「マビノギ」でわらしべ長者になれるのか?――devCAT「マビノギ」開発者インタビュー(3/3 ページ)
さて、インタビューも終わったので帰ろうと思ったのですが……
devCATの皆さんとの短いながらも楽しいテレビインタビューも終わり、そろそろお暇しようとすると、先ほどまで八木沢氏の横で押し黙っていた加藤むぎのさんがおもむろにゲームのセッティングをし始めた。「おや? 今度追加する女性ジャイアントでも見せてくれるのかな?」なんてのんきに眺めていたら、「さぁ、準備ができました。戦いましょう」ときたもんだ。
「同じ加藤という姓を持った同士。正々堂々と戦いましょう」
「……?」
そんなわけでいまいち飲み込めないまま、戦うことになった。そもそもこちらの加藤さん、くだんのオフイベントでも進行役として登場し、一部で人気者となっている。普段はマビノギのマーケティング担当として、影に徹した彼女にスポットライトが当たっているのを、こちらの加藤も後方から眺めてはいた。その時からノリノリなお姉さんだなとは思っていたのだが、予想はちょっと斜め上、えらいノリノリなお姉さんだったようで、「せっかく訪ねて来てもらったんだから、現状のマビノギの雰囲気でも見学して行ってください」という心づかいだったらしい。でもなぜ勝負になったかは分からない。
勝負はうやむやのうちに「わらしべ長者」対決と決定。ゲーム内にイベントの告知を流し、どちらがどのキャラかを伏せたまま、ユーザーと物々交換を繰り返し、最終的にレアだったり高価なものを持っていた方が勝ちというもの。これでもずいぶん譲ってくれたようで、八木沢氏も「運次第なのでわかりませんよぉ」なんて乗っかっちゃてきちゃっている。言うが早く、迅速な対応でキャラクターまで作ってくれていた。その名も「わらしべ一号〜六号」……。ちなみに言わせてもらうと運次第というのは誤りで、このアイテムの勝敗は八木沢氏が独断でするとのこと。エコヒイキシマセンカ?
しかも、せっかく戦うのだから何か賭けましょうという勝手なルールまで制定されてしまったので、持っていたiPodなどをつなげると音楽が聞けるディスクスピーカーを提供するはめに。その代わり、こちらが勝った場合は4月のアップデートで実装された「ジャイアントプレミアムカード」を10名分もらえることになった。これで負けるわけにはいかなくなったわけだ。
キャラクターを選んでいるうちに、全チャンネルに「わらしべ長者対決」がダンバートンの広場で行われる旨の告知が流れる。当初数人物珍しさに来てくれればとタカをくくっていたのだが、数分後のダンバートンの広場は、数百人のユーザーが集まり、暴動寸前のお祭り騒ぎと化していた。
今回、我々は「わらしべ一号〜六号」とさも6人いるかのように告知されているが、実のところネクソンの加藤さんと筆者である加藤2人しか広場にはいなかった。こちらがわらしべ二号、そしてあちらが五号を担当し、次々と申し込まれるトレード申し込みに受け答えしていく。本来はワラから始めたいところだが、アイテムにワラはないので、「小麦」を元手に交渉することになったのだ。
記念すべき最初のトレードは、小麦からファーストエイド10個で交渉成立(提示されたら断れないんですけどね)。その後、金貨入れやイチゴ、エビの天ぷらなど、トレードを繰り返してもそれほどさほど発展していかない状況が続く。制限時間は15分ということで、あまり時間もないうえに、隣の加藤さんはなんだか素敵なものをもらったらしい。焦れども、またファーストエイド(今度は30個)とのトレードなんてことをしていた頃だった。いきなりバラをドラゴンシールドと取り替えてくれるという豪の者が現れた。いきなりの長者っぷりである(太っ腹なあなた! ありがとうございました!)。後ろで失笑していた八木沢氏もこれには驚いたようで、「このまま終われば勝ち確定です」とのたまう。カテルノデスカ?
悪魔が囁いた瞬間だった。わらしべ二号は次の瞬間、広場から離れようとダッシュしていた。どうかトレード申し込みをしないでください! と言わんばかりのダッシュっぷり。しかしやはりというか、あっという間にトレードの申し込みが来てしまった。後ろ髪引かれながらも交渉に移る。こちらはドラゴンシールドだ。せめて先方もそれ相応の……なんて思っていたが、筆者に贈られたのはバラの花束……。ワーイ、フエター。というわけで、素敵な花のプレゼントを片手に再度、わらしべ長者へとなるべく精進するのだった。
結果は、途中「ファイアワンド」までジリジリと希少性を上げてみたものの、途中途中でサクランボやイチゴを挟んだ結果、その後ドラゴンシールド以上のものになることはなく、結局はハンディクラフトキットを入手したところで時間切れとなってしまった。片や加藤さんはというと「村正」(武器アイテム)を獲得しており、明らかな敗北が決まってしまった。
スピーカーはあちらの加藤さんの手中に。そして、こちらは何も得ず……と、思ったらかわいそうだと姐御っぷりを発揮した加藤さんは、勝利で気分がよくなったのも手伝い、アラスカンハスキーカードを持っていけと、なんだか分からないうちにプレゼントをもらえることにしてくれた。ア、アリガトウゴザイマス。デモ、ダッタラサイショカラクレタライイノニネ……。
わずか15分の、しかも急な取材イベントだというのに、多くのユーザーの皆様に参加していただき、しかも大切な品まで譲っていただいて、本当にありがとうございました。イベント中にも「これなんの取材だ?」など、いぶかしがっていた方もおりましたが、あんなにも協力的だったのは、きっとこのマビノギというゲーム性とそれを支えるプレーヤーの皆さんの温かい心意気そのままが反映した結果なんだと思います。物見遊山で集まった方もいたとは思いますが、本当に楽しく交換させていただきました。今度があったら負けません。加藤さん!
「わらしべ二号」がプレゼントをぶんどってきました
6月7日に実装されるアラスカンハスキーペットカードを5名にプレゼントいたします。アラスカンハスキーのもっとも大きな特徴といえば、雪原でソリを引くこと。雪原の探検には欠かせないはずです。
欲しい方は、こちらのメールアドレス に、マビノギID、キャラクター名、サーバー名、そしてこの記事を読んだ感想を記入して応募してください。賞品「アラスカンハスキー ペットカード」は、6月30日までに「わらしべ二号」より、直接プレゼントいたします。また、当選発表はプレゼントの発送をもって替えさせていただきます。
- 締め切り:6月8日(金)24時
- 必要記入事項:マビノギID、キャラクター名、サーバー名、この記事を読んだ感想
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2005年4月に正式サービスが開始され、サービス2周年を迎えたMMORPG「マビノギ」。本作のオフラインイベントが、4月21日に東京都内恵比寿の「恵比寿ガーデンルーム」にて開催され、抽選によって選ばれた200名近いユーザーが会場に訪れた。
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