インタビュー
» 2006年04月26日 01時26分 公開

まったり生活←→がっつり探検――「マビノギ」チャプター2開発陣インタビュー(2/2 ページ)

[麻生ちはや,ITmedia]
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―― エルフとジャイアントの新種族は楽しみなんですが、いつ頃実装されるのでしょうか?

イ・ヒヨン それは申し訳ありませんが秘密です。韓国でも今まさに開発中という状況ですね。

―― 発表内容の釣りができる「漁船」システムと新種族、どっちが先に入ります? と聞いたらお答えいただけますでしょうか

イ・ヒヨン 漁船やドラゴンといった内容は、韓国で5月上旬のアップデートを予定しています。エルフとジャイアントがそれの前後かと言うことについては……秘密というか未定というか、公開できないというか。

―― 分かりました、次の発表を心待ちにしています。ところで、このウェイポイントという機能はユーザーからの要望で取り入れたものなんでしょうか。

イ・ヒヨン いえ、特にユーザーから提案があったわけではなく、自分達が「あったらいいな」と思ってつけた、おまけ的な機能なんですよ。ユーザーは単に移動に便利というだけでなく、広大なイリア大陸を利用してミニマップ上に(ナスカの地上絵のように)絵を描いたりしてるユーザーもいるんですよ。

―― 今回ウェイポイント以外にも、ワープできるポイントや騎乗動物といった、手軽に移動できる機能が複数追加されています。ユーザーに無用な手間をかけさせる必要はもちろんありませんが、あまりに便利に行き来できてしまうと、せっかくの広いエリアも、その寿命が簡単に尽きるのではという危惧はないのでしょうか。

イ・ヒヨン どんなに便利な移動手段があっても、イリアというのは本当に広いマップなんですよ。これだけ移動方法があっても、イリアを楽しむには時間がかかりますし、そういった心配はまったくしていません。

―― 今回のチャプター2も含めて、マビノギ全体に対して満足度というのは皆さんどれぐらいなんでしょう。グラフィックス、プログラムと担当されている部門はそれぞれ違いますが、自分の理想とするマビノギ像にはチャプター2の実装により、確実に一歩近づけたのでしょうか?

キム・チュンヒョ 2002年からマビノギ開発に関わってきていますが、マビノギをこんな風に作っていきたいという方向性については、チーム全体が常に同じ方を見ています。理想とするマビノギ像というのはどんどん変わっていくので、終着点としての理想像はありませんが、自分が作りたいものを作れていると思っています。もちろんチャプター2のできばえにも満足しています。

ハン・ジョホ氏(以下、敬称略) 私も4年ほどマビノギに関わっていますが、ほぼ同じ意見ですね。マビノギが持つファンタジーライフという概念はあくまでベースに、そのコンセプトにどんなコンテンツを追加できるかを常に考えてきました。新しい物を作り出すほどに、次に挑戦したいものが生まれるので、チャプター2がマビノギ全体でどんな位置を占めるかということは、あまり気にしていません。次の挑戦として克服したいことは山のようにありますけれどね。

―― ゲーム内容からはちょっと離れた質問ですが、日本では月額課金からアイテム課金に移行して以来、接続者数などに目立った変化はありましたでしょうか。

神田淳氏(以下、敬称略) 基本プレイ無料にしてから、同時接続者数はもちろん増えています。先月ちょうど「カムバックキャンペーン」を行った際には、数パーセントのユーザーが戻ってきてくれていますね。プレーヤーの平均年齢層や男女比率には大きく変化ありません。

―― 今後、日本独自のイベントとして何か、オフラインイベントなどは予定されてますでしょうか?

神田 ユーザーイベントを昨年は行っていないので、今年は既存ユーザー向けの面白いプロモーションをやりたいですね。

―― 実はジェネレーション2の実装前にも、インタビューさせていただきまして。その時、あれぐらいのビッグタイトルに並びたいという意味でライバルに「ラグナロクオンライン」とお答えいただきました。今もそれは変わらないのでしょうか?

イ・ヒヨン 日本サービスに関しては、日本チームに答えてもらいましょう(笑)。

神田 うーん、気になる他社タイトルはもちろんありますよ。しかしマビノギには独特の世界観と雰囲気があります。その独特な魅力で、これからもユーザーをひきつけていくタイトルにするつもりです。ですから目標とするタイトルというのはありません。

―― だいぶ時間も迫ってきましたので、最後にチャプター2の開発で苦労した点と、読者へのメッセージをお願いいたします。

キム・チュンヒョ デザイナーとして一番悩んでいるのは、ユーザーが常に新しい何かを経験できる環境を作ることです。この点に関してはこれからも悩み続けると思います。また、ファンタジーライフという原点は常に変わりません。プレーヤーの皆さんには、新しいエリアで新しい経験を楽しんでいただくと同時に、初期の頃のノンビリした羊の毛刈アルバイトが懐かしく思えたら、またウルラに戻ってまったり生活を楽しんだり、好きな時に好きなように2つの世界をも行き来してプレイしてほしいです。

ハン・ジョホ イリア作成時に一番苦しんだのは、やはりそのサイズ。広大なエリアですね。視野も広くなって、とにかく1つひとつが新しい挑戦でしたし、自分でもよく乗越えられたなとおもっています。これからも挑戦しなければいけない壁は出てくると思いますが、それを克服することを楽しみにしています。日本のマビノギユーザーには、チャプター2はとにかくサイズの大きさを楽しんで欲しいです。

イ・ヒヨン チャプター2の一番の悩みは、新種族エルフについてです。ユーザーが楽しんでくれるように、エルフについては最大限の努力をしていきます。マビノギにおけるエルフがどんな風になるのか、作り手である私たちもとても楽しみにしているんです。また、イリア大陸はこれからまだまだ広がっていくので、それらを技術的にいかにスムーズに繋げるか考えています。チームメンバーにどんな課題を与えるかというのは、悩みでもあり楽しみでもありますが(笑)。

 日本のゲームプレーヤーは韓国のプレーヤーよりも、ゲームに没頭する傾向が強いと思ってます。自分だけの世界を作り出すのがうまいんですよね。普通のパッケージのRPGは100時間もやれば終りが見えてきますが、マビノギは100時間やったぐらいでは、まだまだ見えない部分のほうが多いです。開発側としては遊び要素、材料を提供するので、日本のプレイヤーさんにはその材料を使って自分達のゲームを、遊び方を生み出して欲しいと思っています。

―― 本日はありがとうございました。

 新規タイトルが続々発表されるMMORPG市場で、マビノギはすでに中堅クラス。課金システム移行の前後あたりから、筆者的には数あるタイトルの中に埋もれてしまった感が否めなかった。しかし、今回のチャプター2は単に広いだけではなく、マビノギの世界観を崩さずに、冒険と探検というRPGには欠かせない要素がギュっと詰め込まれている。インタビュー中にイ・ヒヨン氏が述べたように、探検といいつつも、実際にはモンスターを倒すのが目的になっているRPGやゲーム内クエストは多い。未踏の地をプレーヤー1人ひとりが、その手で開拓する喜びを味せてくれる今回のチャプター2への期待は高まるばかりだ。

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