王子ヨ ビューティホーナ世界デ 塊ヲ転ガシマクッテクダサイ:「ビューティフル塊魂」レビュー(1/3 ページ)
Xbox 360で「塊魂」最新作が登場! その名も「ビューティフル塊魂」。シリーズおなじみの王様が王子がビューティホーになって帰ってきた。転がせ、塊。燃やせ、魂。あのテイストはそのままに、さらに楽しくなった「塊魂」の世界を存分にご堪能あれ。
塊魂ガ、ビューティホーニナッテ、360ニトージョーデス
バンダイナムコゲームスは、人気シリーズ「塊魂」の最新作「ビューティフル塊魂」を10月18日に発売した。
初代「塊魂」は、2004年3月にプレイステーション 2で発売されたロマンチックアクションゲーム。「“大コスモの王様”が酔った勢いで夜空に浮かぶ星々を破壊してしまった! 小さな“王子”が塊を転がして大きな塊を作り、星を再生しなくてはならない」というハチャメチャな設定のもと、さまざまなシチュエーションで周囲のモノを巻き込み、大きな塊を作るべく塊を転がし続ける。そんなシュールで奇妙な世界観と、やり出したら止まらない魅惑のゲーム性が多くのファンに受け入れられ、ヒット作となった。
続いて2005年7月にプレイステーション 2で登場したのが「みんな大好き塊魂」。前作のヒットを受けた形で「大コスモの王様にたくさんのファンができた。そのファンたちが王様にお願いをしてくる」という設定で、ファンの願いをかなえるために王子は再び塊を転がすことになる。ゲーム性については前作と基本的に変わらず、正常進化というべきボリュームアップがなされていた。
シリーズ3作目となるのがPSPで2005年12月に発売された「僕の私の塊魂」だ。こちらは「バカンスで来た南国の海で大コスモの王様が豪快に泳いだところ、島の数々が沈没してしまった」という設定で、島を再生するためにまたしても王子は塊を転がすはめに……。相変わらずバカバカしくも楽しい、塊魂節が全開な作品になっている。従来のプレイステーション 2版では2つのアナログスティックで操作していたが、PSPにはアナログスティックが1つしかないため、方向キーと△ボタンなどをフルに駆使したボタン操作で転がすことになる。アナログスティックとまったく同様に、とまではいかなかいが、それに近い操作感覚が実現していた。
そしてシリーズ4作目にあたるのが本作「ビューティフル塊魂」だ。プラットフォームをXbox 360に移した本作には“ビューティフル”の文字が刻まれている。次世代機で何がどうビューティフルになったのか。新たな塊魂の世界についてお伝えしていこう。
スティックグリグリシテ、塊ヲ転ガシチャッテネ
本作の設定は「バカンスでテニスをやっていた王様のボールが大きくそれて、空に穴をあけてしまった。その穴はブラックホールになり、周りの星を吸い込んでしまう。王様の気合いでブラックホールの動きは止まったが、またいつ動き出すか分からない」というシリーズ最大(?)の規模で展開する。果たして王子はコスモを元通りに戻すことができるのか……?
コスモを再生するという設定は1作目「塊魂」に通じており、原点回帰を思わせる。ただ今回はブラックホールによってコスモそのものが危機にさらされており、最終的な巻き込む規模も大きくなっているのだ。
本作は「塊魂」や「みんな大好き塊魂」と同様に、主に2つのアナログスティックを使ってプレイすることになる。
左スティックと右スティックを上に倒せば塊を前に転がす。両スティックを左に倒せば左に、右に倒せば右に、下に倒せばバック移動。その他、スティックさばきによって左を向いたり右を向いたりというのも自由自在だ。両スティックを素早く交互に上下することで発動する王子ダッシュや両スティックを同時に押し込むことで出せる王子ターン(行き止まりに来た時に重宝する180度ターン)も健在だ。そのほかに、塊を周囲から眺める塊ルックはRBボタン、王子目線で周囲を見渡せる王子ルックはLBボタンにふられている。
シリーズのファンがおそらく懸念していることのひとつに「Xbox 360のコントローラって左スティックと右スティックの位置がズレてますよね……。王様……! 操作性は大丈夫なんですか!?」というものが(王様あてかどうかはさておき)あるだろう。ここで筆者が王様の代わりに言わせてもらうと「最初ハチョット違和感ガアリマスケド、モノノ数分デ消エルクライササイナモノデスヨ……」ということになる。感覚には個人差があるだろうが、筆者の場合はスティック位置がプレイに与える影響はさほどなかった。両スティックが同じ位置に並んでいる方がよりしっくり来るだろうなとは思ったが、Xbox 360コントローラでの操作に不自由はない、というのが率直な感想だ。
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