総合芸術としての「超兄貴」:ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(1/3 ページ)
「超兄貴」(1992年・メサイヤ)は熱い。変な方向に熱い。私も原稿執筆中、あまりの熱さにアテられて、39度の熱出してダウーン。薬の副作用でまだ眠いけど、そんな状態で原稿書いたらどうなるかってところを見せてやるぜ!(←変な方向に熱い)
マッチョで巨大なすごいヤツ
「イースI・II」や「天外魔境」、「ヴァリスII」の成功により、PCエンジンCDロムロムでは、アニメ調のビジュアルシーンを挿入したゲームが花ざかりとなった。
CD-ROMの大容量を使えば、大きなグラフィックをアニメーションさせることが可能だし、音楽CDと同じ生音が使えるから、声優さんの声が高音質で流せる。表示できる色の数や処理速度に限界があるので、実写映像を表示させるにはやや難があるが、アニメ調ならだいじょうぶだ。
かくして、PCエンジンではアニメを意識したゲームが席巻するようになった。「コズミックファンタジー」、「うる星やつら STAY WITH YOU」、「銀河お嬢様伝説ユナ」……。
そんな1992年、ヤツは突然現れた!
スーパーCDロムロム用シューティングゲーム、「超兄貴」である。
その頃のシューティングゲームでは、ボスキャラの大きさを競う傾向があった。巨大なボスキャラを動かすことで、開発スタッフの技術力の高さを示せる。「超兄貴」にも巨大なボスキャラが多数登場するが、ただ大きいだけではなく、その造形で大きなインパクトを残した。
正確にいえば、まったく“突然”現れたというわけではない。メサイヤが「超兄貴」の少し前にメガドライブで出した「ジノーグ」というゲームでも、巨大かつ異色なボスキャラが話題となった。
だが「超兄貴」の逝きっぷりは、それをはるかにしのぐものだった。
とにかく全編にわたって、筋肉野郎が狂喜乱舞なのだ!
マッチョマッチョで日が暮れて、マッチョマッチョで夜が明けるのだ!
あまりのマッチョ攻勢にやられて、思わず家を飛び出して、気が着いたら浜マッチョにいたよ。
浜マッチョの世界貿易センタービル40階は、展望スペースになっている。汐留のビル群やレインボーブリッジ、六本木ヒルズ、そしてすぐそばに東京タワー。
やっぱりマッチョは最高だ!
というわけで次のページからは、浜マッチョの街をさらに探検しようと思……
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