稲葉氏、神谷氏が「大神」開発を振り返る――次回作も公開された「大神」完成プレス発表会(2/2 ページ)
発表会ではゲームの内容以外にも、大神の注目してもらいたい部分として、パッケージに使用されている木村圭吾氏の桜画「野性の胎動」について触れられた。「偶然に立ち寄ったところが木村先生の美術館で、本当にたくさんの桜画があり、その中のひとつ『神代桜』に目を奪われたんです。絵を見て言葉が出なくなったのは生まれて初めての体験でした。ただ、その時は大神のパッケージに使用したいという発想はなかったんです。きっかけとなったのは東京ゲームショウ2006。大神の発売日を『桜のころ』としたんですが、僕の頭の中で『桜=木村先生の作品』と直結してしまった。木村先生の作品以外は考えられなくなってしまったんです。それからは回りのスタッフにわがままを言いましたね。宣伝スタッフからは駄目だった時のために何か別の案をと言われたんですけど、“大神のパッケージは木村先生の作品以外は考えられない。絶対にこれでやってくれ”と。プロモーションにかんして、ここまでわがままを言ったのは初めてかもしれません」(稲葉氏)
また、稲葉氏は平原綾香さんとの楽曲タイアップについても、「大神は伝えるのが難しいゲームです。絵はキャッチーなんですけど、そこからもう1歩興味を持ってもらわないと扉が開かない。目にかんしては木村先生の桜画がありますけど、耳でも何か伝えられないかと考えました。ただ、タイアップが失敗したら、せっかく積み上げてきたものが崩れてしまう、作品を汚してしまうという考えもありました。アーティストの候補は何人かいたんですが、平原さんに決定したのは、何より平原さん自身が大神を気に入ってくれたことにあります。こういうタイアップというのは、ビジネス的な側面だけだと絶対にうまくいかないんです。だからこそ、平原さん自身が思い入れを持ってくれたことが一番でした」と語ってくれた。
ここでは平原さんからのビデオメッセージも上映。平原さんは大神について、「すごく神々しい感じを受けました。今までにこんなゲームがあったのかなとびっくりしました。日本のきれいな部分が描写されてて、ゲームをしているんだけど癒される。女性も楽しめると思います」とコメント。続けてテーマ曲である「Reset」にかんしては、「日本人が本来持っている美しい姿とか、そういうものを表現したいと思い、琴の音を入れたり、歌詞も桜とか、日本のものを意識して作りました。ゲームでは悪いことがあるとリセットできますが、こういう時代ですから、現実でもリセットしたい気持ちになることがあると思います。嫌なことでも良いことに変えられるように。そんな気持ちを込めて歌っています」と語ってくれた。
最後には、「大神は絶対の自信を持っている作品です。たくさんの人に遊んでほしいと思っています」(稲葉氏)、「これまで作ってきた作品の中でも、特別に思い入れのある作品です。僕にとっても挑戦の多かった作品で、紆余曲折あってここまで来ました。だからこそ“これがクローバースタジオの作品なんだ”と胸を張って答えられるような、唯一無二の作品ができたという自信があります。もし面白そうだと感じたなら、自分のモノを見るを信じて、ぜひとも購入してほしいと思います」(神谷氏)と、それぞれがあいさつを行い、発表会を締めくくった。
クローバースタジオ第2弾。テーマは“暴力×3+笑い”
発表会の後に行われた懇親会の途中には、稲葉氏よりクローバースタジオのオリジナルタイトル第2弾「GOD HAND(ゴッドハンド)」が発表されるというサプライズもあった。会場では2分足らずの短い映像も上映されたのだが、感想をひと言で述べるならば「西部劇が舞台の痛快なアクションゲーム」という印象を受けるものだった。
GOD HANDについて稲葉氏は、「大神のテーマは“大自然と愛と癒し”ですが、ゴッドハンドのテーマは“暴力と暴力と暴力と笑い”です。まったく趣が違いますが、どちらもクローバースタジオのタイトルです。ブランドカラーは作品性ではありません。面白いモノ、面白そうなモノを出すスタジオとして、これからも頑張っていきたいと思います」と、新たなタイトルへの意気込みを語ってくれた。なお、こちらの詳細は来月に開催されるE3 2006にて明らかにされるという。
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