あと1年、PS3でどこまでできるか。まだまだ実験段階「みんなのGOLF 5」開発者インタビュー(2/2 ページ)

» 2006年09月27日 18時26分 公開
[聞き手:平澤寿康,ITmedia]
前のページへ 1|2       

――ところで、プレイステーション 3ではネットワーク機能が大きな柱になっていますが、「みんGOL 5」でもネットワーク機能は取り込んでいく予定ですか?

画像

池尻氏 もちろんネットワーク機能は取り込んでいかなければならないと思っています。ただ、現時点ではどうするか未定です。例えば、ネットワーク対戦はもちろん、ギアやボール、ウェアなんかのダウンロードも技術的には可能です。これらは、やろうと思えば「みんなのGOLF オンライン」でもできたことですし。ただ、課金システムが複雑になるということを懸念して、「みんなのGOLF オンライン」では最もシンプルな月額課金のみのシステムにしていました。とにかく、アイデアと入り口の広さ、バランスをどう取るかによって変わってくると思います。

――でも、プレイステーション 3が標準でネットワーク機能を持っているという点は敷居が低くなりますね

池尻氏 そうですね。プレイステーション 2のようにHDDを買ったりする必要がありませんし、「みんGOL」のためにネットワークの設定もやらなければならないということもありませんし。ただ、大会を開くにしても難しい部分はありますね。大会では参加者が多くても優勝できるのは1人だけですから、そういった楽しみだけではだめですね。これは「みんなのGOLF オンライン」をやったからこそ分かる反省点で、次やるならこう、というアイデアだけはいろいろありますので、今度はそういった部分を盛り込んでいけると思います。ただ、大変なこともたくさんありましたね

――どのような点が大変でしたか?

池尻氏 一般的な製品であれば、発売後に「バランスが悪い」とか「モードが少ない」と言われても手の出しようがないですが、オンラインだといくらでも変えていけます。ユーザーの声を聞いてそれをどんどん反映させていくというのは、非常に魅力的な要素であり、「みんGOLオンライン」でもユーザーの声を聞きつつルールや仕様を変えていくことにより、バランスのよいゲームになっていったと思うのですが、裏を返せば終わりがないということです。それだけをやっているならいいですが、「みんなのGOLF 6」とか「みんなのテニス」の続編であるとか、いろいろ作るべきものはあるはずですから、そのあたりのバランスをどう取るかがとにかく大変ですね。

――「みんなのテニス」は登場したばかりですが、今後もどんどん増ジャンルを増やしていく予定ですか?

池尻氏 クラップハンズの村守さん(クラップハンズ社長 村守将志氏)は、“みんなの”というくくりでいろいろなスポーツタイトルを出していきたいとおっしゃっていて、いろんなアイデアストックの中のいちばん完成度が高かったものがテニスだったわけです。とりあえず「みんなのテニス」が完成して、「みんGOL 5」に専念しつつ、次は何をしようか、と考えていくことになると思います。いろいろ考えていますよ。

――ところで、試遊している方々の反応はどうですか? わたしが見ていた限りでは、みんな楽しそうにプレイしていたように思いましたが。

画像

池尻氏 確かにそうですね。ほとんどの人が気持ちよく3ホールクリアしてくれて、途中で離れる人はいませんでした。感想を聞くと「おもしろいです」、「綺麗ですね」と言ってくれるので安心しますが、わたしたちはすでに見慣れていますし、まだできていない部分もたくさんあって、絵がきれいだと言われても素直にそう思えないんですよね。まだまだだな〜って思いながら(笑)。

――でも、コース全体を見渡せる広がりを感じるカメラアングルなどを見ると、素直にきれいで気持ちいいと感じます。

池尻氏 そこが一番違う部分ですね。村守さんは、“ゴルフ場の気持ちよさを家庭のリビングで”、しかも“簡単に遊べる”という「みんGOL」のコンセプトを立てて、そのコンセプトは最初の作品からぶれることなく続いています。もちろん「みんGOL 5」にも受け継がれます。

――では最後に、現時点での課題を教えてください。

池尻氏 やはり、難しそうに見えないように作るというところですね。表現力を上げてリアルにすればするほど、「みんGOL」らしくなくなりますから。例えば、あの表現力を持つコースには、リアル頭身のキャラのほうが似合うんでしょうけど、それでは「みんGOL」らしくなくなります。また、システムやルールが増えるとどんどん難しくなってしまって、テンポが損なわれてしまいます。本当はいろいろやりたいんですが。「みんなのテニス」でも、最初はたくさんのボタンを使うようになっていたのですが、最終的には非常にシンプルな操作体系に落ち着きましたし。これが“みんなの”シリーズの考え方ですので、それを「みんGOL 5」でもきちんと継承していくという点が課題でしょう。難しさを感じさせないように頑張る、ということですね。



前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/14/news189.jpg 互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
  2. /nl/articles/2411/14/news014.jpg ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  3. /nl/articles/2411/14/news187.jpg 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  4. /nl/articles/2411/14/news167.jpg 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  5. /nl/articles/2411/15/news016.jpg 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  6. /nl/articles/2411/13/news176.jpg 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  7. /nl/articles/2411/15/news009.jpg 高2のとき、留学先のクラスで出会った2人が結婚し…… 米国人夫から日本人妻への「最高すぎる」サプライズが70万再生 「いいね100回くらい押したい」
  8. /nl/articles/2411/15/news058.jpg 「腹筋捩じ切れましたwww」 夫が塗った“ピカチュウの絵”が……? 大爆笑の違和感に「うちの子も同じ事してたw」
  9. /nl/articles/2411/14/news023.jpg “膝まで伸びた草ボーボーの庭”をプロが手入れしたら…… 現れた“まさかの光景”に「誰が想像しただろう」「草刈機の魔法使いだ」と称賛の声
  10. /nl/articles/2208/06/news075.jpg 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
先週の総合アクセスTOP10
  1. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  2. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  3. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  4. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」
  5. イモト、突然「今日まさかの納車です」と“圧倒的人気車”を購入 こだわりのオプションも披露し光岡自動車からの乗り換えを明かす
  6. 「この動画お蔵かも」 親子デートの辻希美、“食事中のマナー”に集中砲火で猛省……16歳長女が説教「自分がやられたらどう思うか」
  7. 老けて見える25歳男性を評判の理容師がカットしたら…… 別人級の変身と若返りが3700万再生「ベストオブベストの変貌」「めちゃハンサム」【米】
  8. 「ガチでレア品」 祖父が所持するSuica、ペンギンの向きをよく見ると……? 懐かしくて貴重な1枚に「すげえええ」「鉄道好きなら超欲しい」と興奮の声
  9. 「デコピンの写真ください」→ドジャースが無言の“神対応” 「真美子さんに抱っこされてる」「かわいすぎ」
  10. 「天才」 グレーとホワイトの毛糸をひたすら編んでいくと…… でっかいあのキャラクター完成に「すごい」「編み図をシェアして」【海外】
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた