連載
» 2007年02月08日 00時00分 公開

ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」:「ペーパーボーイ」で新聞少年が1面トップに載った理由 (2/3)

[ゲイムマン,ITmedia]

少年への妨害はさらにエスカレート

 1日の配達が終わると、配達した家の数に応じてボーナス点が入る。新聞を投げ込めなかったり、窓を割ってしまったりした家は、翌日から購読契約を解除する。

 もし契約したすべての家に配達できたら、ボーナス点が2倍となる。さらに、それまで契約を解除した家があったら、そのうち1軒が再契約してくれる。

 1日ごとに、少年を待ち受ける障害、というより妨害は、どんどん増えていく。道路工事の個所、ラジコンの数、タイヤの数。交差点を通る車のスピードも上がる。配達に失敗した家から、犬が追いかけてくることもある。

 配達を7日間続けられればゲームクリア。その前に残機がなくなるか、あるいは契約している家がなくなればゲームオーバー。どちらにしても、少年は新聞の1面トップに掲載される。

画像 7日間走り終えると、少年をたたえる記事が新聞の1面に載る
画像 ゲームオーバーになると、少年がクビになったニュースが1面トップに

 「ペーパーボーイ」では3つのルートが選べる。ここまでは主に「EASY ST」について書いてきたが、あとの2ルートでは、より過激な敵が、少年に向かって襲いかかってくる!

画像 曜日が進むと、自動車と協力して、挟み撃ちを仕掛けてくる。どんな町だここは

 「MIDDLE RD」で特にインパクトが強いのは、柱の陰で普通に立っている死神。少年が通りかかろうとすると、手にした鎌は使わずに、横歩きしてジャマしようとする。

 「HARD WAY」では民家から、何かを持ったおばさんが飛び出して、まっすぐ少年に向かってくる。どうしてこの町では、人々が示し合わせたかのように、次々と少年を妨害したり攻撃したりするのだろうか?

 ひょっとして、少年の配る新聞「デイリー・サン」には、町の人々にとって“不都合な真実”が書かれているのかもしれない。

 ……だったら少年を襲う前にまず、道に落ちてる新聞の束を片づけた方がいいと思うけど。

何歳くらいの人が書いたマニュアルなんだろう?

 1991年、「ペーパーボーイ」はファミコンに移植された(発売元・アルトロン)。アーケード版から6年経っているが、さすがにファミコンでの完全再現は難しかったのか、オリジナルとは異なる点がいくつかある。

 例えば、アーケード版で3つあったルートが1つしかない。ただし、敵の種類はかなり網羅されており、3つのルートに出てくる敵の多くが、この1つのルートに出現する。死神も。突進してくるおばさんも。

 そのほか、配達する家や敵の配置がランダムになっている、新聞を入れる玄関が狭い、障害物の当たり判定が広いなどの特徴がある。要するに、アーケード版よりかなり難しくなっているのだ。

画像 当たり判定が厳しくて、車と路肩の間を通り抜けられない
画像 契約している家からでも、なぜかおばさんが襲ってくる

 1992年のメガドライブ版(テンゲン)は、新聞の飛ぶスピードが速く、狙いを定めやすい。

 あと、マニュアルのセンスがすごい。冒頭に「ゲーム内容に負けないくらいマニュアルにも気合いをいれております」と書かれていたが、その言葉に偽りはない。ただ、気合いを入れる方向がちょっと独特だった。

 例えば、障害物を説明する文章が以下のごとく。

「車にバイクに犬に猫、スケボー野郎にラジコンカー、変なオヤジに芝刈り機、ブレークダンサー、一輪車、あなたのお名前なんてぇの?オバサン、死に神、ヨッパライ、などなど……。」

 ……えー、敵キャラにはトニー谷さんも金剛地武志さんもいないはずだけど。

 あと、契約した家すべてに配達できたら、ボーナス点が倍になることを説明するくだりに、「得点、二倍、二倍!(高身山関談)」と書かれている。

 ……えー、これは昔、高見山関(現在の東関親方)が丸八眞綿のCMに出たときのセリフをもじったものなのだが。……さっきの「あなたのお名前」といいこれといい、ネタが相当古い。

 パッケージには、「嵐を呼ぶ男」の替え歌が載っていた。これも90年代のネタじゃない。

 マニュアル全編がこんな感じの、ゆるい脱力感に覆われている。個人的には、こんなセンス、すっごい好き。

 その一方で、「自転車の速度によって新聞の飛ぶ方向が変わる」とか、「盛り土を飛び越すとボーナス点が入る」とか、ゲームに必要なテクニックがきちんと解説されており、マニュアル本来の役割も、しっかり果たしていた。

