レビュー
» 2007年04月13日 00時00分 公開

二大人気シリーズのオールスター豪華共演! 無双祭り、ここに開催?「無双OROCHI」レビュー(1/3 ページ)

無双系アクションという3Dアクションゲームの一大ジャンルを築き上げたコーエーの「真・三國無双」と「戦国無双」の両シリーズ。その2つのシリーズが合体するという夢のようなゲーム「無双OROCHI」がついに登場。どんな楽しさを提供してくれるのか?

[磯野正学,ITmedia]

3月の無双サイプライズ第2弾

「三國」「戦国」の武将が並び立つというだけでも大興奮。昔で言うなら「ウルトラマンVS仮面ライダー」。もしくは、「歴代ウルトラマン大集合」のようなもの!?

 2007年の3月は、振り返ってみれば、無双づくしの月だったように思う。1日にはプレイステーション 3用ソフト「ガンダム無双」が発売され、21日には「無双OROCHI」(以下、OROCHI)が発売されたからだ。初代「真・三國無双」からの無双ファンであった筆者にとっては、うれしくも悩ましいひと月だった。どちらも既存の無双シリーズからは考えられないビッグサプライズの作品なので、無双ファンとしてもゲーム好きとしても見逃せなかった。

 無双ファンならば、誰しもが一度は必ず「既存の作品を無双にしたら、きっとおもしろいだろう」なんて友達と語り合ったことがあるだろう。映画「スター・ウォーズ」や「ロード・オブ・ザ・リング」などは、“無双化しやすい作品”としてよく話題にのぼるが、その話の流れで、「真・三國無双」(以下、三國)と「戦国無双」(以下、戦国)の武将を同じ戦場で戦わせたいという意見は、必ずと言っていいほど出た。曹操と織田信長、諸葛亮と武田信玄の対決などは、無双ファンのみならず、歴史好きにとってもたまらないシチュエーションだろう。そんなワケで、筆者も「OROCHI」の発売を待ち焦がれていた。

 ただし、期待が高まるいっぽうで、タイトルを聞いた段階では、「三國」、「戦国」の領土争いをイメージしてしまい、不安も少なからずあった。「三國」は、中国の三国志の世界が舞台。対する「戦国」は、日本の戦国時代が戦いの場。時代が違うため、違和感を感じてしまうのではないかと思ったのだ。

 もう1つの不安は、両シリーズの武将を登場させるとなると、操作できる武将の数が半分に減ってしまうのではないか、ということ。すでに多数のシリーズ作品が登場している「三國」、「戦国」ともに、登場キャラクターは増加傾向にあるため、どちらか片方の作品だけ見ても非常に多くのキャラクターが登場するからだ。果たして、これらの不安は杞憂に終わるのだろうか。夢のコラボレーションによって、無双シリーズはどう進化したのか、さっそく迫っていきたいと思う。

完全なifの世界に没頭

 「三國」と「戦国」では、舞台背景となる時代も場所も、まったく異なる。そこで気になるのは、両者がどのようにからむかというストーリーだろう。筆者はとりあえずドキドキしつつ、無双シリーズの基本であるストーリーモードの蜀でスタート。ゲーム本編が始まる前の、ステージ開始前に挿入されるムービーで、いきなり衝撃を受けた!

 本作の世界観はこうだ。「三國」、「戦国」のそれぞれの世界に、魔王・遠呂智(おろち)が降臨した。遠呂智は時空を歪ませ、「三國」と「戦国」の武将たちがいた城や本陣もろとも、異世界へと連れ去ったのだ。時空の狭間にて、「三國」と「戦国」の2つの世界が融合し、まったく新しい世界が誕生した。その異世界に猛攻を仕掛ける遠呂智軍、次々と倒されていく歴戦の猛将たち。各地で遠呂智軍に抵抗する勢力は残ってはいたが、すでに風前の灯火。ある者は捕らわれの身となり、ある者は遠呂智に従属し、遠呂智は異世界をほぼ手中に収めた。

 本作は、この異世界を舞台に、「三國」、「戦国」のキャラクターとなり、遠呂智に立ち向かうのだ。

時空の歪みに成す術なく吸い込まれていく、織田信長の本陣。ほかの武将たちも次々と別世界へと飛ばされていく
別世界で待ち構えていた遠呂智の軍勢。遠呂智が手に持っている大鎌が不気味に光る
別世界とはいえ、そこは「三國」「戦国」が合体した世界。地名や合戦名は、おなじみの名前となっている

孫策と孫尚香は、遠呂智軍に幽閉された父を助けようとするが、その手段の違いで戦うことになってしまった。呉の孫家と言えば、仲の良い兄弟で知られているので、かなり衝撃的なストーリーだ

 ストーリーモードでは、魏、蜀、呉、そして戦国という、4勢力のシナリオが用意されている。各シナリオの根幹となるストーリーは、上記のとおりだ。過去作、たとえば「三國」では、その作品に登場する勢力の魏と蜀が争うという、史実に基づいた物語が繰り広げられたが、本作ではすべてのキャラクターが、打倒遠呂智を目指して手を組むのだ。当たり前だが、史実とは完全に異なる世界で、ifのストーリーが繰り広げられる。時代も国も違う武将が一堂に会しているという不自然さも、これならば納得できるであろう。

 史実を元にした作品は、実際にあった名勝負や名合戦に参加できるという魅力はあるものの、元となる戦いを小説ほか別のメディアで知っていたり、さらに過去のシリーズで登場していることが多いため、先のストーリー容易に想像できるという欠点があった。歴史を題材としたゲームの根本的な問題とも言えるが、新作でも目新しさや驚きが少ないのだ。

 だが本作は、歴史上の人物が登場するとはいえ、世界観やストーリーは完全にオリジナル。先の展開が読めないため、古参ファンでも新鮮な気持ちでプレイできるのは非常にうれしい。予想を裏切るシチュエーションが多いため、筆者も先の展開が気になって、ついついプレイを続けてしまうことが多かった。三国志の2大軍師として知られる諸葛亮と司馬懿が手を組み、敵として立ちはだかったり、戦国時代の好敵手である武田信玄と上杉謙信が友軍として協力してくれるなど、敵味方ともに豪華な顔ぶれに、興奮しっぱなしでした。

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