サプライズを欲しているアナタ。アハ体験で得られる不思議な感覚はいかがでしょう「脳に快感 アハ体験!」レビュー(2/2 ページ)

» 2006年07月03日 14時31分 公開
[立花裕壱,ITmedia]
前のページへ 1|2       

いざプレイ! Let'sアハ体験!!

photo 問題を解いていると、ときどき茂木博士が登場し、脳に役立つ「茂木博士の一口コラム」を話す。こういうオマケ要素がやや少ないか

 キャラクター化された茂木博士がナビゲートする本作では、博士のエピソードやちょっといい話が聞ける。“創造性は体験×意欲のかけ算で決まります。年をとるほど体験は蓄積されていくわけですから、意欲をもった年寄りは最強です!”、“毎年アメリカで行われる脳科学最大の会議はなんと2万人もの研究者が集まります! 脳科学は今たいへんな盛り上がりです”。結構面白いのだが種類が少ないようで、同じセリフを良く目にする。もっと豊富に収録されていれば良かったのに……。

 では次に、実際のプレイリポートを紹介していこう。少しネタバレする部分もあるかもしれないが、許してほしい。

 まずはアハチェンジ。1問目はレオナルド・ダ・ヴィンチの名画「モナリザ」だ。「3、2、1」とカウントダウンされ、スタート。カシャッ、カシャッと画面が交互に切り替わる。必ずどこかに違いはある。1回目は分からなかったが「もう一度見る」でリトライ。今度はなんとなく違和感があった。モナリザ自体は変わってないから、もしかしたら……。そして3回目にハッキリと分かった。○ボタンを押すと「アハ!」の掛け声とともに画面が止まり、虫眼鏡カーソルが出てくる。それで答えの個所をクリックすると見事に正解! クリア後は“?”となっていたモナリザの下の3問が開いた。

 アハチェンジはヤマを張らずに、全体を広い視野で見るのがポイントだろう。2枚の違いがおのずと目に入ってくる。逆に、怪しい場所に固執すると見逃す可能性も高い。筆者は得意だったのか、結構サクサクとクリアしてしまった。これはアハムービーへのウォーミングアップと言えそうだ。

 次はメインとも言えるアハムービー。まずはジャンル・世界遺産Part1の1問目「シェーンブルン宮殿」に挑戦してみる。さすがにPSP、画像が美しい……と見とれていてはいけない。緑の芝生によく映える、複雑な形をした色とりどりの花壇、奥に広がる宮殿、鮮やかな緑の生け垣。怪しいところがいっぱいだ。さっそく1回目……全然分からない。2回目……やっぱり分からない。

 3回目の後に「ヒントを聞く」、「高速で見る」のコマンドを選べるようになったが、ヒントを聞くのは悔しい……。今度は少しヤマを張ろう。うーん、それでもダメか。でもって、ようやく5回目に“これ、なんかおかしくないか?”と、ある場所の違和感に気がついた。そして6回目、じっくりとそこだけを見て、ついに発見。うわぁ、こんなところがじわじわとこんなことに! ○ボタンを押し、虫眼鏡カーソルで答えを指摘する。バッチリOKだった。

 正解画面として、変化前と変化後の画像が繰り返し表示される。こうして見るとものすごい違いだ。なんで見えなかったんだろう。答えが分かると、無性に誰かにやらせてみたくなる。少し自信がついたものの、この後「モンサンミッシェル」では21回、「イグアスの滝」では19回挑戦と苦難の連続だった。すでにプレイしている皆さんはどうですか?

 あまり偉そうなことは言えないが、アハムービーでは、ある程度ポイントを決めて定点観測したほうがいいと思った。全体を漠然と眺めていてもラチが明かない。“もしかしたら、動いているかも?”、“色が変わってるのでは?”と、怪しいところを絞ると、答えが導き出される場合もある。それと、スタートした時の画面をしっかりと覚えるのも正解への近道かもしれない。後はひたすら集中力勝負だ。

photo アハムービー。ジワジワと変化するマッターホルン。こんなところが変わるわけない……と思い込んでいると、いつまでたっても解けない
photo 答えが分かったら、変化している部分を虫眼鏡カーソルでクリック。間違えるといったんムービーは終了するがペナルティはない
photo 「答えを見る」を選ぶとすぐに正解は分かるが、問題の右肩にズルをした証の「涙マーク」がついてしまう。ぜひ自力で解いてほしい

