くねくねハニィは見た! 本当のE3:くねくねハニィの「最近どうよ?」(その13)(3/5 ページ)
任天堂
サンタモニカのSanta Monica Civic Auditorium(サンタモニカ市民会館みたいな感じかな)で7月11日(月)午前9時から行われた「任天堂 E3 Media Briefing」。前夜午後10時過ぎまでマイクロソフトのカンファレンスがあったので、ほぼ徹夜で8時前に到着したんだけど、朝も早くからたくさんの人が集まってました。快進撃を続けるWiiとニンテンドーDS。どんな発表があるのかなぁと、サービスで提供された朝ご飯のパンとコーヒーをいただきながら待機してました。
任天堂のカンファレンスはNintendo of America社長のフィザメイ氏、任天堂社長の岩田氏、そして世界の宮本氏とオールスターキャスト。任天堂らしいほんわかムードの中、いろいろな発表があったので紹介しときましょう。特徴としては、カンファレンスの合間合間に流れる映像。「DSやWiiが売れてる!」っていうニュースの1コマや、一般の人たち(老若男女)がゲームをした感想や「今までの“ゲーム”のイメージと変わった」と語るインタビューなんかが組み合わされていて、笑いを取りつつも、任天堂が訴えたい「コアゲーマーとノンゲーマーの乖離を埋めたい」というメッセージを強く感じられたの。
岩田氏が美しい英語でお話しされていましたけど、「任天堂はゲーマー向けのパッションを失ってしまったのか」との問いに対して、「否」と答えるというお話はとても印象的だったわ。任天堂が既存のユーザーのみにターゲットせず、「新しいゲームを作っていく」ことに注力し、ゲームをする人を増やしたいという信念の下進めておられることが理解できたわね。今遊んでくれている人はもとより、これからその輪の中に入ってくる人たちを増やしたい。ひいては市場の拡大になる。うーん、美しい理論ね。これって精神論なので、日本人にはグッと来るんだけど、欧米の方々にはちょっと理解しにくかったかも。「市場の拡大」をもくろみ、ユーザー層を増やすためのソフトを作っている、という言い方のほうがピンと来るんでしょうね〜。でも、ちとニュアンスが違うんだけどね……。
現在北米で発売されているWii向けのタイトルは約60タイトル。フィザメイ氏は今後100タイトル追加される予定と言ってました。供給ソフトが足りないとささやかれていたWiiだけど、やっとラインアップが固まってきたみたいだわ。さらに現在300タイトルも発売されているDS向けソフトはさらに140タイトルが投入される予定だそう。
Wii向けには任天堂1stパーティの「Wii Fit」、「Mario Kart Wii」、「Super Mario Galaxy」、「Super Smash Bros」、「Metroid Prime 3: Corruption」などに加えて、サードパーティから「Madden NFL」(EA)や「FIFA Soccer」(EA)、「Mario & Sonic at the Olympic Games」(セガ)、「Guitar Hero III: Legends of Rock」(Activision)、「SoulCalibur Legends」(バンダイナムコゲームス)「Dragon Quest Swords」(スクウェア・エニックス)などが紹介されてたね。ハニィはセガのオリンピックがとても感慨深かったわ。マリオとソニックがひとつの画面で一緒に走ってるなんて、一昔前じゃ考えられない光景じゃないですか!
「Wii Fit」は、宮本さん自ら、今日は「Super Mario Galaxy」ではなく「Wii Fit」を説明しに来ましたと言って紹介してくれました。BMI管理からヨガやストレッチなどの運動も含んで家庭で楽しみながら健康管理をするソフトらしい。
しかし、今回の任天堂の発表はWiiのペリフェラル(周辺機器)だらけでしたなぁ。3種類のコントローラとは端的に言うと、ドライブゲーム用ハンドル(Wii Wheel)、シューティングゲーム用ガンコン(Wii Zapper)、そしてWii Fit用のマット(Wii Balance Board)。ハンドルに関しては、Wiiリモコンに装着して、それから、ガンコンに関してはWiiリモコンとヌンチャクに装着して使う。サードパーティさんもいろいろ合わせて作ってくれるそうだけど、マットに関しては、Wii Fitでできること全部やっちゃってるので、ほぼWii Fit専用ですな。他社さんが入ってくる隙間はないんじゃないかなぁと。こういうところが任天堂のいいところでもあり、悪いところでもあるなぁなんて思っちゃったりして。
日本人としてはとても「感動」を覚えるカンファレンスではあったけど、欧米の業界人はどう思ったのかなと考える。あまりにもハードメーカーとしてのみならずソフトメーカーとして出来上がりすぎていて、サードパーティが入る隙がないのではないかなと。いえいえ、ユーザーの観点から行くと満点なんだけど、そのハード向けに供給するサードパーティからすると、完璧すぎるんじゃないかしら。明らかにマイクロソフトやSCEとは別格な立ち居地だったんじゃないでしょうか。
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