インタビュー
» 2006年05月23日 14時58分 公開

移植ではない(?)渾身のPSP新作と、心意気の詰まったムービー鉄拳シリーズ開発者インタビュー(2/3 ページ)

[聞き手:仗桐安,ITmedia]

――全体的な移植度がかなり高いように思いましたが、いかがですか。

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原田 わたしは鉄拳シリーズを通してのディレクターを担当させていただいていますが、今回のPSPのチームには関わっていないんです。業務用の基板というのは、実はプレイステーション 2用とフォーマットは一緒なんですが、スペック的にはもちろん上なんです。プレイステーション 2用基板の1.5倍から3倍くらいあるメモリやCPU能力を限界ギリギリまで使おうとする。それは余裕があるから使うんではなくて、使わざるを得ない状況まで自分たちを追い込んでいるんですね。キャラクターの髪や、背景のゆらゆらっとしたエフェクトもそうですし、ペンギンが動いていたりとか……そういうところにすごく凝ってしまうんです。これまでのようにプレイステーション 2で動かせるようにするというのは、互換性はあったし、性能的にもかけ離れているわけではないので、ある程度アーケードのデータがそのまま使えましたので、比較的容易でした。

 しかしPSPは、プレイステーション 2とはサイズも性能も違いますし、UMDの容量もDVDと比べて限りがありますので、容量の部分だけを見てもコンパクトなマシンなんです。そこにプレイステーション 2よりも上位の業務用基板から移植するというのは、とんでもないことなんです。モーションデータなりテクスチャーデータなりを圧縮すればPSPに入るんじゃないかというイメージがあるかもしれないんですが、それじゃ追いつかないんです。メモリ上にも入らないしCPUの処理的にも完全にオーバーしている。GPUの描画能力も限界を超えている。加えて画面の比率が16:9なんですよ。明らかに描画面積が広いわけですから、描画負荷がオリジナルよりかかる。これはシャレにならない事態なんですね。

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 このため、すべてPSP用に作り直したんです。本当に1ドット、1テクスチャも同じポリゴンがないくらいに、完全に新たに作り直しているんですね。以前、本編のチームが、PSPチームが作り始めて4カ月くらいの段階で「鉄拳 DARK RESURRECTION」を見せてもらったときに驚いたんですよ。「これはPSPを持っていない人が買ってでも遊びたくなるね」と。PSPは映像に特化した携帯ゲーム機だと思うのですが、いままでそれを活かしたゲームがあまりないと感じていました。カプコンさんの「モンスターハンターポータブル」なんかはそうだと思ったんですけど、今作で「あ、うち、できちゃったね、これ」と思いました。

 再現度がすごいだけでなく、単純にクオリティが高い。たまたまデータが鉄拳だったというだけで、本当に全く新しいゲームとして見ることができるんです。もちろんポリゴン数は減っているんです。減ってるんですが、PSPの画面でプレイしてもオリジナルの印象と変わらないものになるように、デザイナーがすごく工夫をしています。そこは単なる技術ということではなくて、デザインセンスのたまものです。僕らが思うのは、単なる移植として見てもらうんじゃなくて、とにかく店頭デモなどで実際に遊んでほしいんです。格闘ゲームに興味がなくても欲しくなるんじゃないかなと思っているほどです。PSPの容量も機能もフルに活かしていて、手前味噌ですが、そのクオリティはトップクラスじゃないでしょうか。それくらいのインパクトはありますね。

――3人の新キャラについてはストーリーやエンディングムービーは用意されていますか。

 それはもちろん用意しています。楽しみにしていてください。

――各キャラがカスタマイズできるアイテムはダウンロードできたりしますか。

 それはできないんですけども。アイテムはもともと「鉄拳5」の倍以上ありまして、最初は「そのまま使います」と原田に言ったんですが、作っていくとどうもそうはいかなくなってきて、結局アイテムのデータも全面的に手直しをしたうえで、同じ点数を用意しました。これを装備してこれを装備したらグラフィックがこうなるといった確認を、担当者が目を真っ赤にしてひたすらチェックしまして……。その点は苦労しましたね。

――技のモーションなどの再現性はどうですか。ユーザーはフレーム単位で細かく見ているところだと思うのですが。

原田 そのままです。技のモーションは、移植をするときにプログラマーが一番省略したくなるところなのですが、そこは妥協しませんでした。その部分だけは完全移植をしてほしいと言ってありますので。フレームに関しては、アーケードクオリティを確保しています。

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