photo ラブレターを後ろ手に持つアハ君。アハ君の恋はかなうのか……とかはどうでもよく、間違いを探そう

 最後は実写ドラマ仕立てのアハカット。前のカットと後のカットが違っているというのは、実際の映画でも良くある話だ。「ターミネーター2」で壊れたはずのフロントガラスが戻っていたり、「プリティ・ウーマン」でリチャード・ギアの服が変わっていたり……。人はストーリーを追うと、映像の整合性が気にならないものらしい。「第1話 目覚め」では、高校生のアハ君が時計を見てベッドから飛び起きるまでのシーン。あからさまな間違いがあったのだが、恥ずかしながら1回目は見過ごしてしまった。ついついストーリーを追ってしまう……。

photo アハカットの間違いは、あからさまなものからさりげなく映像に溶け込んでいるものまでさまざまだ。うなるようなすごいものもある

 ドラマ内での間違い探しは目新しいのだが、後半は似たような間違いのパターンが多くて、慣れてくるとかなり簡単になってしまう。ここは改良点か。また、アハカットは結局シナリオ1本だけなのが寂しい。SFとか時代劇とか、多彩なジャンルのシナリオがあっても良かった。ここも次回作を楽しみにしたい。

多人数で遊ぶのもオススメ

 本作は、ソフト1本でほかのPSPに一部の問題をダウンロードできるゲームシェアリングに対応している。また、PSPの画面は見やすいので、何人かで一緒に遊ぶのもオススメだ。筆者も友人とプレイしてみたが、人によって分かる問題、分からない問題の傾向がはっきりと分かれるのも不思議だ。

 自分が先に分かった時は優越感でいっぱい。“ヒントは、画面の上のほう。あ、ゴメン、下のほうかも”、“どっちだよ!”とからかうのはなんとも楽しい(まあ、逆の立場になるとかなり悔しいのだが……)。ひとりで黙々とプレイするのもいいが、パーティに持っていってみんなで挑戦、というのもアリだろう。

 アハ体験は本当に不思議な体験だ。動かないものが動く、変わらないはずのものが変わる。常識がひっくり返る、サプライズな体験を、PSPで思う存分満喫してみてはいかがだろうか?

ソニーコンピュータサイエンス研究所 茂木健一郎博士監修 脳に快感 アハ体験!
対応機種PSP
メーカーセガ
ジャンルアハ体験
発売日発売中
価格2940円(税込)
(C)SEGA, 2006


前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/14/news189.jpg 互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
  2. /nl/articles/2411/14/news014.jpg ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  3. /nl/articles/2411/14/news187.jpg 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  4. /nl/articles/2411/14/news167.jpg 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  5. /nl/articles/2411/15/news016.jpg 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  6. /nl/articles/2411/13/news176.jpg 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  7. /nl/articles/2411/15/news009.jpg 高2のとき、留学先のクラスで出会った2人が結婚し…… 米国人夫から日本人妻への「最高すぎる」サプライズが70万再生 「いいね100回くらい押したい」
  8. /nl/articles/2411/15/news058.jpg 「腹筋捩じ切れましたwww」 夫が塗った“ピカチュウの絵”が……? 大爆笑の違和感に「うちの子も同じ事してたw」
  9. /nl/articles/2411/14/news023.jpg “膝まで伸びた草ボーボーの庭”をプロが手入れしたら…… 現れた“まさかの光景”に「誰が想像しただろう」「草刈機の魔法使いだ」と称賛の声
  10. /nl/articles/2208/06/news075.jpg 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
先週の総合アクセスTOP10
  1. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  2. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  3. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  4. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」
  5. イモト、突然「今日まさかの納車です」と“圧倒的人気車”を購入 こだわりのオプションも披露し光岡自動車からの乗り換えを明かす
  6. 「この動画お蔵かも」 親子デートの辻希美、“食事中のマナー”に集中砲火で猛省……16歳長女が説教「自分がやられたらどう思うか」
  7. 老けて見える25歳男性を評判の理容師がカットしたら…… 別人級の変身と若返りが3700万再生「ベストオブベストの変貌」「めちゃハンサム」【米】
  8. 「ガチでレア品」 祖父が所持するSuica、ペンギンの向きをよく見ると……? 懐かしくて貴重な1枚に「すげえええ」「鉄道好きなら超欲しい」と興奮の声
  9. 「デコピンの写真ください」→ドジャースが無言の“神対応” 「真美子さんに抱っこされてる」「かわいすぎ」
  10. 「天才」 グレーとホワイトの毛糸をひたすら編んでいくと…… でっかいあのキャラクター完成に「すごい」「編み図をシェアして」【海外】
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた