レビュー
» 2007年05月24日 16時39分 公開

もはやリメイク(移植)ではなくリニューアル(生まれ変わり)――絵も音も格段に進化した「ファイナルファンタジー」の原点「ファイナルファンタジー」レビュー(1/2 ページ)

ファイナルファンタジー20周年企画の第1弾としてPSPで「ファイナルファンタジー」が発売された。何度もリメイクされているが、今回はどうやらただのリメイクではないようだ。2D表現はそのままに飛躍的な進化を遂げている「ファイナルファンタジー」をどこでも遊べる時代になったのだ。おめでとう20周年!

[仗桐安,ITmedia]

祝20周年。そして名作は何度でも蘇る

 スクウェア・エニックスが大々的に告知をしているのでご存知の方も多いかとは思うが、今年は「ファイナルファンタジー」(以下、FF)生誕20周年なのである。

 ファミリーコンピュータ版(以下、FC版)「FF」は、1987年12月18日にスクウェア(現在のスクウェア・エニックス)から発売された。その後、正統なるナンバリング続編だけでも12作品が出ており、「FF」の名のついた派生作品、番外作品も含めれば関連タイトルの数は相当なものだ。また13作目にあたる「ファイナルファンタジーXIII」もすでに発表はされており、「XIII」と冠せられた複数の作品群による展開が熱い注目を浴びている。

 今なお磐石の人気を誇る「FF」シリーズの原点が、20周年企画の第1弾としてPSPでリメイクされた。かつてファミコンで「FF」を遊んでいた小学生も、今はR25(25歳から35歳まで)な世代……。「FF」をリアルタイムで遊んでいた大学生なら40代になっていたりもする。「FF」が発売された年に生まれた人たちもめでたく成人。そんな時の流れを感じつつ、最新鋭の携帯型ゲーム機で、いつでもどこでも「FF」がプレイできてしまうのだ。

 ちなみに初代「FF」のリメイクは、今回が初めてではない。MSX2、ワンダースワン、プレイステーションに移植されているし、携帯電話のアプリとしてもDoCoMo、au、ソフトバンクでそれぞれ提供されている。また、「ファイナルファンタジーII」とのカップリング作品である「ファイナルファンタジーI・II」がファミコンで発売され、同じくカップリング作品の「ファイナルファンタジーI・IIアドバンス」がゲームボーイアドバンスで発売されている。

 これだけリメイクが繰り返されているというのは、それだけ名作であるという証でもある。おそらく初代からプレイし、何度も「FF」をクリアした人もいるだろう。ぶっちゃけてしまうと筆者も何度か「FF」をプレイしているユーザーの1人だ。ファミコン版をクリアし、ワンダースワン版をクリアし、「ファイナルファンタジーI・IIアドバンス」をクリアし、そして今に至る。ちなみに「ドラゴンクエストIII そして伝説へ」もファミコン版、スーパーファミコン版、ゲームボーイ版と何度もクリアした覚えがある。

PSPでいつでも「FF」できちゃいます

 名作は何度やっても面白い。忘れた頃にやると味わいが出る。そんな思いを胸に持ちつつも、正直なところ今回のPSP版に関しては「また『FF』リメイクかぁ。20周年ってのは分かるけど、初代はもう何度もクリアしたし、今やケータイでも遊べるご時世だもんなぁ」と若干食指が動かなかったというのは事実。だがしかし! プレイしてみたらそんなネガティブな気持ちはどこかに失せて、普通に楽しく遊んでしまった。やはり何度もリメイクされる作品にはそれだけの力が備わっている。そして今回のPSP版は今までのようなベタ移植ではなく、PSPだからこそできた新生「FF」と言ってよい要素が盛り込まれているのだ。

ジョブシステム、クラスチェンジ……当時から完成されていたFFの魅力

 プレーヤーの目的は、光の戦士となって世界を暗黒から救うこと。プレイ開始時から4人パーティーでのスタートとなる。4人が4人ともクリスタルを有する光の戦士で、コーネリア王国でのエピソードから物語が動き出していく。

