武装したピポサルたちの猛攻にたじたじ――でも、やめられないおもしろさ「サルゲッチュ ミリオンモンキーズ」レビュー(1/3 ページ)

いつもの「サルゲッチュ」なら、逃げ回るピポサルたちを追いかけて捕まえるのが基本。でも、今回の「「ミリオンモンキーズ」」に登場するピポサルたちは、いつになく好戦的。逃げるどころか、最新兵器の数々で武装し、容赦なくプレイヤーに襲いかかってくる。こんなに強いピポサル、見たことない!

» 2006年07月27日 15時00分 公開
[小泉公仁,ITmedia]

ほのぼのムードから一変、バトル色の濃い内容に

 どのゲームメーカーにも、その社を代表するゲームキャラクターというのがいるものだけど、ソニー・コンピュータエンタテインメントの場合は「どこでもいっしょ」のトロや、「サルゲッチュ」のピポサルがそうだろうと思う。回転灯の付いたヘルメットをかぶり、くりんとした丸い目にパカッと開いた大きな口……。初めてこのピポサルを見たときは、そのあまりに奇抜でひょうきんなキャラクターに思わず笑いがこぼれた。ストレートに「かわいい」とも形容しがたいし、どことなく小憎らしくもあり、それでいて少し間の抜けた感じもまたいい。よく考えたよね、こんなおもしろキャラ。

 そのピポサルが登場するサルゲッチュシリーズ最新作が、この「サルゲッチュ ミリオンモンキーズ」(以下、「ミリオンモンキーズ」)。前作「サルゲッチュ3」からちょうど1年ぶりの新作になるが、今回の「ミリオンモンキーズ」は過去の3作品と比べてもずいぶんと毛色が違う。これまでのサルゲッチュは、逃げるピポサルを追いかけて捕まえたり、隠れているピポサルを探し出して捕まえるなど、いわば“おにごっこ”や“かくれんぼ”の要素を含み持ったゲームだったが、今回のピポサルは逃げない……。それどころか、武装していたり、戦車のような乗り物まで使ってプレーヤーを攻撃してくるのだ。前作のサルゲッチュ3でも、たまにピポサルが反撃してきたり、怒り出してプレーヤーの武器である“ガチャメカ”を奪ったりする程度のことはあったが、今回のピポサルはそれと比べものにならないくらいに過激で好戦的。しかも恐ろしく手強い。いままでのサルゲッチュをイメージしてプレイすると、面食らうこと必至だ。

 今回のストーリーをかいつまんで説明すると、これまで幾度となく世界征服を企てたスペクターが、またしてもピポサルたちを引き連れて現れる。ところが今回は、いままでのようないたずらじみた作戦とは大違い。巨大な空中戦艦や武装した多数のピポサルを操り、人類に対して本格的に攻撃を仕掛けてきたのだ。主人公のカケルたちは、スペクターの野望を阻止するため再び立ち上がるのだが、このスペクターというのが実は偽物で、本物のスペクターは南国でバカンスをエンジョイ中。自分の名をかたる者が現れたことをテレビで知ったスペクターもまた、その偽物を捕らえるべく戦いを開始する。

画像 突如、上空に巨大戦艦が現れ、そこから武装したピポサルたちが投下してくる。この、やけに壮大なスケールのムービーシーンを見ていると、なんだかサルゲッチュじゃないみたい?
画像 人類側も「対サル地球防衛戦線」を組織して対抗するが、敵側の圧倒的な武力の前にまるで歯が立たず。くどいようだけど、サルゲッチュの画面です

 このストーリー設定に基づいて、今回のストーリーモードには「カケル編」と「スペクター編」の2つのエピソードが用意されている。これはどちらから始めてもかまわないし、セーブファイルがキャラクターごとに独立しているので、2つのエピソードを平行して進めることもできる。そして、両方のエピソードをクリアすることで、今回の事件の真相が明らかになるというしかけだ。

