当たっていないのにも関わらず爆発しているので、かなり腹立たしい思いをしたこともしばしば。また、一部コースは曲がり角が増えて複雑になってしまい、かえってオリジナル版よりも難しくなった印象があった。そのわりには、自車や敵車のスピードが遅くなったようで、オリジナル版よりも緊張感のない走りになったように感じられるのだが……。コースも、綺麗な風景がついてしまったために全体的なイメージが掴みづらく、暗記するのが大変になっている。

 その代わり、燃料が最初から多いか減りづらくなったので、煙幕やダッシュをバンバン使えるのがありがたい。むしろ、危ないと思ったら遠慮無く使用しないと、すぐに敵車にドカンだ。先の面に進むとダートコースも出現して、方向転換ばかりしていると、まともに走れなくなることもある。

 収録されているアレンジメントの中では、実は一番難しいタイトルかもしれない。が、腕が下手、というだけかもしれない?

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  2. 富山県警のX投稿に登場の女性白バイ隊員に過去一注目集まる「可愛い過ぎて、取締り情報が入ってこない」
  3. 2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに少々強引な寝かしつけをされると…… コントのようなオチに「爆笑!」「可愛すぎて無事昇天」
  4. 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
  5. 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  6. 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  7. 1歳赤ちゃん、寝る時間に現れないと思ったら…… 思わぬお仲間連れとご紹介が「めっちゃくちゃ可愛い」と220万再生
  8. 業務スーパーで買ったアサリに豆乳を与えて育てたら…… 数日後の摩訶不思議な変化に「面白い」「ちゃんと豆乳を食べてた?」
  9. 祖母から継いだ築80年の古家で「謎の箱」を発見→開けてみると…… 驚きの中身に「うわー!スゴッ」「かなり高価だと思いますよ!」
  10. 「妹が入学式に着るワンピース作ってみた!」 こだわり満載のクラシカルな一着に「すごすぎて意味わからない」「涙が出ました」
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」