関西弁でまくし立てる宇宙人が大暴れ!――オリジナルよりも笑える日本版「デストロイ オール ヒューマンズ!」レビュー(3/4 ページ)

» 2007年03月05日 12時24分 公開
[小泉公仁,ITmedia]

一般市民の頭の中はネタでいっぱい!

 この日本版「デストロイ オール ヒューマンズ!」を語るうえで絶対に外せないのが、全編にわたってちりばめられたお笑い要素の数々。先述のオープニングムービーや各話のタイトル画面もそうだが、クリプトとポックス博士のやりとりは漫才に近いし、人間同士の会話の中にもギャグやパロディがたっぷり盛り込まれている。クリプトの脳波スキャンで人間の考えを読み取ってみても、出てくるのはネタばかりと、とにかくどこをとってもネタ、ネタ、ネタのオンパレード。その元ネタも、映画だったり、特撮番組やアニメだったりと、実にさまざまだ。果ては、懐かしのCMや、かつて日本で人気だった外人タレントの決まり文句まで飛び出し、とうに忘れていた記憶の扉を無理矢理こじ開けられているような感じ。これがたまらない。

画像 第1話の途中に挿入されるイベントで、騒ぎを聞いて駆けつけた警官と地元住民とのやりとりもネタ。女性の名前が「クラビスさん」で、「お隣のサマンサさんが空を飛んだとか」と話すなど、「奥さまは魔女」のパロディになっている
画像 クリプトも折に触れてこうしたネタを挟んでくる

 特に、一般市民や警官などの脳波スキャンで出てくるネタは膨大で、ゲーム本編の進行には何ら関係ないのに、ただネタが見たいがために片っ端から人間をスキャンしたくなる。しかも、この脳波スキャンで出てくる話題にもちゃんと声優によるボイスがあててあって、この演技がまた巧妙なものだから余計におかしい。

画像 人間を脳波スキャンすると出てくるネタがまたおもしろい。「金銀パールプレゼント」などはまだ序の口で、とんでもなくマニアックなネタもぽんぽん飛び出す
画像 舞台が1950年代のアメリカということで、中にはこんなネタも。声優さんの言い回しがすごくうまいので、音声で聞かされると爆笑してしまう

画像 クリプトにとっては警官や軍隊よりも手強い相手となる「マジェスティック」の黒服も、スキャンしてみると知られざる一面が明らかに……
画像 ネタなのかどうか分からないが、個人的に一番気になったのがこれ。「このゲーム、企画時点ではロープレだったらしいぜ」って、本当なの!?

 グラフィックやサウンド面についても少し言及しておくと、まずグラフィックは、特別に秀でたものではないものの、細部までていねいに描き込まれていて、なかなかキレイ。風景や街並みも、1950年代のアメリカというレトロな雰囲気がよく出ている。なお、TV側が対応しているなら、画面のワイド表示やプログレッシブ(480p)表示に切り替えてプレイすることもできる。字幕表示のオン・オフも、「オプション」の「ディスプレイ」メニューで切り替えられる。

 サウンドは、ドルビープロロジックIIのサラウンド出力にも対応しており、AVアンプを介して再生すれば立体音響で楽しめる。例えば、多数の人間がいる中にクリプトが現れると、人々が悲鳴を上げたり「宇宙人よー!」と騒ぎながら逃げまどうが、その声がさまざまな方向から聞こえてくる。音楽や効果音も、往年のSF映画やSFアンソロジーのTV番組などを強く意識したような作りで、レトロでチープな雰囲気を醸し出していておもしろい。

画像 「オプション」の「ディスプレイ」で設定を変更すれば、ワイド表示やプログレッシブ表示も可能
画像 ドルビープロロジックIIのサラウンド出力にも対応している

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  2. 富山県警のX投稿に登場の女性白バイ隊員に過去一注目集まる「可愛い過ぎて、取締り情報が入ってこない」
  3. 2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに少々強引な寝かしつけをされると…… コントのようなオチに「爆笑!」「可愛すぎて無事昇天」
  4. 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
  5. 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  6. 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  7. 1歳赤ちゃん、寝る時間に現れないと思ったら…… 思わぬお仲間連れとご紹介が「めっちゃくちゃ可愛い」と220万再生
  8. 業務スーパーで買ったアサリに豆乳を与えて育てたら…… 数日後の摩訶不思議な変化に「面白い」「ちゃんと豆乳を食べてた?」
  9. 祖母から継いだ築80年の古家で「謎の箱」を発見→開けてみると…… 驚きの中身に「うわー!スゴッ」「かなり高価だと思いますよ!」
  10. 「妹が入学式に着るワンピース作ってみた!」 こだわり満載のクラシカルな一着に「すごすぎて意味わからない」「涙が出ました」
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」