サンユン・リーが“体験版とは別物”というので製品版「N3」をプレイしてきた(1/2 ページ)
キューエンタテインメントの水口哲也氏と、韓国の開発会社ファンタグラムのコラボレーションタイトルであるXbox 360用ソフト「NINETY-NINE NIGHTS」。2006年4月20日の発売日が目前に迫ったこの時期に、あることを確認すべく、マイクロソフトへと足を運んだ。
キューエンタテインメントの水口哲也氏と、韓国の開発会社ファンタグラムのコラボレーションタイトルであるXbox 360用ソフト「NINETY-NINE NIGHTS」(以下、N3)。2006年4月20日の発売日が目前に迫ったこの時期に、あることを確認すべく、マイクロソフトへと足を運んだ。
あること――すなわちN3はどのように仕上がったのかということである。発表当時から話題を集めた作品だけに、その注目度は非常に高く、お世辞にも恵まれているとは言えないXbox 360ユーザーたちの期待の星であるN3。だが、先ごろ北米サンノゼにて開催されたGame Developers Conference 2006。その期間中に行われたサンユン・リー氏のインタビューにおいて、同氏は“配布1週間前に渡されたもの(体験版)をやってみたものの、まったく違ったものになっていることに驚いた”と語っていた。
開発者が“まったく違うものになっている”と言っているのだから、これは言葉の通りに受け取るべきだろう。では、製品版はどのような作品になっているのか? いちアクション好き、いちXbox 360ユーザーとして、これを確かめずには夜も眠れないのだ。
N3のゲーム内容をざっとおさらい
N3は、人々の意志など遠くおよばぬ光と闇のはざまで、“この世の光と闇を統べる不思議な力を持った石”を巡り、戦うことを余儀なくされた戦士たちが織り成すヒューマンドラマを軸に、大軍勢を操る戦術と爽快なアクションがひとつになったファンタジーアクションである。
N3のテーマ
人はなぜ、戦争をやめられないのか?
戦争には、それぞれに正義が存在する。戦う理由、敵への憎しみは、ささいな誤解から芽生えることが多く、時として陰謀・謀略により意図的に作られる場合もある。
戦場に出た者たちは、それぞれの愛するもの、守るべきもののために戦う。そして自分たちの“正義”を信じ、戦士たちは敵を殺めていく。 敵、味方関係なく、すべての者に家族があり、仲間があり、戦う理由が存在する。
戦いの果て、戦士達の心には何が残るのだろう。命を奪う大義名分として持っている“正義”とは、いったい何を意味するのだろう。
戦場で剣を手に、命を張る戦士たちの目から見た、戦いの真の姿。そこには敵と味方、善と悪を越えた、戦う事を余儀なくされた宿命がある。
それぞれの正義を
それぞれの運命を
それぞれのドラマを
生き残れ。また戦うために。
プレーヤーキャラクターは7人いるが、現在までに公開されているのは、人間の聖堂騎士団に所属する女性騎士「インフィ」、人間の聖堂騎士団に所属する男性騎士「アスファ」、自由気ままな傭兵「ミーフィー」、聖都魔導院に所属する魔法使い「テュルル」、アルファソス教の神父「カラーラン」、誇り高きゴブリン族の戦士「ディングバッド」の6人だ。
人間の聖堂騎士団に所属する17歳の女性騎士。父は高名な戦士であったが、先の戦いでゴブリンの戦士に敗れ、彼女は幼くして孤児となった。そのためゴブリンをとても憎んでいる。幼少の頃から騎士としての修練を積み、若くして男性騎士以上の存在感を醸し出している。正義感が強い反面、子供のころからともに育ってきた兄・アスファへ強い憧れの感情を持ち、それを隠すために正義や大儀に依存しているようにも見える。「騎士はどうあるべきか」、「正義」、「光の巫女に対する絶対的忠誠心」、これらに対して異常なこだわりがある様に見える。武器として剣を使う
人間の聖堂騎士団に所属する19歳の騎士。 屈託のない性格ではあるが、少々鈍感なところもある。本来は人情味が厚く、おおらかで争いを好まず、他者に命令することを嫌う。それゆえ戦場では優柔不断に見える時もある。妹であるインフィの時折見せる素振りに戸惑いを感じることがあるが、何故なのか分からないでいる。兄妹として思う気持ちは人一倍ある。また、この戦いの大儀である「人間にとってのみの正義」を、完全には信じられない事でも苦悩する。聖堂騎士団を統率する光の巫女エクトバールとは幼馴染。槍の使い手
傭兵。当年32歳。 にやけながらも、戦士としてのプライドは高く、恋に戦いに酒にすべてに本気。法律家や役人を輩出する堅苦しい家に生まれる。幼い頃から、人間の表と裏を見ながら生きてきた。正規軍がしかたなく見捨てている民たちを見過ごせず、時に義勇兵として、時に傭兵として生きる道を選んできた。今回の戦いにはかかわらないつもりだったが、とあるきっかけで志願することに。場当たり的に行動するが、基本的に「黙ったまま見過ごせない」男。熱き心情を軽薄な態度で隠している。大きな双刀剣を手に持つ
聖都魔導院に所属する魔法使い。12歳。鍵型の大杖を使う。試練の洞窟で出会った不思議な生命体「水の精霊リバイアサン」を、「リバたん」の愛称で呼び、ともに戦いに参加する。彼女は、古木の根元に捨てられていたところを大魔導師ミラーヴァリスに拾われ、実の子の様に育てられた。そのせいか少し老成しているところがある。それは、経験に基づいたものではないのだが、時にはほかの人間には言えない核心をつくこともある。魔法使いとして天性の才能を持っているが、中身はごく普通の少女。同じ年頃の子供と遊んだことや、遠くまで行ったことがないため、外の世界に憧れている
神父。当年30歳。幼少の頃、貧困の中であらゆる犯罪に手を染め、教会へ押し入り神父を殺して金を奪おうとした。その際、殺そうとした神父から諭され教えを受け、改心する。本来の性格は短気・暴力的・苛烈だが、神の教えにより自らを戒めており、現在の自分の境遇を、神に課せられた試練だと捉えている。この戦いの中にある神の真実を求め、自分に与えられた試練である戦いについて、常に自問自答を続けている。アルファソス教のシンボルである棍棒状のイコンを手に戦う
誇り高きゴブリン族の戦士。15歳になったばかり。ゴブリンたちの拠点であるワンディーク砦に住んでいる白ゴブリン。二刀流の剣を武器として使う。人間に似た生まれつきの肌の色を恨めしく思っている。彼をいつも励ましてくれた兄ディンガは勇敢な戦士であったが、目の前で無残にも人間の女騎士に殺された。以降、ディングバットは復讐に燃え、早くも戦士として成長し、戦いに参加する決意をする。ディングバットの持つ2つの剣は、1つが兄の形見、もう1つが自分の剣である。死んだ兄を目標として、強くあろうと心に決めて生きている。早くゴブリン正規軍の戦士に加わって、あの憎き人間たちを滅ぼしたいと思っている
このほか、ゴブリン族と人間族が世界を治める前に、地上を支配していた2種族のうちの片方(サフサラス族)の末裔として「九十九夜の王」と、光のオーブ「アルファーン」の守護者であり、聖都の公女である「エクトバール」の存在が明らかになっている。九十九夜の王は、自らの分身と闇の騎士団を用いて、インフィたち光の加護を受けし者たちと戦う。光のオーブを手に入れ、自身が持つ闇のオーブと合一するのが最終目的であるため、インフィたちにとっては真に倒すべき相手と言えるだろう。
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