 ゲーム開始時にプレーヤーがすべきことは、4人のジョブを決めることだ。最初に選べるジョブは戦士、シーフ、モンク、赤魔術士、白魔術士、黒魔術士の6つ。それぞれ特徴があり、ジョブにより戦い方が変わってくる。さらに4人のバリエーションとなると、戦士、モンク、白魔術士、黒魔術士というバランスのとれた組み合わせも可能だし、極端な話、全員が黒魔術士などのトリッキーなパーティーを作ることも可能で、実に多様なパーティーを作ることができる。また、ジョブにはそれぞれ上級職があり、戦士はナイトに、シーフは忍者に、というようにクラスチェンジができる。クラスチェンジすればできることが増え、より強力なパーティーへと成長するのだ。

 発売された当時は、このジョブシステムやクラスチェンジがRPG黎明期のファミコンにおいて衝撃的だったのを覚えている。「ドラゴンクエストII」登場後なのでパーティー制はユーザーに浸透していたが、サイドビューで自キャラと敵キャラの戦いが見える戦闘画面や、シャカシャカと相手に攻撃して一度に複数回攻撃をヒットさせられるシステムなどは、新しいくて面白い要素としてユーザーに受け入れられた。独特のファンタジックな世界観や天野喜孝氏によるビジュアルイメージも「FF」の人気と方向性を決定付けた一因であろう。

