人は、いつも“空”にあこがれ、そしてゲームの中に“空”を再現する:「エースコンバット・ゼロ ザ・ベルカン・ウォー」レビュー(3/3 ページ)
敵が手強くなり、よりプレーヤーの腕が問われる難易度に
ACE-ZEROは、前作と比べると1周クリアまでの時間が若干短くなっているように感じた。だからといって、ボリュームが減ったのかと言えばそうではなく、ストーリー中に分岐が設けられたことで、物語の幅が広がったと言える。
加えて、これまでと大きく違うことと言えば、コンピュータの操るライバル機が、従来以上に賢くなっている点だろう。ピッタリと背後についてミサイルを撃っても、間一髪のタイミングでかわされてしまうこともしばしば。これは、前作では見られなかったと思われる挙動で、特に敵エース部隊の腕には舌を巻くほどだ。よほど遠い距離から射程の長いミサイルで狙うか、相手の隙を狙って撃ち込むなど多彩な方法で戦いを挑まないと、なかなかダメージを与えられない。その分、墜とせたときの快感もひとしおで、これまでの作品以上にうれしさと満足感を得られるシステムになっている。
ACE-ZEROでは、エースvsエースの戦いに勝たなければ先に進めないステージもあるのだが、この戦いも、先に挙げた絶妙のバランスで成り立っているところも、ACE-ZEROの素晴らしい部分と言えるだろう。ただし、それは途中までの話。最後に待つ敵の腕は半端じゃないので、心してかかってほしい。その相手が誰なのかは、シリーズをプレイしている人なら、きっとピンとくるだろう。
また、前作では有効だった、敵機と正面ですれ違う時にミサイルを撃つというテクニックだが、残念ながらエース戦では当たりづらくなっているように思った。もちろん、ギリギリまで距離を縮めてから発射すればヒットするのだが、敵機もミサイルを撃って反撃してくるため、結局は相打ちになってしまう。
もう1点、シリーズをプレイしている人たちならば気になる、トンネルなどの限られた場所を飛んでのミッションが収録されているかどうかだが、もちろんACE-ZEROにも入っている。それがいつ、どのような場面で登場するかは触れないが、思わず“にやり”としてしまう人もいるはず、とだけは伝えておこう。
PS2でのエースコンバットシリーズ最終章にふさわしい仕上がり。果たして次回作は?
全体的に見て、飛躍的に進化した部分やシステムなどが見られないのは、すでに前作で完成の域に入っているからだ。事実、プレイしづらいと感じた場面は、ACE-ZEROにおいてもほとんどなかった。何度も遊べるシステムや、エーススタイルによって違う敵が出現するなど、細かい部分での工夫が凝らされていることもあり、シリーズファンにとってはまさに、“マストバイタイトル”に仕上がっている。もちろん、エースコンバットシリーズを知らなかったという人が、いきなりACE-ZEROから始めてもシナリオに違和感を感じるようなことはないので、安心してプレイしてほしい。
ここまでくると、次に気になるのは次回作の存在だろう。プレイステーション 2で実現できることは、ほぼ盛り込まれた感のある作品だけに、プレイステーション 3などの次世代ハードで登場すると思われる「エースコンバット6(多分?)」がどのように進化するのかが気になるが、残念ながらその詳細は未だ霧の中だ。だが願わくば、またもわたしたちプレーヤーをいい意味で驚かせてくれるような、そんな作品になって現れてくれることを期待したい。
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※画面は開発中のものです
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