「ウィザードリィ」の邪道な楽しみ方:ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(2/3 ページ)
ファミコン版でファンになった人も多いんじゃないか?
実はわたし、初めてプレイした「ウィザードリィ」がファミコン版である。
この業界には、国産PC版や、もっと前のApple II版から、このゲームをプレイしていた方々が数多くおられる。そんな方々には比ぶべくもないが、わたしも「ウィザードリィ」にはずいぶんハマっていた。
ファミコン版はとにかく遊びやすいのだ。
まず、PC版のプレーヤーがよく話題にする、ディスクの読み込み時間というものがファミコン版にはない。だからテンポよくサクサクと進む。
インタフェースもよく考えられている。何かを選ぶときに、いちばんあってほしい所にカーソルがある。例えばアイテムを識別するとき。まだ識別されていないアイテムに、優先的にカーソルが合う。
ファミコン版もグラフィックに派手さはないが、末弥純さんの描くモンスターは素晴らしかった。おどろおどろしさが見事に表現され、相対したときの緊張感すら伝わってくる。
さらに、羽田健太郎さんの作曲したBGMも良かった。重厚な雰囲気をかもし出しつつも、決して出しゃばらない。ご存じのとおり、今年6月に羽田さんは亡くなられた。クラシックやポピュラーの曲のみならず、ゲームやアニメの世界でも数々の名曲を作られた羽田さんが、58歳という若さで亡くなられたのは本当に残念だ。
ところで、ファミコン版「ウィザードリィ」には、PC版をプレイした人向けのアレンジもなされていた。
実は「ウィザードリィ」では、地下5階から8階には、行く必要があまりない。地下4階からエレベーターで地下9階まで直接行けるし、敵の強さも地下4階から9階まで、そう極端に変わるわけではないからだ。
そこでファミコン版では、地下6階から8階のマップを、オリジナルとまったく違うものにした。とりわけ地下7階と8階は、一方通行の扉やテレポートや、魔法が使えなくなる罠などが散りばめられた、最難関フロアとなっている。そのかわり、ここでしか見つからないアイテムがあるらしい。
ぬるいプレイのすすめ
先ほども書いたが、「ウィザードリィ」は現代のRPGに比べて、格段に難しい。
わたしも最初は、予備知識をあまり入れずにプレイしていたのだが、行き詰まった。そこで攻略本を買って、裏技や経験値稼ぎを、臆面もなく使うことにした。
まずリセットだ。クリティカルヒットやブレス、あるいはエナジードレインを食らって、パーティがボロボロになったとき、リセットボタンを押して、少し時間を戻すのだ。
「ウィザードリィ」ではデータが自動的にセーブされる。ディスクアクセスのないファミコン版では、いつセーブするのかわかりにくいが、実はセーブされる状況は決まっている(戦闘終了時、城やキャンプでの行動時など)。だからそこさえ避ければリセットは可能だ。
(よく少年犯罪をゲームになぞらえて、「すぐリセットするという安易な考えが」とか「現実はリセットできない」とか言う、“有識者と称される人物”がいるが、実際のところ、すぐリセットしたくなるゲームなんて、ファミコンでは「ウィザードリィ」のほかには、さして多くはないんじゃないだろうか?)
あとは、効率的な経験値稼ぎである。レベル4か5くらいになったら、1階の決まった場所に現れるマーフィーズゴーストと戦って、レベルを8くらいまで上げるのだ。
終盤には、グレーターデーモンで経験値稼ぎができる。ハマンの魔法でグレーターデーモンの魔法を封じ、仲間を呼ばせて、全滅させないように倒していく。魔法を封じられた敵が呼んだ仲間は、最初から魔法を封じられている。これを利用した、裏技的な経験値稼ぎだ。
マップも最初は紙にかいていたが、いつのまにかワープしてたりダークゾーンに入ったりして、わけがわからなくなったので、結局攻略本のマップを見ながらプレイした。
それでも十分おもしろかった。ウィザードリィフリークの方からすると邪道極まりないプレイスタイルだろうが、わたしみたいなぬるいゲーマーでも、ぬるいなりに楽しめるゲームなのだ。
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