ローカライズと運営は開発とユーザーとの架け橋となること:「アニス&フリッキー」韓国メディアツアー(その3)(2/2 ページ)
―― ローカライズや運営するうえで難しいことは?
カン 開発をどうコントロールできるかだと思います。それと、一朝一夕に日本のオリジナル要素を容易には実装できないことなどですかね。しかし、ネットクルーは「コラムオンライン」をやってきています。どうやったらうまく開発と向き合えるのかを学んでいるので、関係構築には問題ありません。開発をどうコントロールするのかということ以外にもテキストを日本向けにどう翻訳するか、日本にどう合うようにするかを悩んでいます。
吉本 韓国特有の言い回しであったり、なまりなどをどう分かりやすいようにするかだと思います。ゲームの雰囲気を崩さないという前提でです。自分は運営はサービス業だと考えています。ユーザーの意見を取り入れ、最大限のサービスに努める。そしてできるかぎり運営には透明性が必要。余計な疑念などをユーザーに持たせるべきではないからです。具体的にはこれからですが、今までにないゲームなので、イベントしかりテスト方法しかり、運営方法も考えないといけないですね。そういう意味合いもあって、X-TEST(クローズドβテスト)から正式サービスまで短期間で行ったりするのです。
カン あとは、元を崩さないのがもっとも意識していることです。コントロールするという意味を履き違えてはなりませんから。翻訳するにもまずは直訳して、彼らに見てもらい問題があるところを吟味していく。
ユーザー間同士の連携――コミュニティの発展性
―― このゲームは最初のとっかかりで、どれだけ分かりやすくなっているかにかかっている気がするのですが。
吉本 アニフリはレースも通常のダンジョンも段階を経てうまくなっていけるようになっています。しかし、いきなりうまくできるわけもなく、この手のアクションに慣れていない方はどうしても操作がうまくいかないところがあると思います。その点、チュートリアルであったり、GMなりのガイドが必要なのは理解しています。しかし、GMが24時間体制でいつでも誰でも懇切丁寧にとは人員的にも難しいかもしれない。だからNPCでチュートリアルに誘導するような試みも施そうかと練っている。また、できるならばユーザー同士のやりとりが活発してくれるよう誘導もしたい。
―― 先ほどコミュニティ強化という話もありましたね。
吉本 ええ。韓国ユーザーからの要望で、だらだらしゃべることができる場所が欲しいというものがありました。それを受けて、メインロビーだけでなくモンスターは出現するけども、襲ってこないマップを実装しています。そこがクラブ(ギルド)の集会場になったり、練習する場になったりしています。それを設けたおかげで、クラブ内で「どこそこに行ったか?」や「あそこのクリアの仕方がわからない」などコミュイティが広がりました。どうしても苦手な部分では一緒にチームを組み、その箇所が得意な人が模範を見せ、それでも無理ならスキルで引き寄せて先へ進ませるといった、当初我々が期待していたユーザー同士の助け合いが見られるようになりました。日本でもこうしたコミュニケーションが自発的に発生することを願っています。
―― 韓国でのβテストでもっとも多い要望は?
カン 韓国ではキャラクターバランス、クラス間のバランス、マップの難しさなどが上がっているようです。もっと簡単な、もしくは難しいMAPをものを作ってくれといったものから、PvPもやりたいなど。企画書当初からレースもPvPの一種ととらえていましたが、今後は本当の意味でのユーザー間のPvPも実装する予定です。アニフリの場合、アクションが得意で、レベルを重ね能力があればやろうと思えばドンドン先に進めます。そういったクリア優先の方のためにも新規マップを追加していくことも重要になりますね。
吉本 これは開発と企画・運営とのやりとりによるところが多いでしょう。マップを終わりそうになる前に追加実装するタイミングなども考えていきます。ユーザーを飽きさせない工夫です。これらのイベントや地道な意見の吸い上げが、成功の秘訣でしょう。
―― 現在日本向けに優先しているものなどありますか?
カン スケジュールは発表会のものと同様です。現在、日本版はテストサーバーでチェック中です。オープンβテストの時はリストアップされなかったシステムも追加される予定ですが、具体的な発表は公式サイトなどで告知していきます。今後は韓国バージョンに入っているボイスを声優さんを起用し、日本語で収録することも検討されています。我々は同時接続者数を1万人以上と目標にしています。これからのマーケティングによって変わってくるとは思いますが。
―― では最後に読者に。
カン このアニフリは、既存のゲームと差別化されたキャラクターやアクションが新鮮です。ストーリーも面白い。手に汗握る緊張感と「死の道」と呼ばれるアクション性の高いステージをクリアした際の達成感はたまらないものがあると思います。本作はレベルを上げることではなく、操作がうまくなることを重視しています。まずはどう分かりやすくするかです。操作に慣れていただくためにも、初心者にも分かりやすいようにしたいです。
吉本 アクションをオンラインでやるということは、リアルタイムで味方にも敵にもなるということです。そのスリルは今までにない魅力となるはずです。カンも言ってますが、初心者でも難しいと放り出さないような仕掛けを考えています。日本のコンシューマゲームに慣れた方向けにもゲームパッドの実装は急務だと意識しています。こちらは前向きに早い段階で報告できるよう調整しているところです。
―― ありがとうございました。
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