町や城の中では×ボタンでダッシュできる

 物語はコーネリア王国のセーラ姫を助けるところから始まり、やがて世界全土に点在する土、火、水、風という4つのクリスタルを巡る、壮大な幻想絵巻が紡がれていく。ファミコンの容量の問題もあったかとは思うが、昨今の徹底的に親切ていねいなRPGと比べるとヒントが少なかったり、敵が妙に強くてボコボコに倒されたり、回復手段が少なくて苦労したりと、多少の難易度の高さは否定できない。だが、その少し突き放したくらいのプレイ感がオールドユーザーからすれば懐かしく、新規ユーザーからすれば新鮮に感じられるというのも、何度もリメイクされたゆえんだろう。本作においても、その「FF」の「FF」らしいテイストはしっかりと継承されている。ではどこがどう変わったのか。それについては次項でお伝えしたい。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2311/06/news020.jpg 柴犬「友達〜!!!」 お母さんの寝坊で散歩が遅れた柴犬、ワン友に会えず……→怒りMAXの拒否柴発動に母「スマン……」
  2. /nl/articles/2311/06/news041.jpg 素潜りでイソマグロを突いたら海に引きずり込まれ…… 水深25メートルの激闘が100万再生「怖い」「磯のダンプカー」
  3. /nl/articles/2311/05/news045.jpg カナダ留学中の光浦靖子、得意の手芸でまたしても力作を生み出す 「クオリティ高すぎ」「もープロですね」
  4. /nl/articles/2308/06/news018.jpg 柴犬がプールからあがろうとした瞬間……! 「何回見ても爆笑」「好きすぎる」コントのようなずっこけハプニングが発生
  5. /nl/articles/2311/06/news047.jpg 隣家にいった飼い主、ふと視線を感じると柴犬たちが……? じーっと監視するワンコきょうだいの圧に爆笑
  6. /nl/articles/2311/06/news117.jpg 「スト6」フランス大会決勝、モニターにペンキで中断 環境団体乱入で
  7. /nl/articles/2311/06/news068.jpg 村重杏奈の“最強遺伝子”な弟、7歳バースデーお祝いに黄色い声 姉とうり二つな姿に「幼さが抜けて更にイケメン」「可愛いしカッコイイ」
  8. /nl/articles/2311/04/news008.jpg 「やばい電車で見てしまった」「おなか痛い、爆笑です」 カメがまさかの乗り物で猫を追いかける姿が予想外の面白さ
  9. /nl/articles/2311/04/news016.jpg 突然現れた痩せて汚れた野良猫、「ごはんくだちゃい」と訴えてきて…… 距離が縮まっていく姿に「涙が出ます」と100万再生
  10. /nl/articles/2311/05/news052.jpg 「ここはあんたが座る席じゃないよ」 末期すい臓がんの叶井俊太郎、優先席に座るも高齢者から非難 妻・倉田真由美が明かす
先週の総合アクセスTOP10
  1. 渋谷駅「どん兵衛」専門店が閉店 店内で見つかった書き置きに「店側の本音が漏れている」とTwitter民なごむ
  2. 尻尾がちぎれた小さな子猫をサーキット場で保護→1年後“ムキムキ最強生物”に 驚異の成長ビフォーアフターに注目集まる
  3. 「犬ぐらい大きくなれよ」と願い育てた保護子猫が「まさか本当に犬ぐらいになるとは」 驚異の成長ビフォーアフターが192万表示!
  4. 「BreakingDown」出場の元プロボクサー、5人から一方的に暴行される 顔面数針縫うも「私は1発も攻撃してません」
  5. 「頭が大きい」「普通ではない」 パリス・ヒルトン、9カ月長男の受診勧めるコメントにぴしゃり「世の中には病んでる人がいるみたい」
  6. 「最期の最期まで闘って」 元「妄想キャリブレーション」水城夢子さん、27歳で病死 2年前には“しばらく療養が必要な病状”で休止
  7. 3児の母・杏、異次元スタイルのパンツスーツ姿が衝撃的 目を疑う脚の長さに「身長の半分股下」「えっ! 本当!? っと思っちゃうくらい」
  8. 志穂美悦子、68歳バースデーに鍛えられた筋肉バキバキの肉体美披露 「いろいろやりたいことがある」「まだ見ぬ自分へ」
  9. 柴犬と父のやりとりに「20分これ見て爆笑してます」「気持ちよすぎるいい返事」 お笑いコンビを超える関係性が100万再生
  10. 「スカートはないわ」「常識無視の番組でびっくり」 山下リオ、登山中の服装批判巡って反論「私が叩かれているようですが」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 病名不明で入院の渡邊渚、3カ月ぶりSNS更新で「表情に違和感」「そこまで酷い状況とは」 ベッド上で「人生をやり直すこともできません」
  2. 動かないイモムシを助けて1年後のある日、窓の外がありえない光景に 感動サプライズが「アゲハ蝶の恩返し」と話題
  3. 「スカートはないわ」「常識無視の番組でびっくり」 山下リオ、登山中の服装批判巡って反論「私が叩かれているようですが」
  4. 「千鳥」大悟、大物美人俳優にバッグハグされた表情に注目集まる 「マジ照れのお顔ですね」「でれでれやん」
  5. 渋谷駅「どん兵衛」専門店が閉店 店内で見つかった書き置きに「店側の本音が漏れている」とTwitter民なごむ
  6. 神田愛花アナ、拡散された女子中学生時代ショットにスタジオ騒然「ヤバい」→“アネゴ感”でSNSもざわつく
  7. 「生きててよかった」 熊谷真実、美麗な初“袋とじ”グラビアで63歳の色気全開 真っ赤なドレス着こなす姿に「すごいプロポーション」
  8. 尻尾がちぎれた小さな子猫をサーキット場で保護→1年後“ムキムキ最強生物”に 驚異の成長ビフォーアフターに注目集まる
  9. 双子モデル・吉川ちえ、美容整形後のひたいが“コブダイ”状態へ 多額の費用要した修正手術で後悔も「傷がこんなに残りました…」
  10. 「犬ぐらい大きくなれよ」と願い育てた保護子猫が「まさか本当に犬ぐらいになるとは」 驚異の成長ビフォーアフターが192万表示!