レビュー
» 2006年06月07日 16時40分 公開

いつでもどこでもいただけます! 〜思わず熱くなる夢の競演、ふたたび「DQ&FF in いただきストリート ポータブル」レビュー(1/2 ページ)

2004年の年末に発売され好評を博した「ドラゴンクエスト&ファイナルファンタジー in いただきストリート Special」の続編が、1年半の時を経てPSPに登場! 携帯ゲーム機初の「いただきストリート」は、移動中のソロプレイでも、外出先の多人数プレイでも熱くなれる、手堅い良作に仕上がっている。

[仗桐安,ITmedia]

「いただきストリート」シリーズを振り返る

 「ドラゴンクエスト&ファイナルファンタジー in いただきストリート ポータブル」を語る上で避けては通れない2つの要素がある。そのタイトルのとおり「ドラゴンクエスト」シリーズと「ファイナルファンタジー」シリーズのキャラクターが一堂に介した、というキャラクターゲームとしての側面がまず1つ。そして同じくタイトルのとおりではあるが「いただきストリート」というボードゲームの最新作という側面があることだ。そういう意味でもこのタイトルがすべてを体現していると言っても過言ではない。

 ドラゴンクエストとファイナルファンタジーの両シリーズはもはや説明のいらないくらいの国民的RPGであるので、この序章ではいただきストリートというシリーズについて振り返ってみよう。

 ファミリーコンピュータでアスキーから「いただきストリート〜私のお店によってって〜」が発売されたのが1991年のこと。当時はドラゴンクエストを手がけた堀井雄二氏がゲームデザインをしたという点で話題先行の感はあったが、蓋を開けてみるとタダのスゴロクではない新しいボードゲームとして高い評価を得る作品となった。「モノポリー」を応用したバラエティに富んだシステムやマップ、その場に則した人間的な反応をするコンピュータなど、各要素の出来はしっかりしており、いただきストリートというゲームは、1作目にして完成していたと言ってもいいだろう。その後のシリーズ作品は以下のとおりとなる。

  • 「いただきストリート2〜ネオンサインはバラ色に〜」(スーパーファミコン 1994年 エニックス発売)
  • 「いただきストリート ゴージャスキング」(プレイステーション 1998年 エニックス発売)
  • 「いただきストリート3 億万長者にしてあげる! 〜家庭教師つき!〜」(プレイステーション 2 2002年 エニックス発売)
  • 「ドラゴンクエスト&ファイナルファンタジー in いただきストリート Special」(プレイステーション 2 2004年 スクウェア・エニックス発売)

 それぞれの作品が、システムがしっかりしているため長く遊べるためか、こうして見ると2002年までは約4年に1度の割合で新作が登場していることになる。シリーズ新作が新ハードに提供されている傾向がある。

 しかし、2004年のドラゴンクエスト&ファイナルファンタジー in いただきストリート Specialは、前作から2年の間隔で世に出たというところを見るまでもなく、明らかに特殊なケースだ。なんせタイトルの最後に“Special”とついているのだから、特別版なのである。そして何が特別かと言えばこれも一目瞭然。2つの人気RPGのキャラクターが夢の競演を果たす豪華なキャラクターゲームなのだ。もちろんこれはエニックスとスクウェアが合併したからこそ実現した、ひと昔前では考えられなかった企画である。スーパーファミコンの全盛期にドラクエ派とFF派などと称し、友人と熱い議論を交わした頃にはこんな企画のゲームが出るなど誰が予想しただろうか。時代の移り変わりを痛感させられたタイトルだった。

 ちなみに筆者はドラゴンクエストもファイナルファンタジーもほどほどに手をつけつつ、いただきストリートはスーパーファミコン版まではやっていた記憶がある、という人間。いただきストリートには当時かなりハマったクチなのだが、その後シリーズ新作が出るたびに気になりつつ、なぜかスルーしてきたという経歴を持っている。そんな筆者が実に10年ぶりにやってみたいただきストリートの新作は、あの頃の熱い戦いを思い出させるに十分なものだった。

