幻想の大地に新しい風が吹く 〜バージョンアップを堪能せよファンタジーアース体験入国奮闘記:渡る世界は敵や味方やモンスターばかり(その6)(2/3 ページ)

» 2006年04月26日 00時34分 公開
[ITmedia]
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 クリスタルを自前で13個持っていたkirianは「クリ27ください」とクリ銀さんに挙手。さっ、ぱっ、たっ、とクリスタルをいただき、自軍拠点そばに厳かにそびえたつ冥界への入り口「ゲートオブハデス」の前に立った。それまでのプレイで何度もそのダークミストに苦しめられてきたkirian。「今度は俺がおまえたちを闇の恐怖に陥れるぜ!」とばかりにレイスに変身。敵国エリアへ向かって、その漆黒の羽を大きく羽ばたかせたのであった。

これがゲートオブハデス。冥界につながっていそうな妖しさがにじみ出ている
ついに出動したレイスkirian。このあとkirianはしょぼいアクシデントに見舞われる

 しかし最初にジャイアントやナイトになったときと同様に、レイスkirianは何だかぎこちない。まず操作して思ったのは「遅い」ということだ。ジャイアントほどではないが、それでもかなり動きが遅い。そしてへたれなkirianはここでも大失態をしでかしてしまう。このときの戦地のマップが深い谷を擁するものだったのだが、kirianは悠然とその谷へと向かっていったのだ。

このときはかなりHPがなくなっていた。何とも不甲斐ない話だ

 レイスは常に空中に浮遊しているビジュアルなので、てっきり谷のうえも悠然と浮遊して進むのだと思い込んでいたkirian。しかし、谷があるところではしっかり谷底に落下していく。ゆっくりと降下していくレイスkirian。「あれー。あれー。あれー」嫌な予感が頭をよぎる。「これ、すごく無駄足ふんでない……?」そう。そのマップでは、その谷からぐるりと自国エリアを大回りしなくては戦闘の要所には辿り着けないのだ。近道のつもりが大回り。しかもその谷の先には召喚モンスターキラーであるナイトが待ち構えていたのだ。「やべ! これ死んじゃうよ」と逃げようとするも、いかんせん足が遅い。味方ナイトさんが護衛に来てくれて何とか一命をとりとめたはいいが、のろのろと動いているあいだにかなりHPを削られてしまった。

 「恐怖の死神が、ざまぁないな」と我ながら情けなく思いつつ、ひたすら移動。動きが遅いので、護衛のナイトさんも「このレイス大丈夫かいな」という無言のオーラを出していた(ような気がする)。ようやく敵国キャラがひしめくところに辿り着いたころにはほとんどHPがなく、結果、一度もダークミストを発動せずにレイスkirianはあっけなく憤死した。


レイス対策は、いまや戦争においては必須項目だ

 本当に情けない気持ちでいっぱいになってしまった。何しに出たんだ俺はー、と自問自答。おそらく自国プレーヤーたちも「あのレイス、闇霧(ダークミストの通称)出したか? 出してないよな」とがっかり感をかかえていたに違いない。心の底から申し訳ない一局であった。

 とまあ、不慣れなkirianはやらかしてしまったが、うまい人が操れば効果的に戦局を左右することができるレイス。今後はレイスを絡めた新たな戦略が生まれてくるだろう。さらに新たな召喚モンスターも続々投入されると聞く。ますます戦争が面白くなりそうである。

新たな配置、新たな戦略 〜バージョンアップで何がどうなったのか

 レイスの登場によっても戦略が変わってきているが、さらに戦略の変更を促すピリリとスパイシーな新要素がある。フィールドマップ上のクリスタルと城の位置が変更されたのだ。

 これは地味なようでけっこう大きい変更である。クリスタルの位置が違うだけで、今までと同じ要領ではうまくいかなくなったりする。両軍どちらからもクリスタルが遠くて、それらを制したほうが優位に立てたりだとか、両軍の城とキープが微妙に近くて同じマップなのに戦闘の要所が変わったりだとか、そういうところで新鮮なプレイができるようになっていた。

 できればこれは定期的にやってほしいバージョンアップである。さらに欲を言えばマップのバリエーションも増やしてほしいとも思うが、ひとまずクリスタル等の位置変更が戦争へのモチベーションアップにはつながっていると感じた。

2つの画像を見比べると同じマップでもクリスタルの位置が違うことがわかる。戦略もがらりと変わってくるのだ

 システム面でいえば、画面左下にゲームサーバーとの通信状態を示すPING値が表示されるようになった点を評価したい。数値が大きいほどサーバーとの通信遅延が大きいことを示すもので、青は「安定」、 黄色は「やや不安定」、赤は「極めて不安定」と区別される。筆者の回線状況では基本的に青だったが、トラフィックが集中しているであろうときは数値が大きくなったりすることがあった。今まで通信ラグがプレイそのものに影響を与えることも少なくなかった本作において、これで解決というわけにはいかないが、少し安心材料ができた、ということになるだろう。

新装備は必要レベルも金額も高かったりする。指をくわえて見つめるのみだ

 その他にも「ショップへの新アイテム追加」「モンスターの配置調整」「スキルのパラメータ調整」「今までに確認されていた不具合の修正」などが大々的に行われた、今回のバージョンアップ。確実に遊びやすく、より面白くなる方向で本作が進化したことが感じられる、よきバージョンアップだったように思う。

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提供:スクウェア・エニックス
制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2006年4月30日