株って難しそう……そんな不安を一掃します「株式売買トレーナー カブトレ!」レビュー(2/2 ページ)

» 2007年01月11日 16時23分 公開
[立花裕壱,ITmedia]
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プレイリポート! 世界一の資産家を目指せ!!

 それではプレイリポートといこう。まずは主人公の名前を入力する。世界一の資産家で伝説の投資家、ウォーレン・バフェットにあやかって“ばふぇっと”に決めた。名前負けしないといいが……。

 7月1日からスタート(日付と対戦相手はランダムで決まるようだ)。ルーレットを回すと1が出てラッキーイベントが発生した。「田舎の実家の蔵から謎の地図を発見! 調べてみると昔の埋蔵金の地図とわかる。自分だけでは掘ることが出来ないので、マスコミに情報を売って3万円をもらう」。たった3万!? す、少ない……。俺なら必死で埋蔵金を掘るね。まあ、それはともかくこれで資産は初期の300万円と合わせて303万円になった。NPCのブッチ、金蔵、クニオのターンも終わり、いざネットカフェ「カブクラブ」へ。「ログイン」を選んで取引画面に入る。

 最初にニュース画面で前営業日のマーケット概況が表示された。前日は日経平均は9083.11円(-20.95円)、TOPIXは903.44(-0.38)となっている。昨日下がったということは、今日は上がるのだろうか……。ここからはリアルタイムで刻々と時間が過ぎる中、自由に株を売買していく。ひとまずお気に入りの銘柄を登録するのが先決だ。といってもまだ1日目。真剣にデータをチェックするのもアレなので、50音順の会社検索で「あ」からなんとなく会社をチェックしていく。「アークランドサカモト」、「アーティストハウス」、「アーバンコーポレイション」、「あいおい損害保険」、「アイカ工業」、「愛眼」……。ずいぶんいろんな会社が入っているなあと感心しているうちに時間がすぎる。

 おっ、アサヒビールがいいかなあ。アサヒビールの株主になれば、飲み会でも「俺、株主なんだよ」と、なんとなく自慢ができるってもんだ。さっそく後場、723円で1000株の買い注文を入れる。注文時は下画面に「板」(いくらの値段にどれだけの株数の注文が出ているかを示す表示板)も出るので、本物さながらに緊張する。13時22分に無事約定。あとはあがるのを待つのみだ。(実時間1分がゲームの約60分に当たる。時間は飛ばすこともできる)。

 見ているうちにアサヒビールはぐんぐん上昇。725円、728円! 730円!! とうとう15時の引けには733円まで上昇した。10円×1000株=1万円の儲け。ぐびなま何本買えるよ!?

画像 毎日のイベントで資産が1〜5万円程度増減する。ほんの少し足りなくて迂回ルートに分岐することもあり、意外とバカにならない
画像 9時にログインし1日のトレードが始まる。まずはニュースをチェック。このニュースもドリームバイザー・ドット・コム社提供により実際に流れたもの
画像 株経験者にはおなじみのスクリーニングも搭載。「PER」、「PBR」、「一株当たり利益」といった項目をタッチペンでチェックして検索する

 ログアウトして1日を終えると株仲間がヒントをくれた。「一筆描き検索を使えば、自分の探したいチャートの形をした株を見つけ出してくれる」。おお、それはいい情報だ。明日はコレで上がりそうな株を探そう。

 翌日のスゴロクはドクロマークのマスに止まってしまった。これはアンラッキー。「風邪を引いて体調を大幅に崩す。治療の費用として1万円かかる」。ひえぇー、昨日の儲けが吹っ飛んだ。ぐびなまを返せ〜!

 そして今日もPCにログインしてトレードをスタートする。上画面にはニューステロップが流れてくる。「トレンドマイクロ(4704) ほぼ計画通りの進捗に。ドイツ証券ではHoldを継続」。うーん、なるほど、これはリアルだ。持ち株のアサヒビールは前日と変わらず733円からスタート。がんばれ〜。

 まだお金が残っているので、昨日、株仲間に教わった一筆書き検索を試してみる。これが本作の大きな特徴だ。ペンでチャートの形を適当に描けば、似たような形の銘柄を探してくれるのだ。右肩上がりの株でも、ドーンと下がっている株でも、お望み通り。ここはなんとしても上がる株を見つけたいので、典型的な上がりサインとされる「ダブルボトム」(チャートがWの形になり、2回底値をつけている)の形を検索してみた。20秒ほど待つとズラッと銘柄が表示される。これは面白い。数字が苦手な人でも直感的で分かりやすいなあと思った。