栄光を求めてさすらう、果てしなきバトルロード

 今作のメインであるモードは1人用の「バトルロード」。ホイミコース、ケアルコース、ミナデインコース、メテオコースなど、ドラゴンクエストとファイナルファンタジー両シリーズの世界観をモチーフにしたコースが用意されており、指定された条件をクリアすることで次のマップに進めるようになっている。

 プレーヤーは名前と性別を入力し、「ドラゴンクエストVIII」に登場したモリーの手引きのもと、トーナメントに参加する。自分が操作する“コマ”は好きなキャラクターを選ぶことができ、キャラクターの名前は自分の名前にすることもキャラクターの名前にすることも可。このへんは細かいがうれしい配慮だ。他の3人はコンピュータが操作し、それぞれが優勝を狙ってしのぎを削ることになる。

 今作での優勝は、たとえばホイミコース最初のマップであるラダトーム城であれば、目標金額10000Gを入手して「ぎんこう城」に最初にたどりつくことで成立する。基本的にはサイコロを振って出目の数だけ進むスゴロクだと思ってもらっていい。しかしタダのスゴロクにはあらず。お金を稼ぐためには、マップ上に点在する店を買って、自分の店のマスに止まった人から買い物料をとったり、値段が高騰しそうなエリアの株を買って株価の上昇で儲けたりと、さまざまな戦略を仕掛けていかねばならない。ダイスの目に左右される運の要素が強いゲームではあるが、運をも味方にするほどのテクニックや作戦がなければ並みいる強豪たちに勝つことは難しい、シビアなマネーゲームなのだ。


 実際のところ、筆者がまずやってみてショックだったのが、もっとも簡単であるラダトーム城を3回やった結果が4位、3位、3位だったということ。ラダトーム城の次に進むためには2位以上でなくてはならないので、延々とラダトーム城ばかりをプレイすることになり、かなりへこんだ。10年のブランクはかなり影響していたようだ。しかし、その苦い経験が経験値として蓄積された結果、株の売り買いのタイミングや、マップの分岐点での選択の精度が上がり、4回目にして優勝をすることができた。もちろん運もあるだろうが、このように「最初だから勝たせてくれる」という心優しき競演者たちではない。見た目はかわいいが、中身はかなり硬派だと言っていいだろう。

