インタビュー
» 2006年06月15日 13時53分 公開

「超電磁ロボ コン・バトラーV DVD-BOX」発売――豹馬とちずるの座談会(2/2 ページ)

[加藤亘,ITmedia]
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―― 最初、自分の役と向き合った時どう思いましたか?

三ツ矢 オーディションの時は特に演出があるわけではないので、とにかくセリフをしゃべっただけでしたから。実はガルーダ役も受けさせられたんですが、顔は美少年と鳥に変わるから2つを演じ分けてくれとか言われて。最初は絵だけなので、素の自分でしか演技できなかったな。録音の時になってようやく動く絵を見て、こうなるんだーと感心しました。子役の時は自分の演技にあわせてアテレコをすることをありましたから、そのつもりで臨んだんですが、その時はただただ動きに合わせて気持ちを追うのが精一杯でした。先輩たちは声色変えて何役もやっているのを見て、すごいなと思いましたよ。アニメは絵にあわせるのが大事って学びましたね。自分が葵豹馬ならどうするのかしか発想がありませんでしたから。


可愛く、そしてセクシーなちずるに当時の男性はメロメロになったものだ

上田 ちずるがあまりにも可愛いのでどうしようかと思いました。イメージを壊しちゃいけないし。可愛くてセクシーでキリっとしてて。ちずるを見ているとそういう声が出るというか。作るのではなく自然と出てきた感じですね。でも最初は、私じゃなくて違う人がやるんじゃないのかと疑いましたよ。なにかの間違いなんじゃないかって。


―― セリフや場面で印象的なことはありますか?

三ツ矢 「コン・バトラーV」が言えなくて、朝の井の頭公園で声を出す練習をしてたんです。気がついたら幼稚園の子が一緒に叫んでくれて励まされました。でも、きっと子供たちは声が一緒だとは気がついてなかったと思うので、単にコン・バトラーVが好きな変な兄さんと思われたかもしれませんね。叫ぶセリフが多くて、声帯を強くすることを意識するようになりましたね。

 三ツ矢さんはまさに、先輩の背中を見て育ったと強調する。叱られたりもしたが、愛情いっぱいで勉強になったのだとか。現在の声優の取り巻く環境に話が及ぶと、「最近は新人ばかりの中にベテランが数人という現状なので、自分は一番いいときにこの世界に入れた」と、今の子たちよりもある意味恵まれてるとコメント。上田さんもそれにうなずく。

上田 5人で合わせて「レッツ! コンバイン!」と叫ぶセリフが言えなくて、将軍ダンゲル役の緒方賢一さんに指揮をしてもらったりしましたね。それでも合わなくて、何度も何度もやって。ガルーダ役の市川治さんがよく三ツ矢君に教えていたのを覚えてます。声を出すときは全部の足で踏ん張るのではなく、どちらか片方に重心を傾けて叫んだほうがよく出るとか。それを三ツ矢君がやっているのを見て、あぁ、教えを守っているんだなぁって。スタジオ自体楽しかったな。

子供たちを夢中にさせ、超合金も売れに売れたコン・バトラーVの勇姿

三ツ矢 当時、アニメーションは子供のものという認識だったんですが、しばらくして年齢的にも上の子からもお便りをもらったりして、そうでもないんだと再確認しました。この時期くらいから上の年齢層を狙った作品が増えたように思います。セリフ回しは古くさかったりするけど。この後くらいから多くのアニメの専門誌が発行され、声優イベントも多くなっていきましたね。アニメブームもすごかった。イベントで武道館が満員になるんですよ? その後はといえば、現在にも続く声優ブームとなり、声優個人の名前でレコードが出せたりするわけです。変わり始めるちょうどその時に「コン・バトラーV」があったのかな。

 三ツ矢さんはその声優ブームの一翼を担い、全国津々浦々、行かないところはないほどイベントに赴いた当時の思い出を話す。武道館でのイベントでも多くのファンに支えられ、毎年参加させてもらえたと感謝を述べる。

上田 声優アイドルの草分け的存在?

三ツ矢 「六神合体 ゴッドマーズ」でマーグの声をやっていたのですが、そのマーグが人気があって、彼が死んだときにお葬式を出させてもらったんです。本当にファンの人達が泣いてくれて。アニメもすごいなと思いました。アニメファンの熱さはこの作品の終わりくらいから見え始めたんじゃないかな。

―― 「スーパーロボット大戦」シリーズなどで改めて演じることについては?

三ツ矢 単純にうれしいですね。昔やったキャラですが、実際収録に臨んでやってみると、すぐに作品に入っていけるもんなんです。身に付いているというか。声の仕事は歳を経てもできるものですから。まぁ、今やればあの時よりはうまくできるもんですよね。懐かしかったりうれしかったりです。

上田 絵が変わらずそこにあればできますね。絵が老けてたらそれは無理だけど、その当時のものが目の前にあれば、すぐにその世界に入っていけるもの。

 最後に三ツ矢さんと上田さんは、DVD-BOXになることを楽しみにしているファンにメッセージを送る。

三ツ矢 僕にとっては30年前の作品だけど、アニメーションのいいところは再放送があることだと思います。本放送は見てなくても、何度目かの再放送を見てファンになってくれるかもしれないじゃないですか。年代が違っていても、同じ感覚を持てるんです。自分としても声優としての原点を思い出させてくれる作品ですし。何度も何度も見てやってほしい。

上田 今見ても新鮮なんですよ。テンポも早いし、中身のドラマもしっかりしていて、アナログな部分はあっても、面白いものは引き込まれるんです。世代を超えて楽しめるので親子で一緒に見られると思います。

超電磁ロボ コン・バトラーV DVD-BOX

価格:5万6700円(税込)
全54話収録/カラー1296分(予定)(本編)/片面2層9枚+ボーナスディスク片面1層1枚
主音声:モノラル/4:3 (劇場版のみ16:9 LB)/デジスタック仕様
ボーナスディスク(すべて予定)
・超電磁ロボ コン・バトラーV 77年春「珍メカケロケット大殊勲」
・超電磁ロボ コン・バトラーV CMコレクション・海外版オープニング・海外版エンディング
・ソノシートコレクション・ちびっこムービー・劇場予告
封入特典:解説書
ピクチャーレーベル
ニュープリント・コンポーネントマスター、越智一裕描き下ろしデジスタック、安彦良和描き下ろし豪華収納BOX

【スタッフ】
総監督:長浜忠夫、原作:八手三郎、アニメーションキャラクター:安彦良和、メカニックデザイン:スタジオぬえ、音楽:筒井広志 演出:横山裕一朗/寺田和男/富野善幸/出崎 哲/斧谷稔/高橋資裕/岡崎邦彦、脚本:辻真先/田口章一/五武冬史/藤川桂介/山本優/桜井正明/金子裕
【声の出演】
葵豹馬:三ツ矢雄二/浪速十三:山田俊司(現・キートン山田)/西川大作:立壁和也(現・たてかべ和也)/南原ちずる:上田みゆき/北小介:千々松幸子/南原博士:納谷悟朗/四ッ谷博士:富田耕生/ロペット:野沢雅子/大将軍ガルーダ:市川治/女帝レアナ:野沢雅子/ミーア:千々松幸子/女帝ジャネラ:つかせのりこ/将軍ダンゲル:緒方賢一/ワルキメデス:市川治/ナレーション:山田俊司
(C)東映


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