死兆星が見えたら気をつけろ……PS2で北斗神拳が炸裂! ほわたぁっ!:「北斗の拳 〜審判の双蒼星 拳豪列伝〜」レビュー(2/2 ページ)
これらの基本要素を頭に叩き込んだ上で、さらに各キャラ固有の技も覚える必要がある。各キャラの技を出すコマンドは、下から進行方向にグリッと方向キーを入力してパンチ(=飛び道具が出る)とか、右から左にグリッと半円を描くように入力してキックなど、2D対戦格闘ゲームファンならばおなじみのものばかり。究極奥義ともなれば、前述の飛び道具が出るようなコマンドを2回素早く入力してパンチ、という、これも格ゲー好きならば記憶にある操作方法が多い。
2D対戦格闘ゲームが好きならばすんなり入れる操作体系ではあるのだが、残念なのはプレイステーション 2純正のコントローラでは入力が若干難しいという点。これは本作に限らず、同じようにシビアでデジタルなコマンド入力を要求される格闘ゲームやアーケードからの移植作には付き物な話だ。すでにジョイスティックなどの周辺機器を持っている人はそちらでプレイすることを推奨したい。コマンドの入力は段違いにやりやすくなるはずだ。純正コントローラでも十分に楽しめるが、特に方向キー斜め入力がやりづらい点は覚悟しておいた方がいいだろう。
また、「『北斗の拳』は好きだけど、格闘ゲームはあんまりやったことないんだよなあ……」という原作ファンには、少し敷居が高いかもしれない。覚えなくてはならない操作、入力しなくてはならないコマンドの難しさがあなたを待っていることだろう。しかし、やり込めばやり込むほど要領も分かって自由に動かせるようになるし、究極奥義が決まったときの感覚はファンならたまらないものがあるはず。愛で空が落ちてくるほどに原作への愛があるのならば、チャレンジしてみるのもいいかもしれない。
ファン感涙のHISTORYモードで原作バトルを体感せよ!
本作にはARCADE、VS CPU、VS 2P、TRAINING、SURVIVAL、HISTORYというモードがある。ARCADEは文字通りアーケード版を再現したモードで、CPUを相手に勝ち抜いていくモード。一定の人数を倒すとエンディングを見ることができる。VS CPUはCPUと個別に戦えるモード、VS 2Pは2人で対戦するモードだ。
TRAINING、SURVIVAL、HISTORYはアーケード版にはない本作ならではのモードである。TRAININGは、これも格闘ゲームならばもはや必須とも言える“徹底的に練習できる”モード。自分のキャラと練習台になるキャラを選択し、思う存分必殺技や究極奥義の練習をすることが可能だ。練習台になる側のキャラを2Pで動かすことができたり、各種ゲージを無限大に開放できたりもするので、TRAININGで友人と大技の出し合いをする、という遊び方も可能だ。難しいコマンド入力に心折れそうになったら、この遊び方で発散するというのもアリではないだろうか。
SURVIVALは、なるべく早くなるべく多くの敵キャラに勝ち抜くことによって、上昇するレベルを競うモードだ。1ラウンドでも負ければ、その時点でゲームオーバー。どこまで勝ち進められるか、どこまで自らのレベルを上げることができるかをひたすらに追求する上級者向けのモードだと言えるだろう。実力の近い友人同士で抜きつ抜かれつの記録合戦に挑んでみるのも面白いかもしれない。
HISTORYは、アーケード版にないモードの中で、もっとも家庭用ゲーム機らしい要素が盛り込まれたモードだと言っていいだろう。「北斗の拳」原作での出来事が、何と上下にスクロールできる年表になっており、原作ファンなら「おおっ」と思わず声が漏れてしまうのではないかというくらいに、細かくビッチリと書き込まれている。ただ、最初からすべてが書かれているわけでなく空白の部分も多い。
年表中にBATTLEと書かれた項目を選択するとケンシロウとシン、ラオウとトキなど原作に忠実なバトルシーンが再現されたプレイ画面に移行する。ここでのバトルに勝てば年表にGALLERYが追加され、徐々に年表が埋まっていく、という流れだ。登場したGALLERYの項目で○ボタンを押すと名場面を再現したシーンが表示される。ここではコミックスの収録話数が表示され、L1ボタンとR1ボタンでシーンの拡大・縮小ができるという、ファンにとっては至れり尽くせりなモードだ。
近所に強敵(とも)がいるならば、対戦プレイで盛り上がるべし
歴代の「北斗の拳」ゲームを全てやったわけではないが、幾つかプレイした中では本作はかなり良い出来だと思う。各キャラの再現度、ステージの細かい演出なども堂に入っている。死兆星ゲージなどの独特のシステムも面白い。
ただ残念な部分もなくはない。まずプレイ可能キャラが10人というのが惜しい。30人、40人登場する格闘ゲームが何年も前から存在しているだけに、とは言ってもただ闇雲に増やされても困るのだが、10人というのは少し寂しいなというのは、本作をプレイしてみて改めて思ってしまった。また、モードの少なさも寂しい。HISTORYというオリジナリティあふれるモードはあるが、あとひと押し、ファンを楽しませる要素があれば、アーケード版登場からけっこうな期間が経過してしまったという穴も埋められたのではないだろうか。予定はあるのかどうかは分からないが、もし次回作が家庭用ゲーム機でリリースされるのであれば、ぜひともキャラ数とモードの充実をお願いしたいところである。
最後に、特典映像DVD「一片の悔い無し! 新世紀映像集」にも言及しておこう。これは初回特典とか予約特典などというものではなく、本作のパッケージにもれなく(!)付いてくるセガから「北斗の拳」ファンへのプレゼントのようなものだ。実際にその中身はなかなかどうして面白く、初心者用のプレイガイドやオススメコンボ紹介が動画つきで収録されていたり、歴代「北斗の拳」ゲームを映像つきでほぼ全作品紹介していたり、深夜バラエティ番組のノリで「北斗の拳」好きの芸能人がマニア度を競う映像が収録されていたりと、サービス精神旺盛な1枚に仕上がっている。これだけのために本作を買う、というほどのものではないが、オマケとしては十分に価値がある特典DVDだと言っておこう。
原作ファンで2D対戦格闘ファンというユーザーならば、手にとってみてほしい。そして周囲に同じような強敵(とも)と呼べる友人(実力が伯仲していればなおよし)がいるのであれば、ぜひとも対戦プレイをしてみてほしい。キャラのボイスを真似してなりきってプレイするくらいにやれば、きっと盛り上がることだろう。かくいう筆者は大のサウザー好きなので、サウザーでプレイ中に「退かぬ! 媚びぬ! 省みぬ!」と思わず叫びそうになったが、部屋に1人だったのでさすがにやめておいた。何はともあれ、久々の「北斗の拳」ゲーの登場を素直にうれしく思う筆者であった。
「北斗の拳 〜審判の双蒼星 拳豪列伝〜」 | |
対応機種 | プレイステーション 2 |
メーカー | セガ |
ジャンル | 2D対戦格闘 |
発売予定日 | 2007年3月29日 |
価格(税込み) | 7140円 |
プレイ人数 | 1〜2P |
CEROレーティング | B(12歳以上対象) |
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