任天堂、コナミから学んだことを集約――特殊なカメラワークを採用した3Dアクション「Too Human」:E3 2006「マイクロソフトブース」
人類の進化した存在、サイバネティクスの強力な神となった主人公バルダーとなり、人類のせん滅をもくろむ凶暴な殺人兵器の猛攻から人類を守る、3Dアクションゲーム「Too Human」。そのデモプレイの様子をお届けする。
人類の進化した存在、サイバネティクスの強力な神となった主人公バルダーとなり、人類のせん滅をもくろむ凶暴な殺人兵器の猛攻から人類を守る、3Dアクションゲーム「Too Human」。そのデモプレイの様子をお届けしよう。Too Humanを開発しているのはカナダのSilicon Knights、紹介してくれたのは、同社の社長兼、本作のプロデューサーでもあるDenis Dyack氏だ。
まず見せられたのはアクションのキモとなる戦闘部分。ここでは「スーパームーブ」と「エアコンバット」という、2つの要素が紹介された。スーパームーブは必殺技のようなもので、剣や銃などで敵に通常攻撃を繰り返していると、画面下にXやYといったボタンが表示され、対象となるボタンを押すことで放つことができる。カスタマイズが可能で、100種類以上が用意されているという。
一方のエアコンバットは、空中にとどまりながら、武器で戦うことができるというもの。イメージとしては、武器を振った際に生じる斬撃のエフェクトが、そのまま地上の敵へと伸びていき敵を攻撃する、というと分かりやすいかもしれない。デモプレイを行っていたSilicon Knightsのスタッフは、1分〜2分ほどエアコンバットを行っていた。まだ開発段階ということで、どの程度まで空中にとどまることができるのかは明らかにされなかったが、対空攻撃を持たない敵に対して、非常に有効なものとなるだろう。
ステージのひとつ「アイスフォレスト」も公開された。アイスフォレストはその名の通り、ステージのところどころが凍りついてしまっているステージで、さまざまな殺人兵器(敵)が存在する本作において、生物的な動きをする機械が多数登場するという。ここではほかに、「フェーチャー」と呼ばれる戦闘スタイルの説明も行われた。手にはランスのような棒状の武器が装備されており、剣よりもより広い範囲を攻撃することができるのはもちろん、伸縮機能を搭載していることにより、より遠くの敵を攻撃可能である点などが語られた。
シネマティックな感覚で楽しめる特殊なカメラワークについても紹介。これはプレーヤーがどのようなプレイを行っているかによって、自らがカメラ操作をすることなく、画面の角度、ズームインやズームアウトが自動的に行われるというもの。アクションゲームの場合、固定カメラだと視点に難が生じる場合があり、フリーカメラはいちいち操作するのが面倒くさいというユーザーもいるため、画期的なカメラワークと言えるかもしれない。
Silicon Knightsがこれまでに関わってきたタイトルとして、任天堂の「エターナルダークネス 招かれた13人」、コナミの「METAL GEAR SOLID THE TWIN SNAKES」の2タイトルを例に挙げ、任天堂の宮本茂氏から“ゲームとは何か”を、コナミの小島監督から“ドラマ性”を学んだとしたDenis Dyack氏。開発状況は現在50%ということもあり、まだまだ作り込みの足りない部分も感じたが、今後さらなるブラッシュアップを経て発売されることを期待したい。
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