タッチオペレーションでもリンクは元気いっぱい!――「The Legend of Zelda Phantom Hourglass」:E3 2006「任天堂ブース」
Wii版ゼルダにばかり話題が集中しているようだが、DS版ゼルダ「The Legend of Zelda Phantom Hourglass」もしっかりとプレイアブル展示されていた。
ニンテンドーDS向けゼルダの伝説「The Legend of Zelda Phantom Hourglass」(以下、DS版ゼルダ)は、DSのタッチスクリーンを利用したペンオペレーションでプレイする。十字キーやアナログスティックでの操作に慣れきっている体で、ペンオペレーションのリンクを思い通りにコントロールできるのか、プレイする前はやや不安だったが、試遊機の前に座ってペンを握り、プレイを開始するとすぐにその不安は消し飛んだ。
リンクの移動、攻撃、アイテムの利用など、基本操作は完全にペンオペレーションで行う。移動時にはリンクを中心に、移動させたい方向へペンでタッチする。リンクに近い位置をタッチすればゆっくり、遠くをタッチすれば速く移動する。また攻撃時には、敵をタッチすればいい。このとき、リンクのすぐそばの敵なら通常攻撃、やや離れた敵なら飛び込んで斬りこむ、といったように攻撃動作は勝手に変化する。複雑な操作は極力排除し、誰でも簡単にプレイできるように工夫されているな、というのがほんのちょっとプレイしただけでも十分に伝わってきた。
展示されていたDS版ゼルダは、シングルプレイとWi-Fiコネクションを利用したマルチプレイの2種類のゲームモードが用意されていた。シングルプレイは、いわゆるオーソドックスなゼルダだ。E3バージョンとして、プレイ開始時に「フィールド」、「海」、「ダンジョン」、「ボス戦」の4種類のマップを選択できる。
フィールドでは、洞窟の中にある扉を開けるためのクエストを解くという内容。ザコ敵しか登場しないが、ひと通りゼルダの操作を体験できるマップだった。プレイ時には、上画面にマップ、下画面にフィールドが表示される。また、上画面に表示されるマップにはタッチスクリーンを利用して情報を書き込める。例えば、フィールド探索で見つけたスイッチの位置や迷路の道順など、これまでメモに記録していたようなことも直接マップに書き込めるわけだ。これは、DSのタッチスクリーンがうまく活用されているいい例だと感じた。
またマルチプレイは、2人が攻撃側と守備側に分かれ、迷路のようなフィールドに置かれているジェムを奪い合うという内容だ。攻撃側はリンクを操作し、フィールド上のジェムを自分の陣地に持ってくる。対する守備側は、3体のガーディアンを操作して、リンクにジェムを奪われるのを阻止する。リンクがガーディアンと出会ってしまうとガーディアンに攻撃されてしまい、そのターンは終了。次は攻撃側と守備側が入れ替わる。最終的に、攻撃と守備を3回ずつ行って、最終的なジェムの獲得量で勝敗が決まる。
操作方法は、リンク操作時にはシングルプレイ時と同じ。それに対し守備側での操作は、リンクを捕まえるガーディアンを直接操作するのではなく、タッチスクリーン側に表示されるマップに、ガーディアンを移動させる軌跡を書き込めば、その軌跡の通りに移動する。ガーディアンの移動速度はリンクより遅いが、全部で3体いるので、囲むようにリンクを追い込んでいく、というわけだ。
対戦時にリンクは攻撃できず、ひたすら逃げるだけ。敵より足が速いので逃げるのは問題ないが、ジェムを持つと足が遅くなり、大きいジェムを持てばさらに遅くなる。守備側は3体のガーディアンでリンクを囲めるが、まとめて振り切られると追いつくのは至難。内容自体は単純だが、対戦するとかなりアツくなる。おそらく、発売時には他の対戦モードも用意されると思うので、本編以上にのめり込む可能性大だ。
全容が判明するまでには、まだもう少し時間がかかりそうだが、今回触ってみただけでも、これまでのゼルダシリーズとはまた異なる楽しさが実現されそうなのは十分に伝わってきた。
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