 検索結果を見ていくといくつか知っている銘柄があった。CCCとゼンショーだ。CCCは「TSUTAYA」を展開している会社、ゼンショーは牛丼の「すき家」で有名な外食チェーンだ。もちろんどちらにもお世話になっている。すき家のバジルトマト牛丼、これはけっこううまい。でもって四季報もチェックする。「【急進】郊外のすき家中心に新店80(前期65)。既存店はすき家4%減、ビッグボーイ2%減だが、前期買収のビッグボーイ、ウェンディーズがフル寄与で売上増」。おお、攻勢をかけてるじゃないか。ゼンショーを3016円で300株購入する。ほかにも株を買い足して、この日は結局こんな感じで終わった。

アサヒビール 745円×1000株 +22000円

ゼンショー 2980円×300株 -1万8000円

大平洋金属 203円×2000株 ±0円

CCC 1185円×600株 +7200円


 アサヒビール偉い! 明日あがったらもう売ろうかな。逆にゼンショーは心配。牛丼50杯ほどの損……。

 次の日のスゴロクはピッタリと分岐のマスに止まって何も起きず。株のほうは、アサヒビールがさらに上がって751円で売却、+2万8000円。ありがとう。と思ったら、大平洋金属がみるみる下がる。200円も割って195円に! あちゃー。1万6000円の損!? なんだかこの日は全体的に朝が高くて午後から安くなったようで、751円で売ったアサヒビールが午後2時ごろには730円まで下がった。タイミングを見て3000株を買い戻す。現実でもこれだけスパッと思い切りよくトレードできたらいいのに……。そんなこんなで資産も増えて分岐は見事に成功。近道ルートに入った。

 以上が3日目までのてん末である。このあとはというと……まあ、微妙に増えたんだけどね、といったところだ。

画像 画面をタッチしての買い注文も簡単。指値は板上の値段をタッチするか「+」、「-」のボタンを押して値段を増減させることで指定する
画像 タッチペンで線を描くと、その形と似た値動きをしている銘柄を自動で検索。細かいことがわからなくても直感的に銘柄を選べる
画像 出てきた銘柄を会社四季報で簡単にチェック。ゲームファンなら、ゲーム会社の四季報などは、読んでいるだけで面白いはず

リアルな株の感覚をつかめるゲーム

 スゴロクはテンポがやや遅く単調なのが残念ではあるが、イラストのほのぼのしたタッチや、スゴロクという敷居の低さは悪くない。その割に株部分が本格的なのがうれしい。

 カブトレの長所は、なんといっても刻々と株価が変わる株取引ならではの醍醐味が気軽に味わえる点にある。売ろうかどうか迷ったり、もっと買っとけばよかったと後悔したり、ストップ安をくらってガッカリしたり……と、まさに現実そのものだ。

 3年間リアルな株をやって思ったのだが、株式市場はジャングルのようなもの。なんだか分からない慣習、突然襲ってくる悪いニュース、ウワサや思惑で乱高下する株価。とにかく分からないことだらけ。初心者が裸で入っていくにはあまりにも危険だ。このカブトレは、初心者の強い味方になりそうだ。

画像 チャートの動きを予測する相場観モード。問題数を20〜300問から選び、途切れたチャートの続きを描く。答えると実際のその後の値動きが表示され、線が近ければスコアをゲット

 すでに株デビューを果たした中級者ならゲームだからと割り切って思い切った勝負をして、日頃のストレス解消といこう。「この株で全額勝負や!」(なぜか関西弁)なんて、普段怖くて無理なこともゲームだからできてしまう。5年前からのデータが入っているので、足利銀行、西武鉄道、カネボウ、ライブドアの前身オン・ザ・エッヂなんて、今はもう東証では買えない株を懐かしんで買うというのも株上級者には面白い遊び方かもしれない。

 最後にもうひとつモードを紹介しよう。チャートを読むのに慣れてきたら「相場観モード」が面白い。途中までで切れたチャートを見て、その後どうなったかをペンで描いて当てるクイズ形式のモードだ。もしズバズバと当たるようなら、株の才能ありといえるだろう。筆者はことごとくハズれてばかり。相場観ないのかなぁ。

 口座開設申込書が付属され、マネックス証券に口座を開くとソフト代金4179円がキャッシュバックされるというキャンペーンも行われている(期間や条件があるので確認を)。株デビューの準備としては至れり尽くせりで申し分ないのではないだろうか。

(C) 2006 Konami Digital Entertainment Co., Ltd.


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