キミのハートに着信アリ!? ケータイ発の正統派美少女ゲームがPCに登場:「ケータイ少女PC」レビュー(2/3 ページ)
綾乃狙いの筆者に聞こえる甘いささやき
ここからはプレイリポートを紹介していこう。ひとまず筆者は、ケータイ少女外伝版「綾乃スピリッツ」のメインヒロインでもある山田綾乃(やまだあやの)狙いでプレイしてみる。
なんで山田さんかというと、年上で後輩の面倒見がよく世話焼きという、いわゆる“おねーさん属性”を持っているからだ。また、学生の頃に弓道をたしなんでいた筆者にとっては、弓道部に所属している、ということに親近感を覚えた、という理由もある。なんかグダグダ語ったけど、単に筆者の好みだからだ。
意気揚々と綾乃さんをストーキン……、もとい交流を深めるため、さっそく新機能のリン検索を使ってみた。が、いきなり問題発生。電波状態が“圏外”を連発し、綾乃さんの居場所が分からないのだ。どどど、どうしよう!? と右往左往していると、なぜかゴスロリで孤独主義者・巴沙代(ともえ さよ)のイベントが連発。なるほど、さすが工画堂。ダテに難易度の高い作品ばかりを世に送り出しているわけじゃないようですね。「そう簡単に攻略はさせないぜ!」とゆー空気を感じる! てゆーかリンさん、圏外になる確率高すぎじゃないデスカ? 筆者に対してのイジメ!? カワイー顔してコシャクなマネをするではないか。
電波圏外事件で綾乃さんのいくつかのイベントを見そこねたが、「好感度はメールで挽回すればいいや」と楽観的に考えてみる。夜パートでは、綾乃さんから届いたメールを早速返信し、好感度アップを図る。マメな男がモテるんですよ! ……が、リンから下された評価は、なぜか“好感度-1”。な、なんでじゃーッ!!! 圏外だらけの電波状態といい、やはり恨みでもあるのか!? と問い詰めたくなる。負け犬の遠吠えのように、どんな文章ができあがったのか例文として見られればうまくいったのに……。
と、すったもんだを繰り返し、気づけばクリスマス当日。途中、電波圏外の他にも、“視点モード”で女の子たちの胸や足を食い入るように見つめたり、後輩である藤宮桃香(ふじみやももか)の声優が、名塚佳織さんということに気づき(ファンなんです)、声聞きたさに桃香に数十回も会ってしまうなど、少々寄り道したことは否定できない。しかし、浮気心を振り切って、それでもなんとか綾乃さんの好感度を最大にできたので、こりゃいける! と意気揚々にシナリオを進める。
クリスマスに綾乃さんと楽しく一日を過ごす主人公。しかし、またまた問題発生。綾乃さんに渡すプレゼントを決める際、どうやら選択肢を間違えてしまったようなのだ。マズい、と後悔するも後の祭り。最後にツメの甘さが災いし、綾乃さんに告白するもあえなく玉砕……。せっかく一緒にクリスマスを過ごせたのにッ!!
悔しさをバネに、綾乃さんへリベンジするため、即座に2週目をプレイ。初回プレイ時に誘惑された神風やピュアピュアボイスには目もくれず、慎重にストーリーを進め、再びクライマックスまでこぎつけた。そして問題の告白は……、念願かなって大成功! 綾乃さんとついに付き合えることになったのだ。
チューのひとつでもしてゲーム終了なのかなぁ、と思いきや、話はまだまだ終わらない。ここからが「ケータイ少女PC」の本領発揮なのだ!
クリスマスイベントが終了すると、携帯アプリ版にはなかった“カップルになってからの後日談シナリオ”が始まる。このシナリオは、晴れて彼女となった女の子とバレンタインデーや文化祭などでの一幕を描いた、ラブラブなエピソードが楽しめるのだ。
しかしまぁ、……なんといいますでしょうか、この後日談シナリオ。このシナリオだけで主人公と綾乃は、お互いに「好き」と何回言ったのか数えたくなるくらい言い合うバカップルとなり、ストロベリー感満載の甘さを漂わせる。正直主人公に殺意すら覚えた。
いやいやしかし、綾乃さんが泣いてしまうシーンや、顔を真っ赤にしながらブルマー姿を主人公“だけ”に見せてくれるシーンを堪能できただけで、もう大満足。もし筆者がマンガのキャラクターならば、大量の鼻血を噴出していること間違いなしだ。綾乃さんのステキすぎるイベントを見て、これは他の子のイベントも期待できそうと確信し、次に攻略する女の子は誰にしようか考えつつ、全キャラコンプリートを目指す筆者であった。
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