画像 カケル編で使用できるキャラは、カケル、ハカセ、ナツミなどおなじみの面々。キャラごとに特性が異なり、使用する武器や必殺技も違う
画像 スペクター編は、スペクターやサルチームなどでプレイできる。なおサルチームのピポサルたちは、スペクターのバカンスに同行していたおかげで偽スペクターに操られずに済んだらしい

 今回の「ミリオンモンキーズ」は、スペクターまでストーリーモードのプレーヤーキャラとして使えるところが特徴的だが、さらに「キャラクターエディット」で自分だけのプレーヤーキャラも作成できるようになった。エディットキャラでゲームを進めた場合、ガチャメカをパワーアップできたり、コスチュームの変更などが可能になる。

画像 キャラクターエディットと言っても、外見を一から作るわけではなく、ベースとなるキャラを選んで名前を変更する程度。しかし、デフォルトキャラではガチャメカのパワーアップができないため、ストーリーモードの後半がつらくなるので、やはりエディットキャラを作成してからプレイしたい
画像 エディットキャラは、コスチュームも変更できる。コスチュームの種類は、後述する「ガチャメカラボ」での合成などで増やせる
画像 いつもは悪役のスペクターも、今回はついにプレーヤーキャラとして使用可能に。初期装備でトンファを持っており、多彩なアクションがかっこいい
       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
先週の総合アクセスTOP10
  1. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  2. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  3. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  4. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  5. 田代まさしの息子・タツヤ、母の逝去を報告 「あんなに悲しむ父親の姿を見たのは初めて」
  6. 「遺体の写真晒すのはさすがに」「不愉快」 坂間叶夢さんの葬儀に際して“不適切”写真を投稿で物議
  7. 大友康平、伊集院静さんの“お別れ会”で「“平服でお越しください”とあったので……」 服装が浮きまくる事態に
  8. 妊娠中に捨てられていた大型犬を保護 救われた尊い命に安堵と憤りの声「絶対に許せません」「親子ともに助かって良かった」
  9. 極寒トイレが100均アイテムで“裸足で歩ける暖かさ”に 今すぐマネできるDIYに「これは盲点」「簡単に掃除が出来る」
  10. 「奥さん目をしっかり見て挨拶してる」「品を感じる」 大谷翔平&真美子さんのオフ写真集、球団関係者が公開
先月の総合アクセスTOP10
  1. 釣れたキジハタを1年飼ってみると…… 飼い主も驚きの姿に「もはや、魚じゃない」「もう家族やね」と反響
  2. パーカーをガバッとまくり上げて…… 女性インフルエンサー、台湾でボディーライン晒す 上半身露出で物議 「羞恥心どこに置いてきたん?」
  3. “TikTokはエロの宝庫だ” 女性インフルエンサー、水着姿晒した雑誌表紙に苦言 「なんですか? これ?」
  4. 1歳妹を溺愛する18歳兄、しかし妹のひと言に表情が一変「ちがうなぁ!?」 ママも笑っちゃうオチに「かわいいし天才笑」「何度も見ちゃう」
  5. 8歳兄が0歳赤ちゃんを寝かしつけ→2年後の現在は…… 尊く涙が出そうな光景に「可愛すぎる兄妹」「本当に優しい」
  6. 1人遊びに夢中な0歳赤ちゃん、ママの視線に気付いた瞬間…… 100点満点のリアクションにキュン「かわいすぎて鼻血出そう!」
  7. 67歳マダムの「ユニクロ・緑のヒートテック重ね着術」に「色の合わせ方が神すぎる」と称賛 センス抜群の着こなしが参考になる
  8. “双子モデル”りんか&あんな、成長した姿に驚きの声 近影に「こんなにおっきくなって」「ちょっと見ないうちに」
  9. 犬が同じ場所で2年間、トイレをし続けた結果…… 笑っちゃうほど様変わりした光景が379万表示「そこだけボッ!ってw」
  10. 新幹線で「高級ウイスキー」を注文→“予想外のサイズ”に仰天 「むしろすげえ」「家に飾りたい」