 なお、「景品交換所」に行けば、プレイによって貯めることができる「いただきコイン」を使って、新しいキャラクター、新しいマップ、追加ルールなどを買うことができる。やり込めばやり込むほど要素が増えていくのも、今作の楽しみのひとつだ。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2311/06/news020.jpg 柴犬「友達〜!!!」 お母さんの寝坊で散歩が遅れた柴犬、ワン友に会えず……→怒りMAXの拒否柴発動に母「スマン……」
  2. /nl/articles/2311/06/news041.jpg 素潜りでイソマグロを突いたら海に引きずり込まれ…… 水深25メートルの激闘が100万再生「怖い」「磯のダンプカー」
  3. /nl/articles/2311/05/news045.jpg カナダ留学中の光浦靖子、得意の手芸でまたしても力作を生み出す 「クオリティ高すぎ」「もープロですね」
  4. /nl/articles/2308/06/news018.jpg 柴犬がプールからあがろうとした瞬間……! 「何回見ても爆笑」「好きすぎる」コントのようなずっこけハプニングが発生
  5. /nl/articles/2311/06/news047.jpg 隣家にいった飼い主、ふと視線を感じると柴犬たちが……? じーっと監視するワンコきょうだいの圧に爆笑
  6. /nl/articles/2311/06/news117.jpg 「スト6」フランス大会決勝、モニターにペンキで中断 環境団体乱入で
  7. /nl/articles/2311/06/news068.jpg 村重杏奈の“最強遺伝子”な弟、7歳バースデーお祝いに黄色い声 姉とうり二つな姿に「幼さが抜けて更にイケメン」「可愛いしカッコイイ」
  8. /nl/articles/2311/04/news008.jpg 「やばい電車で見てしまった」「おなか痛い、爆笑です」 カメがまさかの乗り物で猫を追いかける姿が予想外の面白さ
  9. /nl/articles/2311/04/news016.jpg 突然現れた痩せて汚れた野良猫、「ごはんくだちゃい」と訴えてきて…… 距離が縮まっていく姿に「涙が出ます」と100万再生
  10. /nl/articles/2311/05/news052.jpg 「ここはあんたが座る席じゃないよ」 末期すい臓がんの叶井俊太郎、優先席に座るも高齢者から非難 妻・倉田真由美が明かす
先週の総合アクセスTOP10
  1. 渋谷駅「どん兵衛」専門店が閉店 店内で見つかった書き置きに「店側の本音が漏れている」とTwitter民なごむ
  2. 尻尾がちぎれた小さな子猫をサーキット場で保護→1年後“ムキムキ最強生物”に 驚異の成長ビフォーアフターに注目集まる
  3. 「犬ぐらい大きくなれよ」と願い育てた保護子猫が「まさか本当に犬ぐらいになるとは」 驚異の成長ビフォーアフターが192万表示!
  4. 「BreakingDown」出場の元プロボクサー、5人から一方的に暴行される 顔面数針縫うも「私は1発も攻撃してません」
  5. 「頭が大きい」「普通ではない」 パリス・ヒルトン、9カ月長男の受診勧めるコメントにぴしゃり「世の中には病んでる人がいるみたい」
  6. 「最期の最期まで闘って」 元「妄想キャリブレーション」水城夢子さん、27歳で病死 2年前には“しばらく療養が必要な病状”で休止
  7. 3児の母・杏、異次元スタイルのパンツスーツ姿が衝撃的 目を疑う脚の長さに「身長の半分股下」「えっ! 本当!? っと思っちゃうくらい」
  8. 志穂美悦子、68歳バースデーに鍛えられた筋肉バキバキの肉体美披露 「いろいろやりたいことがある」「まだ見ぬ自分へ」
  9. 柴犬と父のやりとりに「20分これ見て爆笑してます」「気持ちよすぎるいい返事」 お笑いコンビを超える関係性が100万再生
  10. 「スカートはないわ」「常識無視の番組でびっくり」 山下リオ、登山中の服装批判巡って反論「私が叩かれているようですが」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 病名不明で入院の渡邊渚、3カ月ぶりSNS更新で「表情に違和感」「そこまで酷い状況とは」 ベッド上で「人生をやり直すこともできません」
  2. 動かないイモムシを助けて1年後のある日、窓の外がありえない光景に 感動サプライズが「アゲハ蝶の恩返し」と話題
  3. 「スカートはないわ」「常識無視の番組でびっくり」 山下リオ、登山中の服装批判巡って反論「私が叩かれているようですが」
  4. 「千鳥」大悟、大物美人俳優にバッグハグされた表情に注目集まる 「マジ照れのお顔ですね」「でれでれやん」
  5. 渋谷駅「どん兵衛」専門店が閉店 店内で見つかった書き置きに「店側の本音が漏れている」とTwitter民なごむ
  6. 神田愛花アナ、拡散された女子中学生時代ショットにスタジオ騒然「ヤバい」→“アネゴ感”でSNSもざわつく
  7. 「生きててよかった」 熊谷真実、美麗な初“袋とじ”グラビアで63歳の色気全開 真っ赤なドレス着こなす姿に「すごいプロポーション」
  8. 尻尾がちぎれた小さな子猫をサーキット場で保護→1年後“ムキムキ最強生物”に 驚異の成長ビフォーアフターに注目集まる
  9. 双子モデル・吉川ちえ、美容整形後のひたいが“コブダイ”状態へ 多額の費用要した修正手術で後悔も「傷がこんなに残りました…」
  10. 「犬ぐらい大きくなれよ」と願い育てた保護子猫が「まさか本当に犬ぐらいになるとは」 驚異の成長ビフォーアフターが192万表示!