画像 残機無限モードで、HARD WAYの後半にどんな敵が出てくるかを見ることもできる

 2006年のプレイステーション 2「ゲーセンUSA ミッドウェイアーケードトレジャーズ」(サクセス)には、「ペーパーボーイ」のほか、「ガントレット」、「クラックス」、「マーブルマッドネス」、「ランパート」、「ハードドライビン」と、日本でもよく知られたゲームが収録されている。

 グラフィック・BGMともに、アーケード版そのままなので、当時の「ペーパーボーイ」をプレイしたことがあるわたしなんかは、非常に懐かしく感じる。

 メガドライブ版より難しいのだが、オプションで残機を無限にすることもできるので、とりあえずエンディングまでたどり着くことは可能だ。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10

  1. /nl/articles/2006/02/news025.jpg 娘のおもちゃを落として「ごめんごめん」、娘の反応は…… 「親の方が正しいわけじゃない」と気付かされる漫画にドキッとする
  2. /nl/articles/2006/01/news106.jpg バンダイの技術力は化け物か! 最新の初心者向けガンプラが超技術の結晶 しかもお値段770円
  3. /nl/articles/2006/01/news083.jpg 「幸せにしてあげられるよう頑張ります」 Dream Amiに“新しい家族”、E-girls・鷲尾伶菜も「めちゃくちゃ可愛い」と反応
  4. /nl/articles/2006/01/news014.jpg 「泣きました」「愛犬を思い出した」 漫画“ギャルが犬を飼った話”が予想外の展開で目頭があつくなる
  5. /nl/articles/2006/01/news011.jpg 猫「すごくねむいけど下僕になでさせてあげないと……」 飼い主を思いやる猫さまが優しくてかわいい
  6. /nl/articles/2006/02/news095.jpg 怖い動画「もぺもぺ」がYouTubeにより“子ども向け”へ強制的に設定変更され作者困惑 「子ども泣く」「公式エルサゲート」
  7. /nl/articles/2006/02/news021.jpg 3分では作れない「1/1 カップヌードルプラモデル」爆誕 “疎密麺塊構造”や“中間保持機構”まで完全再現!
  8. /nl/articles/2006/02/news083.jpg 違う、そうじゃない セクシー女優・深田えいみ「なんでも教えてあげる」が期待の斜め上を突き抜けてしまう
  9. /nl/articles/1808/22/news101.jpg 「訃報」「愛猫」「手風琴」って読める? 常用漢字表に掲載されている“難読漢字”
  10. /nl/articles/2005/27/news111.jpg 「永久機関がムリなのはエネルギー保存則が成り立たないから」はちょっとおかしいから、実際に作って考えてみた

先月の総合アクセスTOP10

  1. 「訃報」「愛猫」「手風琴」って読める? 常用漢字表に掲載されている“難読漢字”
  2. 自分のことを“柴犬”だと思っている猫ちゃん!? 犬猫4きょうだいの息ピッタリな「いただきます」がお見事
  3. 圧倒的疾走感ッ! 深田恭子、ドローン撮影のサーフィン動画が「うわぉ カッコいい!」「水を得た魚のよう」と反響
  4. セーラームーンを自分の絵柄で描く「sailormoonredraw」チャレンジ 漫画家やイラストレーターの美麗なイラストが集まる
  5. 印刷した紙がプリンタから次々消失 → 原因を突き止めた動画に爆笑 「紙隠し」「ピタゴラスイッチだ」
  6. 「イチャイチャ感半端ない」 ヒロミ、妻・松本伊代をヘアカットする動画が130万回再生超えの大反響
  7. 「パワポで作った」 離れると意味が分かる岐阜新聞の「Stay Home」広告が話題、制作したのはデザイン経験のない営業社員
  8. 仕事のLINEに「洗濯たたみましたほめてほめて!」 応募総数8000件の「LINE誤爆」最優秀作品が決定
  9. 「私も撮りたい、貸して!」と言われて娘にカメラを渡したら―― 26万いいねを集めた衝撃写真を御覧ください
  10. 「レターパックプラスがボロボロの状態で郵便受けに入ってた」 受領印必須のサービス、明らかな過失でも補償なし? 日本郵便に聞いた